●2014年05月29日(木)
☆今日のワンコ☆ 「眼のふちに急にイボが出来ました」、と体重10kgくらいの中型犬が来院しました。当院は、受付をしたスタッフがカルテに飼い主の方からお伺いした症状をメモしてくれてます。「突然、目にイボ」と書いてあります。 まぶたに出来るイボはありますが、少しずつ大きくなっていくので、「今まで気づかなかったのかな?」なんて思いながら、ワンコのまぶたを見ると、「あら、これはイボではなくてダニだわ!」。ワンコの上まぶたには、吸血してパンパンに膨らんだ直径7〜8mmのダニがしっかりかみついていました。 ちょいちょいとフロントラインを付けてすこし弱らせてから、鉗止で取り除き、抗生物質の軟膏を塗りました。 ダニは吸血すると膨れて目につくようになりますが、吸血前のダニは小さいのでしっかりと探さないと見つかりません。まだ他に居る可能性があるので、頭部を中心にフロントラインを塗布して、首の後ろに滴下しておきました。これで1カ月くらいは大丈夫なはずです。 ダニはノミと違ってあまり移動しません。ワンコは草むらに入ってあっちこっち草むらに頭を突っ込んで臭いをかいで回っているうちに、頭部に寄生するのでしょう。耳やまぶたにくっ付いていることが多いので、ここらの皮膚の厚みが丁度良いのかもしれません。案外、血管が豊富にある部分を狙っているのかも・・。 ダニは「バベシア病」という危険な犬の伝染病を媒介しますから、感染の機会のありそうなワンコは、フロントラインを付けてあげてくださいね。内服薬もありますからご相談ください。
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