2017年02月
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●2017年02月27日(月)
☆今日のニャンコ☆

金沢で開催された学会では、市民公開講座の「熊本地震におかる獣医師の市民活動」という演題を聞いてきました。災害時に迅速に対応する日本医師会の組織にDMATという組織がありますが、東日本大震災後に、VMATという獣医師の組織が出来、熊本の震災の時は、すぐに現地入りして、被害状況を調査し、必要な物資や人力を日本獣医師会に連絡したそうです。今は、まだこの組織は福岡、群馬、大阪、東京にしかありませんが、徐々に全国に活動が広がいるそうです。熊本の九重には、九州災害時動物救援センターができていて、今も、熊本の震災で被災した犬や猫を預かって、ボランティアの方がお世話をしています。

写真はメス猫のすずちゃんです。生後6か月です。不妊手術で来院しました。知らないところに連れてこられて、ゲージに入れられて、知らない人ばっかりで、ご主人様は帰ってしまうし、ご機嫌が悪そうですね。

●2017年02月23日(木)

☆今日のニャンコ☆

明日から3日間病院を留守にするので、オペは入れない予定にしてたのですが、出産後、陰部から悪露が出る猫が来院しました。2日前に出産(死産)したのですが、それ以降、変なものが出るということで来院してきました。

エコーで見ると胎児は残ってないようです、猫の元気もまあまあですから、手術で子宮と卵巣を取るのがベストということで、急きょ手術になりました。

出産直後ということで全体的に子宮はまだ腫れていましたが、右側の子宮(犬や猫の子宮は、右と左があります)に何か硬いものがありました。出てきた胎児はまだ小さかったそうですから、妊娠途中のトラブルで流産してのかもしれませんね。

手術を終えたニャンコは、悪露も出なくなり、元気回復し、食欲も出たので、今日の午前中退院しました。これで、後ろ髪引かれることなく北陸の学会に行けます(^^)/。

●2017年02月22日(水)

☆今日のにゃんこ☆

今日は若いオス猫の去勢手術でした。来院した猫のことで飼い主さんとお話していました。

「この猫、元気は良くて食欲も旺盛なんですが、よくお腹をこわして、今日は、これ位長い(飼い主の方は両手を広げてます)虫がお尻から出ました。同じような虫を吐いて出したこともありますし、便に出てきた虫が、鎌首をもたげていたこともあって大変なので、お薬を下さい、お尻から虫を引っ張り出したこともあります」。

通常、お尻から出る虫は「瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)」という寄生虫で、ノミを猫が食べることで感染しますが、この虫の大きさは数ミリ程度で、数10センチになることはありません。回虫も数センチ程度です。

去勢手術の前に便の検査をすると、特徴のある虫の卵が便の中に沢山出ていました。マンソン裂頭条虫の卵です。この虫は、カエルや蛇を食べると感染しますから、都会ではあまり見ない寄生虫です。以前、ポランティアでツシマヤマネコの保護のために、対馬の飼い猫の健康診断と不妊、去勢手術で対馬に行きましたが、ここの猫たちは、かなり高率にこの虫に感染していました。

瓜実条虫の数倍の駆虫薬を投与することで駆除できますが、愛猫が数10センチの長い虫を吐きだ出したり、お尻から出てるのを引っ張り出したり、便の中の虫が鎌首をもたげて居たり・・、この猫の飼い主さんもなかなか気丈な女性ですね。以前からひものようなものがお尻から出てるという相談を受けてましたが、検便で引っかからなかったから、「絨毯のひもでも食べたんじゃない?」なんて言ってました。申し訳ないことをしました。恐縮しています。

●2017年02月21日(火)

☆今日のワンコ☆

今日は11歳の小型犬の歯石の処置と抜歯をしました。

右のぽっぺを腫らせて治療を受けた子です。その時は抗生物質の投与で腫れは引きましたが、原因は歯根炎ですから、その歯を抜かないと、また腫れてきます。

麻酔をかけて眠らせてから、口の中を見ると、歯石と歯垢の付着でかなり酷いことになってます。ワンコは歯が痛いので、飼い主に口の中を良く見せてくれませんから、オーナーは今一つ状況を把握していません。

ほっぺを腫らせた原因の歯はすでにグラグラです。その歯はもちろん抜歯しますが、それ以外にも、グラついている歯がありましたから、どんどん遠慮なく抜歯して、抜歯後の穴は縫合しました。こうすると出血も少なくなります。

