2019年09月
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●2019年09月24日(火)

☆今日のワンコ☆

乳腺に腫瘍ができた10歳の小型犬が来院しました。腫瘍は1センチほどで良性腫瘍のような感じですが、気になるので手術で切除してほしいということです。

乳腺腫瘍は未避妊の雌犬に時々見られます。良性と悪性の比率は、小型犬では2:8くらいです。今日のワンコは再発や他の乳腺にまたできる可能性があるので、それを阻止するために、避妊手術も同時に行うことにしました。以前は、腫瘍だけ取っていましたが、最近は、ワンコがまだ若い時(12歳くらいまでかな?)は卵巣と子宮も同時に取ることにしてます。

ここ最近、手術が続いてますが、子宮の病気も乳腺の病気も、若い時に不妊手術を受けていれば予防できた病気です。

●2019年09月21日(土)

☆今日のワンコ☆

「食欲がないんです」と15歳のメスの中型犬が来院しました。このワンコ、今月のはじめにも同じような症状で来院しました。未避妊の雌犬ですから、エコーで子宮を見ましたが、少し内部に液体が溜まっていましたが、少量なので、子宮内膜炎かな、まだ手術で取るほどでもないな・・、と思い、抗生物質を処方しました。

しばらくは良かったようですが、また食欲がなくなったということでお薬を取りにみえました。子宮の状態が心配だったので、連れてきてもらいました。で、エコーを当てると、内部に大量に液体が溜まっている子宮がありました。

この子も手術以外に治療法はありません。連れてこられたのが夕方だったので、夜の手術になりました。お腹を開けてみると、想像していた以上に膨れ上がった子宮でした。破裂寸前という感じでした。

連れてきてもらって本当に良かったです。お薬だけ出していたら、連休明けまで子宮がもったかどうかわかりません。破裂して、お腹の中の膿がまき散らされたら、助からなかったでしょう。

2日続けての子宮の病気の手術でした。今日のワンコは連休明けまで入院してもらうことにしました。

●2019年09月20日(金)

☆今日のワンコ☆

「陰部から出血してます」と13歳の小型犬が来院しました。未避妊の雌犬です。「発情出血かな?」なんて思いながらワンコを見ると、お尻からしっぽにかけてかなり汚れています。通常の発情出血ではありません。エコーでお腹を見ると液体がたまっている子宮が見えましたから、子宮からの出血でしょう。

これはお薬では治りません。手術で子宮をとらないといけません。愛犬を病院に連れてきていきなり「手術」と言われて、飼い主の方はビックリしていましたが、ご説明すると納得していただき、午後から手術になりました。昨日の話です。昨日は午後休診でしたが、幸い、いつも私の助手をしてくれるスタッフが出勤してましたから、手術をすることができました。

その病気は回復の状態で入院期間を決めますが、今日のワンコは、翌日(今日ですが)の朝から、食事をガツガツ食べましたから、夕方退院させました。通常の健康な若い雌犬の避妊手術と同じですね。

●2019年09月18日(水)

☆今日のワンコ☆

13歳の雄の小型犬が、「お尻の横に何かできています」ということで来院しましたあ。お尻の横を見ると左側がぷっくりと膨れていますが、指で押すと戻ります。これは、腫瘍ではなくて「会陰ヘルニア」という未去勢の雄犬にみられます。症状が進むと、排便障害(ウンチが出にくい)や、膀胱が入り込むと排尿障害などの症状がでます。

今日のワンコは、ウンチをするときに少し時間がかかる程度の症状なので、まだ軽い方です。ヘルニアの程度も軽そうなので、便を柔らかくする食事などを与えて様子を見たいところですが、今までの経験上、様子をみてると、だんだん症状が進んでくることが多いようです。

手術は、お尻の横の筋肉を寄せて縫い合わせますが、症状が進んでくると、寄せ集める筋肉がなくなって、手術がやりにくくなり、再発することもあるので、早めの手術が良いようです。

今日のワンコの飼い主の方にもこんなお話をして、手術を決めたら連絡していただくことにしたところ、その日の夕方に連絡が入って、今日の手術になりました。幸い、寄せ集める筋肉はまだ残っていましたから、比較的短時間で終わり、再発防止のための去勢手術も同時に行いました。

この手術は2週間前にもありました。雄犬を飼い始めた方は、早めの去勢手術をお勧めしますね。




●2019年09月17日(火)

☆今日のニャン子☆

「昨日からオシッコが出てないようで、しきりにオチンチンのあたりを舐めてます。元気、食欲はあります」ということで、2歳位のオスのニャンコが来院しました。「オス猫に見られる尿道閉塞かな?でも、まだ食欲はあるので、案外出てるのカモ?」と思いながら、猫をキャリーケースから出すと、その中に敷いてあるペットシーツが濡れています。猫をケースに入れる時に暴れた拍子にオシッコが出たみたいです。診察台の上で、お腹を圧迫すると、ポタポタをと出ますから、閉塞はなさそうです。

「単純な膀胱炎の治療でも良いかな?」と思いながら、エコーで膀胱を見ると、膀胱の中に大量の砂粒物が溜まっているのが見えました。この砂をなんとかしないと、また近いうちに尿道閉塞を起こす可能性があります。この砂粒物が血尿と混じって泥状なると閉塞を解除するのに大変苦労するのは経験済みですから、閉塞してないうちに、カテーテルを入れて膀胱を洗浄して、砂を取り出すことにしました。

