2020年04月
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●2020年04月28日(火)

☆歯石の除去☆

動物病院での口腔内のケアは全身麻酔下で行いますが、まず超音波スケーラーという器具で、振動によって歯石を取り除いて、歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)の中も綺麗に掃除して、歯科用軟膏という抗生物質を注入します。当院では行ってませんが、歯石を取り除いた後、歯にフッ素を塗布している病院もあります。

歯周炎が進んで浮いてしまってる歯は抜歯します。抜きにくいときは、マイクロエンジンという器具を使って、歯をカットして抜くこともあります。歯を抜いた後の穴が大きなときは、歯茎を縫合して穴をふさぎます。

病院によっては、事前にレントゲンやCTを使って歯根の状態を診て、歯根炎が疑われるときは、表面からみても異常なさそうな歯も抜歯することもあります。

最近、トリミングを行ってるサロンで、「無麻酔で歯石を取るサービスもやってます」というところもあるようですが、歯の表面の歯石を取るだけで、歯根の治療まではできてないでしょうから、獣医歯科学会ではお勧めしていないみたいです。

「歯石の除去」は医療行為では?と思ったところ、投薬等を行うと医療行為で獣医師以外は出来ませんが、歯石だけ取るのであれば、爪切りと同じなので、獣医師以外でもOKだそうです。「この子、歯が綺麗ですね!」とお話しすると、「トリミング先で磨いてもらってます」って方もいらっしゃいます。タオルで体を巻いて抜歯するとこもあるみたいです。

どちらを選ぶかは、飼い主さん次第ですね。私の祖父の若い時代は、歯医者に行ったら、ブランデー飲まされて歯を抜かれた!なんて話もあったような・・?


●2020年04月27日(月)

☆今日のワンコ☆

今日は12歳の小型犬の抜歯でした。2週間ほど前に、右の眼の下を腫らせて来院してきた子です。目の下がぷくりと腫れてました。

右の上あごの臼歯の歯根炎が原因でしょう。ワンコは痛いのであまりよく見せてくれませんが、歯石の付着による歯周炎で歯茎も赤くただれていました。

抗生物質のお薬を処方して、多分、この薬で腫れは引きますが、また腫れる可能性は高く、根本治療は抜歯です。とお話して、今日の処置になりました。

麻酔をかけて、ワンコは眠らせてから、歯に付着した歯石を取り除いて、歯周炎が進んだ歯は抜歯しました。右の奥歯3本を抜くことになりました。

処置は1時間程度で終わって、麻酔を切ると、20分くらいで目覚め、夕方お迎えに来てもらいました。元気な子なので、迎えに来た飼い主にぴょんぴょんと飛びついて喜んでいました。

大人しい子なので、これから、布やブラシを使って歯のお手入れをしてあげると、このままの状態が続くので、歯周炎も起きることなく、口の中の健康を維持できるでしょう。

口の中の衛生状態が良い子は、年をとっても元気な感じがします。

●2020年04月25日(土)

☆今日のワンコ☆

狂犬病の集合注射がコロナの影響で中止になり、病院で接種することになりました。一応、緊急事態宣言が明けるはずの、来月の6日以降に動物病院で注射を受けるようになっていますが、今日は、狂犬病のワクチンとフィラリアの予防薬の処方を受けるワンコが来院してきました。

そのほとんどのワンコたちが、1年ぶりの来院です。元気で健康なワンコたちですから、病気知らずです。でも、この子たちの健康が私の双肩にかかっていると思うと、責任の重さを感じますね。私が健康相談を受けて、知識を動員して、一番ベストな方法を飼い主にお伝えしないといけないから、自分自身の健康にも留意しないといけませんね。

でも、子犬の時からワクチンなどで来院して、不妊、去勢手術を受けて、それ以降は、フィラリアの予防とワクチン接種で、1年に1〜2回来院してくるワンコたちとこの時期に会えるのは、嬉しいですね。かなり院内が「三密」にはなってますが・・。

●2020年04月24日(金)

「先生のところのニャンコと似てるから・・」と、もらったカードを眠に見せたらこんな感じです。自分と似てるのが分かるのかな?TVも動物が出るとガン見してることがあるから、何か視覚に訴えるものがあるのかもね?