犬歯も抜きましたが、歯根炎が上あごの骨にまで及んでいました。今夜は少し鼻血が出るかもしれません。

付着した歯石や歯垢を取り除き、歯周炎や歯根炎を起こした歯は抜歯しましたから、処置前と比べると、口の中の衛生状態が格段に改善しました。

口の中の衛生状態が良くなると、ワンコの食欲も増して、全体の健康状態も良くなるので再会が楽しみになります。口臭も少なくなるので、飼い主もニコニコ顔になります。

●2017年02月20日(月)

☆今日のニャンコ☆

今日も捕獲器に入ったメス猫がやってきました。

月曜日の午後は私の週一回の習い事(テニス)があるので、通常は手術を入れてませんが、急を要する場合や、今回のように、やっと捕まったから・・。というようなときは、手術を受けています。

午前中の診療が12時前に終われば、猫の去勢、不妊手術をしても、手術が1件だけでしたら間に合います。

ところが、今日までに提出しなけらばならない書類を獣医師会事務局に持っていかないといけませんでしたから、大忙しでした。

手術も予定通り終わり、テニスレッスンも予定通り出来ました。「そんなに遊んでばかりいるんじゃない!」という天の声も聞こえてきそうですが、「健全な精神は健全な肉体に宿る」ってことで大目に見て下さいね。ちなみに、今週末の金、土は、学会で金沢に行きますから不在です。頭に喝を入れてきます(笑)。

●2017年02月18日(土)
☆今日のワンコ☆

飼い主の腕の中で不安そうな表情で写真に納まっているのは、くれあちゃんです。3か月目の女の子で体重は1.6sです。今日はワクチン接種で来院しました。くれあちゃんは、ミニチュアダックスとトイプードルのミックス犬だそうです。今を代表する小型人気犬種のミックスです。今も可愛いけど、大きくなるともっと可愛いでしょうね。次回会うのが楽しみです。

●2017年02月17日(金)

☆今日のニャンコ☆

今日も外猫の不妊手術がありました。食事だけ食べに来てる猫で、触ることはできません。捕獲器に入って来院してきました。今日の猫は、頭や鼻の上がカサブタみたいになっていました。かゆそうです。「あっ、この猫多分〇〇だな」。

捕獲器の網の間から麻酔の注射を打って眠らせて、皮膚の検査をすると、予想通り「〇〇」→「疥癬」に感染していました。

疥癬というのは、ダニの寄生が原因の皮膚病です。疥癬というダニが皮膚の下にトンネルと作って生息し、そこで産卵してドンドン増えていきます。非常に感染力が強いのが特徴で、同居猫にすぐうつります。治療すれば治りますが、放置してると、皮膚病が全身に広がって、そこに細菌が感染して、最悪の場合敗血症を起こして死亡します。野生の狸などは、この病気が原因で死亡する個体も多いそうです。

今日のニャンコは飼い猫ではありませんから、今回、捕獲されてなければ、野生の狸と同じ運命をたどったかもしれません。きちんと投薬すれが治癒しますから、今回、捕まえてもらって、出産や子育てのストレスからも解放されるし、疥癬も治るし、良かったですね。

●2017年02月16日(木)
☆海散歩☆

ピー
「今日も海で楽しいな、波風ないと、連れて行ってくれるから嬉しいな(!(^^)!」。

飼い主
「どうするんだよ、そんにドロドロになって、車に乗って帰るんだよ、寒くないんかいな?バシャバシャ海に入って・・、しかし、能天気な顔だねぇ〜」。


●2017年02月15日(水)
☆今日のニャンコ☆


ノルウェイジャンのアッシュちゃんです。1歳の男の子です。ワクチン接種で来院しました。日本猫とは違う、野性味のある外国人の顔してます。

●2017年02月14日(火)

☆今日のニャンコ☆

今日はニャンコの去勢手術の予定が入ってましたが、急きょ、発情が始まったメス猫の不妊手術が飛び入りしました。猫の去勢手術は短時間で終わりますから、もう一つ不妊手術が入っても大丈夫です。

メス猫は朝早い時間に来院しお預かりしました。オス猫の到着を待ってると、貸し出したゲージには猫が入ってません。外猫で餌で釣ろうとしたら、今日に限って来なかったそうです。2日前に同じ方法で捕獲されて去勢手術をうけた猫と兄弟猫だそうで、連れてきた方は、「きっと、兄弟だから先に捕まえらえて手術を受けた子がしゃべったんで、来なかったんだろう」って言ってました。

午後の診療終了直前に、オシッコが出せなくなったオス猫が来院、無麻酔で通そうと試みましたがうまくいかなかったので、麻酔をかけて詰まったものを洗い流し、膀胱を洗浄して、8時過ぎにお返ししました。スタッフも残って手伝ってくれましたが、今日はバレンタインデー・・、食事の予定とかなかったのかぁ〜?