尿道は閉塞してませんんぶから、スルスルとカテーテルは膀胱の中に入って、生理食塩水を入れて洗浄すると、小さじ1/4位の量の砂が出てきました。なかなか、大量です。

猫はまだ若いので、膀胱に砂が溜まりやすい体質なんでしょう。これからは、食事療法が重要ですね。

●2019年09月14日(土)

☆今日のワンコ☆

今日は体重が18kg、12歳の雄のワンコの鼻にできた腫瘍(イボを切除しました。腫瘍は取りやすそうですが、なかなか性格が烈しい子で、顔あたりに手を近づけるとガブリときます。体も大きいので、スタッフも押さえられそうにありません。

午前中の診療終了近くに来てもらって、鎮静剤の注射を打ちます。高齢なので、打つ量を調整します。飼い主の方と一緒に待ってもらうこと20分、ワンコがかなりトロンとなったので、エリザベスカラーをつけて預かりました。鎮静剤で大人しくなってますから、前足を持っても怒りません。万一ガブリときても、カラーがあるから大丈夫です。

後は、いつものように血管を確保して、麻酔導入薬を静脈から入れて、気管挿管してガス麻酔で維持します。腫瘍をサクサクと取って、抜糸しなくていいように、傷の内側を溶ける糸で縫合しました。鎮静状態にない今日のワンコの鼻の糸は絶対抜糸できませんからね。

夕方お迎えに来てもらったとき、まだ鎮静が効いているので、明日の朝まで預かろうかと思いましたが、傷を触ろうとした私の手をガブリと咬みそうになったのを見て飼い主の方が「咬みつく元気があるから大丈夫そうですね」ということで、おうちに帰っていきました。

●2019年09月12日(木)
☆今日のワンコ☆

アイちゃんです。10歳の男の子です。ワクチン接種とフィラリアの予防で来院しました。アイちゃんはチワワとペキニーズとのミックス犬だそうです。可愛いですね。

●2019年09月09日(月)

☆今日のにゃんこ☆

「外でお世話している猫が、3日前から後ろ足が不自由になったので診てほしい」と初診の方が来院しました。猫は慣れているようです。

3日前は前足だけを使って歩いていたそうです。来院時は、後ろの足のマヒは改善気味でしたが、レントゲンを撮って調べることにしました。レントゲンには異常なしでしたから、少しづつ良くなっていくのではないかと思われました。できれば室内で飼ってあげたほうがいいよとはお話しましたが、連れてきた方が、2日ほど旅行に行くそうで、当院で預かってほしいということです。

後ろ足が不自由で、お世話してる方が不在ということなので、2日間あずかって治療することにしました。おとなしい子だから大丈夫だろうと思いました。

ところが、入院時はおとなしくて、ノミ取りの処置も特に嫌がることなくやらしてくれましたが、翌日から豹変し、シャーシャー怒るようになりました。

今、問題になってるのが、猫から移るSFTSという病気です。飼い猫は大丈夫ですが、外猫は危険です。注射を打つときも噛まれないように注意しながら、バスタオルを顔にかけて、そーっと打ちました。この病気が猫に発生してる地域では、「外猫の診察はしません」という病院もあるようです。感染すると猫はほぼ100%死亡、人も20%の致死率ですから、怖いですよ。外猫のお世話をしてるか方は、ご注意くださいね。

SFTS(重症熱性血小板減少症)

●2019年09月03日(火)

☆今日のワンコ☆

今日は体重が2kgの小型犬の不妊手術でした。体重が2kgとは言っても、生後8か月目ですから手術を受けるには丁度いい時期です。

麻酔の前投薬、導入薬、気管挿管してガス麻酔という段取りは、通常と変わりませんが、それぞれの量が少ない・・。特に前投薬は、元々少量でいいので、それがさらに少なくなり、計量できないので、5kg分を作って、3kg分を除いて、注射しました。

静脈には留置針という管を入れますが、体重2kgというと、新生児と同じくらいだなぁ〜、その静脈に管をいれてるようなもんだな・、なんて思いながら、無事に留置できました。

小型犬ですから、切開部位も小さくて済みますから、手術は1時間程度で終了です。この子は、永久歯が生えてきてますが、まだ乳歯が残っていて、それが、永久歯のジャマをしてたので、こっちも抜歯しました。まだガッチリ入っていたので、このままにしていたら、永久歯が変な方向に生えて後々問題になってきたかもしれませんね。ワンコは明朝退院です。

●2019年09月02日(月)

☆今日のワンコ☆

今日はオスの小型犬の会陰ヘルニアの手術をしました。

以前からヘルニアがあるのは分かっていて、手術もお勧めしていましたが、臨床症状はなかったのでのびのびになってました。今日はそのヘルニアの孔の中に膀胱が落ち込んでオシッコが出せなくなったので、緊急手術になりました。

ヘルニアの孔に落ち込んだ膀胱と前立腺を定位置に戻して、ヘルニアの孔を塞ぎました。肛門の横に「肛門周囲腺腫」という腫瘍が出来ていたので、これも切除して、再発防止のために去勢手術もおこないました。会陰ヘルニアと肛門周囲腺腫は、去勢手術を受けているオス犬には発病しません。

今日のワンコは、反対側にもヘルニアがあります。将来こっちも手術することになるかもしれませんが、少し様子を見ようと思っています。順調に回復したら、明日の夕方退院です。


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