●2020年04月22日(水)
☆今日のワンコ☆

マルチーズの塁ちゃんです。3歳の男の子です。耳のお掃除に来院しました。最近、マルチーズも以前ほど見なくなりましたね。

●2020年04月20日(月)


予定では今週は4日間で5回狂犬病の集合注射に行くことになってましたが、新型コロナ感染症の蔓延防止のために中止になりました。

市役所から、中止のお知らせハガキが飼い主の元に送られてるみたいですけど、「緊急事態宣言が解除されたらお近くの動物病院でワクチンを受けてください」と記載されてました。

宣言が解除されたとしても、感染が全くなくなるわけじゃないし、5月は、フィラリアの予防やワクチン接種、ノミダニの駆除で動物病院が一番込み合う月です。それに、狂犬病を接種するワンコたちが重なったら・・、待合室がギュウギュウになるかも??

出来れば、今月、ポツリポツリを狂犬病のワクチンを打ちに来て欲しいんだけどなぁ〜、私も、持病はないけど、もし感染したら、重症化する年齢だしね(笑)。

●2020年04月18日(土)

☆今日のワンコ☆

乳腺にしこりのあるワンコの手術をしました。乳腺腫瘍の手術です。乳腺腫瘍は、大きさは様々で、もっとも最初は小さいはずですが、飼い主が様子をみてるうちに大きくなってきて、来院してきたときは大人の握りこぶし大にもなってて、すでに表面が破れて・・、なんて状態で診ることもあります。

今日のワンコはまだ小さくて、大きさは1センチあるかないかくらいでした。これくらいだと気が付かない飼い主も居ますが、このワンコは良く触ってもらってたおかげで、早い時期の発見でした。腫瘍は小さいのですが、他の乳腺にもできる可能性があるので、少し大きめに切除して、同時に子宮と卵巣も切除しました。

乳腺腫瘍は、卵巣から出るホルモンに依存してることもあって、早い時期に不妊手術を受けていると腫瘍は出来ないので、再発防止の意味も含めて飼い主と相談の結果、避妊手術もいっしょに行うことにしました。将来、子宮の病気の予防にもなります。

乳腺腫瘍のできる子は、卵巣や子宮の病気になる確率が高いような気がします。乳腺腫瘍のオペ時に、子宮と卵巣を見ると、卵巣嚢腫や子宮内膜炎が見つかることがあります。今日のワンコの子宮もそんな感じでしたから、切除して正解でした。

乳腺腫瘍と子宮卵巣の切除を同時にやると、時間がかかります。基本的に健康なワンコですから、時間がかかっても問題は起きませんし、予定通りの時間で麻酔から覚めますが、私の体力が落ちていて、術中は緊張してるので気が付きませんが、終わるとヘトヘトになってます。ここが一番問題かもしれませんね(笑)。

●2020年04月17日(金)
☆癒しの眠☆

仕事終えて、事務室にもどると眠が下りてきてそばに来るけど、背中向けてこんな感じです。犬のポチ、ピーたちは、私を見ると嬉しい、嬉しいだけど、猫はこんな感じで、つかず離れずの距離感、これもなかなか良いんですよね。そばにいて、時々彼の視線を感じながらも、のんびりとした時間を過ごす。感染病で重苦しい空気の中で、ホッとします。ペットはありがたいですね、「君たちにコロナなくて良かったねぇ」って言ってる人たち、多いだろうな〜、私を含めてね。

●2020年04月15日(水)

☆コロナウイルス☆

感染症対策で、飲食店や遊技場など、人が集まる場所は軒並み閉鎖あるいは、営業時間を短縮しています。病院も、院内感染が心配なので、急を要する場合を除いて、受診する人は少なくなってるんじゃないかな?特に、リハビリ施設を併設してる整形外科病院などは、高齢者が多いから、かなり危険な感じがします。

動物病院はというと、それほど来院される方が減ってるという感じは受けませんが、狂犬病の集合注射は中止になってますし、病院で打つ場合も、緊急事態宣言が解除されてから、となってるので、例年に比べると、やはり減少するでしょうね。飼い主は健康な方ばかりだとはいえ、100%大丈夫だとはいえませんし、近距離で話さざるを得ないので、やはり動物病院のスタッフにもリスクはありますね。

動物はというと、ハムスターが人と同じような肺炎を起こすそうで、ワクチンや治療薬の開発に貢献するみたいです。人から猫科の動物に感染して肺炎を起こしたという報告がありましたが、ネコからネコへの感染するかは、実験中だそうです。猫から猫、ネコからヒトに感染するなんてことになると、大変ですね。特に、ネコを外に出す飼い主は、メチャメチャ感染のリスクが高くなります。室内で多頭飼育してる人もリスク高いですね。そうならないことを願うばかりです。我々が危険にさらされますからね。