●2017年02月13日(月)

☆今日のワンコ☆

「急性膵炎」というワンコの病気があります。膵臓が炎症をおこします。脂っこいものを食べた後などに発病することがありますが、原因不明なことも多い急性疾患です。太った子に多いような気もします。

膵臓は、脂肪を分解する消化酵素のリパーゼを分泌したり、血糖値をコントロールするインシュリンを分泌する重要な器官です。そこが炎症を起こすと消化酵素がおなかの中に漏れ出ます。自分の消化液で、自分の内臓を溶かすという恐ろしいことが起こります。

膵臓の一番近い十二指腸が侵されるので、嘔吐が始まって、ワンコはお腹が痛いので、グッタリなります。救急疾患にも入っていますが、死亡率の高くて、原因不明のことが多いので、怖い病気です。

その病気が疑われる小型犬が来院しました。前日突然吐き出して、グッタリになりました。ワンコは横たわって苦しそうです。鎮痛薬、吐き気止め、抗生物質、点滴で治療を開始しました。

入院中に検査機関で血中のリパーゼ濃度を測ってもらうと、高い値をでしたから、膵炎に間違いありません。「このまま、嘔吐が続くと、急激に容態が悪くなるので、亡くなるかもしれません」と飼い主にはお話していました。

その子が4日間の入院治療で元気になりました。嘔吐も止まって、始めは入院室で横たわっていましたが、座って、私が顔を拭こうとすると怒るくらいになりましたので、自宅に帰って、様子をみてもらうことにしました。お家でいつものワンコに戻ってると良いですね。

●2017年02月10日(金)

☆今日のワンコたち☆

今日は朝から小雪舞う寒〜い一日でした。こんな日は来院する人も少ないだろうなぁ、まあ、のんびりできて良いか、寒いし・・、なんて思っていたのですが、朝いちばんに来院したのは、下痢と嘔吐している小型犬、元気、食欲はあるそうですから、ちょっと安心です。そのあと、糖尿病で治療中の小型犬の飼い主の方、ワンちゃんの療養食をお求めに来院しました。

次は、先日手術したニャンコが経過を見せに来院してきました。かなり広範囲に切除して皮膚が少なくなってますから、無事に抜糸まで持っていけるといいな。

その次は、糖尿病で治療中の猫の飼い主の方、このニャンコは内服薬でうまくコントロールできているので、血糖値を下げるお薬を取りに見えました。

その次も糖尿病で治療中の猫の飼い主、このニャンコはインシュリン注射で治療してます。今日は一か月分のインシュリン注射を取りにみえました。治療を始めてもう3年にもなります。

次は、心臓病の持病があるワンコ、お薬でうまくコントロールできています。今日は1か月分のお薬と定期健康チェックです。月に1回来院されます。

この他にも、腎臓病や皮膚アレルギーの療養食を取りにみえた飼い主の方々もいました。雪が降ろうと、寒かろうと、飼い主の方が愛犬、愛猫にかける愛情は最強ですね。

●2017年02月09日(木)
☆今日のニャンコ☆

メス猫の実々ちゃんです。7か月目で体重は2.7sです。実々ちゃんも不妊手術を受けました。

●2017年02月08日(水)
☆今日のニャンコ☆

カメラを向けられてゲージの中でビックリしてるのは、雌猫のブチコちゃんです。今から不妊手術を受けます。

●2017年02月07日(火)

☆今日のニャンコ☆

今日は13歳の雌猫の前足に出来た腫瘍を切除しました。10日前に「前足に何かできているんですが?」と相談を受けた猫です。診察すると腕の部分に小指の頭大のこぶが出来ていました。まだ将来ある猫ですし、このまま何もしないで様子を見てて大きくなって取れなくなったら困るので、手術で切除することにしました。

当院の手術は、基本的に一日一件しか入れませんから、予約が10日後になりました。今日、手術を受けるために来院した猫のこぶを見ると親指の頭大にまで大きくなってました。下の組織にべったりと引っ付いてる感じはしないのですが、腕の部分は皮膚に余裕がないので、大きく切除しすると、皮膚が足りなくて寄せられなくなります。

親指の頭大の大きさのものを取り除くと、皮膚はその倍くらい欠損します。切除後は、ひょっとしたら寄せられないかも?と不安になりましたが、パズルを合わせるようにしながら、寄せられる場所を探しながら縫い合わせていくと、なんとかパッツンパッツンですが、縫えました。

予想以上に大きくなるのが早い腫瘍でした。「少し様子を見ましょう、1か月後にまた来てください」なんて言ってたら大変でした。腫瘍は病理検査に出しますから、抜糸のころには、こいつが何者がわかりますね。

●2017年02月06日(月)
☆今日のニャンコ☆

毎週月曜日は午後テニスのレッスンを受けているので、手術は受けてないんですけど、先週末に「メス猫に発情がきて、ニャーゴォ、ニャーゴォとうるさいので、できるだけ早くして下さい」というお電話が入り、急きょ、今日の手術になりました。午前中の診療が遅れなければ、手術を終えてもレッスンに間に合います。

午前中の早い時間になにやら大きなゲージを抱えた方が・・。「外猫がつかまりました、オスかメスか分かりませんが、手術してください、ニャーゴ、ニャーゴうるさいのです」。手は出せないので、ゲージの外から麻酔の注射を打って、眠らせました。この子はオス猫でした。

外はまだ寒いけど、猫たちは熱いシーズンを迎えていますね。ハードなレッスンをうけるよりも、猫の手術2頭の方が、体力的には楽だったかも・・。昨日は寒風の中、海で遊んでたから、丁度良かったかもしれませんね。

●2017年02月04日(土)

☆今日のワンコ☆

今日は、小型犬の子宮蓄膿症+膀胱結石の手術でした。

以前から膀胱に石があるのはわかっていたのですが、持病(糖尿病)があるので、手術しないで様子を見ていました。血尿や頻尿などの膀胱炎症状が出るようだと、手術で摘出しましょう、としてました。

その子が食欲不振で来院してきました。検査の結果、子宮が化膿する「子宮蓄膿症」になってることがわかりました。陰部から血液が混じった膿が出てるし、ワンコの全身状態も健康時に比べると悪いし、お薬で様子を見るという状況ではないので、点滴で体調を整えたのちに手術で子宮を摘出することにし、同時に膀胱を切開して、結石を取り出すことにしました。

幸い、持病の糖尿病はインシュリンの投与である程度コントロールできていましたから、手術は、予定通り、終えることができました。

この子、2か月ほど前に、「食べるけど痩せてきたし、飲水量も依然と比べると多い」ということで来院し、糖尿病になっていることがわかりました。インシュリンの投与で病気をコントロールできましたが、もし、これが、子宮蓄膿症で来院した時に糖尿病に罹患してることが分かったら、術前、術後の経過が変わっていたでしょう。手術が順調にいったので、当初、予定してなかった(というか気づいてなかった)お腹の腫瘍を摘出して、歯石の処置もできました。今回の手術で、一気に健康になりそうですね。

●2017年02月03日(金)
今日の午後は予定していたオペがキャンセルになったので、Pと岩屋の海にいきました、久々も海で嬉しそうでした。この表情、なかなか良いでしょう(^^♪、オペはワンコの不妊手術だったですが、発情が来たから延ばしました。

●2017年02月02日(木)
☆福間海岸☆

木曜日の午後はまたまた福間海岸へ・・。夕暮れの浜で犬を遊ばせてる方がいました。おじさんが投げたボールをコーギーが取ってくる遊びを繰り返しながら、散歩してました。なんか健康的でいい感じです。

●2017年02月01日(水)

☆今日のニャンコ☆

「昨夜から、何度もトイレに入ったり出たりしてます。オシッコが出てないようです」と7歳のオス猫が来院しました。食欲もなくて、嘔吐してるとのことです。猫は、良く太っていて、室内飼いです。

もう、この時点でほとんど診断がつきます。膀胱に砂が溜まってオシッコが出なくなる尿道閉塞です。マグネシウムの過剰摂取が原因と言われています。大食漢の猫は、当然栄養過多になり、マグネシウムの摂取量も多くなりますし、運動量も少ないので、水分の摂取は少なく、尿が濃くなるのと、特に、秋から冬にかけては、寒くなるので、いよいよ水を飲まなくなり、この病気が多発します。

治療は、麻酔をかけて、尿道に細い管を入れて閉塞を解除してやって、オシッコを出してから、膀胱を何度も生理食塩水で洗って、砂をできるだけだしてやります。

今日のニャンコは、早めに来院していただいたので、腎機能がわるくなっておらず、閉塞も容易に解除できましたので、半日の入院で帰れました。これが、こじれると入院期間も長くなって、場合によっては、手術が必要になることもあります。そうなると、まだ長い時間がかかります。オス猫を飼ってる方で、その猫が、食っちゃ寝、食っちゃ寝してて、太り気味だったら、この病気に気を付けてくださいね。


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