コロナウイルスに感染した飼い主の犬や猫のペットの取り扱いについては、動物の医療保険を取り扱ってるアニコムが、シェルターを作り都市部で対応してるようです。

●2020年04月13日(月)

☆夜間病院出務☆

土曜日の夜は、夜間病院の出務でした。私が診たのは、ソファーから飛び降りて、前足を痛めた小型犬でした。

この子、かなり活発みたいで、前にも同じことがあって、両前足とも、骨折したことがあります。右前足は、粉砕骨折だったようで、手術から1年が経ってますが、手術時に入れたプレートは、まだ入っているそうです。

骨折部を固定するために入れたプレートやピンは、以前はそのままにしておくことも多かったのですが、最近は、外すのが主流になってます。ただ、プレートが付いていた部分の骨は、プレートが乗ってる分細くなっているし、プレートを止めていたビスが外れますから、そこに、穴が開いてるわけで、この穴がふさがるまでは、おとなしくさせていなければいけません。

止めていたビスをまずは2本だけ外して、その穴が塞がるったら、残りを外すという方法もとることがあります。そうすると、完治するまでに3回の手術が必要になります。

私が診た子は、レントゲンを撮ると、プレートを入れた部分が再骨折していました。飛び降りた拍子に、無理な力が加わったようです。

夜間救急ですから、折れた部分がぶらぶらしないように、副木で固定して、鎮痛薬を投与し、日曜日はゲージの中で大人しくさせておいて、病院が開く月曜日に、主治医のところに行くようにお伝えしました。

多分、今日行ってるでしょうけど、主治医の先生、目の前が真っ暗になってるかも?プレートを当てている部位が再骨折すると、治すのがとても難しいんですよね、プレートを外すと、骨が細くなってるし、ビスの穴は開いてるし・・。骨移植なんてことになると、専門の病院に転院ということになります。活発な小型犬(トイプードル、ポメラニアンetc)の飼い主の方はご注意くださいね。


●2020年04月11日(土)
☆自宅待機☆

緊急事態宣言が出て、屋内で過ごす時間が多くなり、ペットとの時間が増えましたね。特に猫は室内に居るので、良い遊び相手になります。また、猫のマイペースさが丁度いいですね。

チーズをかじりながらビールを飲んでると、眠がやってきて、チーズを横からペロリとひと舐めして、立ち去っていきました。眠は、するめ、かまぼこ、カニカマ、お刺身などに、興味は示しますが、食べようとはしません。人口哺乳からドライフードに移行しましたから、幼少期に、このような物を食してないからかもしれませんね。ちゅるは好きみたいです。

20歳猫の竹は生後1か月くらいで当院に来ましたが、スルメや魚の練り物には目がありません、大好きです。「幼少期に何を食べていたか?」っていうのが、その子の生涯の食事な内容に影響を与えるみたいですね。人にもあてはまるのかな?

●2020年04月10日(金)

☆狂犬病の集合注射は中止です☆

今年の狂犬病の集合注射が、コロナウイルス感染症のため、中止になりました。緊急事態宣言後に中止がきまりましたから、一部の地区では実施されたようですが、八幡東区は来週の予定だったので、中止です。

東区の接種頭数はそれほど多くはないのですが、地区によっては、40〜50頭集まって注射の順番を待つという光景がありましたから、中止は当然ですね。

動物病院は開院してますから、病院で打つことになります。まあ、外で打つよりは衛生的に打てるから、良いかもしれませんね。来院数が重なると、院内が3つの密状態になるので、前もって、混雑状態をお電話で確認された方がいいかもしれません。病院によっては、スマホから予約してからの来院というのもあるみたいです。

それと、1頭のワンコやニャンコに家族総出で付き添っての来院というのも控えた方が良いですね。

2週間後、状況はどうなってるんでしょう?東京みたいにはならないと良いですけど・・。

●2020年04月08日(水)

☆今日のニャンコ☆

オス猫の去勢手術が3頭ありました。同じお宅のニャンコたちです。こちらのお宅には、数頭のニャンコがすでにいたはずだけど・・、お伺いすると、息子さんが東京から連れて帰ってきたそうです。それも6頭で、その中にはお腹の大きな雌猫も・・、

これ以上増やすわけにはいかないので、とりあえずオスを先に、ということで、今回の手術になりました。多頭飼育ですが、きちんと室内で飼われています。多分、猫専用のお部屋がいくつかあるんでしょうね。

コロナウイルスから、猫と一緒に避難してきたのかな?

●2020年04月07日(火)
☆お花見☆

今日は昼休みに、当院から約1kmほど離れた公園に犬たちとお花見に行きました。足腰が弱ったラブラドルのPが歩きとおせるか(この半分くらいの距離は、いつも散歩してますが・・)と思いましたが、無事に(一回こけたけど・・)往復できました。やはり、犬も気持ち良いんでしょうね、とても嬉しそうでした。ポチはよほど気持ち良かったのか、この後、座ったまま居眠りしてました。
Pは15歳を過ぎています。来年も一緒にお花見に行けるといいね。

●2020年04月06日(月)
☆新しい動物医療☆

福間海岸に、Pows&Handsという、東洋医学を専門にした動物医療施設が出来ました。代表は獣医師の鈴木先生です。女医さんです。漢方、薬膳、鍼治療、リハビリなどを使って、犬や猫の健康を守ります。ペットが施術を受けてる間、飼い主のかたもリラックスできるような設備もあるようです。施設の前は砂浜、裏は松林で遊歩道などもあり、これらも使ったリハビリが行われます。

動物医療の新しい試みですね。ペットが健康に過ごせるノウハウを飼い主の方に教えてくれるそうです。鍼はありますが、注射などはありません。内服薬は漢方薬です。処方食は薬膳です。予病を早めに見つけてあげて、病気にさせないで、その日が来るまで、健康に過ごさせてあげようということですね。

●2020年04月04日(土)

TVで犬の特集があったので見てたら、当院の「眠」が、ゴソゴソと寄ってきて、真剣に見てました。この小さな頭の中で、何を思って見てるのかな?当院には大中小の3頭のワンコがいるので、生の犬には慣れてるはずなんだけどね。初めて、ポチと引き合わせたときは、何をどうしたらこんなに膨れ上がれるんだろうってくらい、毛を逆立てて、伸び上がってました。安全な場所で・・。

●2020年04月03日(金)

☆今日のニャンコ☆

今日は猫の抜歯でした。実はこの子、歯周炎で痛みが出て、食事がしづらくなったので、奥の歯と上の犬歯を抜歯しました。残ったのは下の犬歯2本だけになりました。この2本も歯周炎がありましたが、特に問題はなかったし、抜くのが少し大変そうだったので、そのまま残しました。

ところが、それから1か月経って、問題が生じました。通常は問題ないのですが、口をクチャクチャやってると、上唇に歯が当たって傷がついてしまいました。少し出血もみられます。それで、今回の抜歯になりました。まだガッチリと入っている感じだったから、抜歯は時間がかかるかな?と思いながら、処置を始めました。

ところが、予想に反して、歯の周囲を器具を使って掘り進めていくと、うまい具合に脱臼させることが出来て、30分程度で2本の犬歯を抜くことができました。

これで、この子の歯がすべてなくなりましたけど、今までも、歯はほとんど使えていませんでしたから、食事には影響ありません。むしろ、口の中が快適になって、食事が進むかもしれませんね。ニャンコは明日退院します。抜歯後、少し出血するので、一晩預かります。以前、当日お返ししたら、夜に「血を吐いてます」なんて電話があったことがあります。夜、猫を見たら口から血がたら〜りだったみたいです。

●2020年04月01日(水)

☆今日のワンコ☆

毛玉がスゴイ小型犬が来院しました。長い間知人に預けていて、洋服を着せていたのですが、それを脱がせると毛玉だらけになっていたそうです。

どれくらいの期間でそうなちゃったのか分かりませんんが、かなり頑固な毛玉が出来ていて、その下が皮膚炎を起こしているようでした。

時間がかかりそうなので、飼い主には待ってもらって看護師と二人で、バリカンを使って、せっせと、毛玉をそぎ落としました。皮膚との境界が分かりにくいので、間違って皮膚まで切っちゃわないように注意しながら、切り取ることが出来ました。幸い、大人しい子で協力的だったので助かりました。

毛玉をカットして、皮膚病の治療をして、回復したら、トリミングに行って、専門家にシャンプーとカットしてもらうことにしました。ワンコは散切り状態ですが、ブラッシングしてもらうと、気持ち良さそうにしてましたよ。、


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