2012年09月
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●2012年09月29日(土)

☆今日のニャンコ☆

今日は4歳のオス猫の便秘の処置をしました。

猫に「巨大結腸症」という病気があります。神経的な障害で、十分に力めないので、慢性的な便秘傾向があって、結腸に便が溜まって膨らんできます。膨らんだところにまた便がドンドン溜まって、ついに出せなくなり、出せなくなっても、上から便が降りてきますから、お腹の中はウンチで一杯になり、食欲がなくなって、吐き気がでてきます。猫は何度も排便の格好をしますが、出せないので、かわいそうです。

今日のニャンコは、幼少期の事故が原因で、尻尾が根元から切れています。このことが排便障害の原因のようです。神経的に軽い麻痺があるのでしょう。前回は、助手に抑えてもらって、私の太い指で弁をかき出しましたが、今回は大量に溜まっていて、長い間押さえておくのも可愛そうだったので、麻酔下で処置しました。

まず浣腸して、カチンカチンの岩みたいになった便をやわらかくしてから、根気よく指で解しながら、摘出していきます。40分ほどかけて、なんとか、岩便を壊して取り出すことができました。

これからは、便が硬くならないように下剤をのませながら、少量で栄養価の高い食事を与えて、便を少なくやわらかくしないといけません。再発を繰り返すようだったら、外科的に太くなった結腸を切除しないといけませんね。


●2012年09月28日(金)
☆今日のワンコ☆

ペキニーズのペペちゃんです。生後2ヶ月の男の子で、体重はまだ900gです。今日は健康診断で来院しました。しばらくお家に慣れたら、ワクチン接種ですね。

●2012年09月27日(木)
☆今日のニャンコ☆

子猫のふぅちゃんです。体重はまだ800gですから、生後2ヶ月前くらいかな?怪我をして、親切な方に保護されて、当院にやってきました。皮膚が大きく裂けていましたが、外科用のホッチキスで応急処置で縫合して、化膿止めの注射をしたところ、2週間くらいですっかり良くなりました。食欲も旺盛だそうで、生命力が強いんですね。これから、可愛がってもらいなよ!

●2012年09月26日(水)

☆今日のワンコ☆

今日は、体重が2kgの超小型犬の不妊手術でした。

静脈に管(留置針)を入れて、そこから鎮静薬、麻酔導入薬、鎮痛薬、点滴などのお薬をいれて、手術を始めます。お腹を切開して、子宮を探して、卵巣と一緒に切除します。通常の不妊手術の手順ですが、それぞれがすべてコンパクトですから、なかなか大変です。

レトリバー系の大型犬が流行した時は、避妊手術を受ける雌犬の平均体重は15〜20kgだったと思います。シーズー犬が流行した時期は3〜4kg、ミニチュア・ダックスもその位の体重ですが、前足が短いので、留置針を入れるのは、なかなか難しかったですね。研修医の頃に、その時の院長から、「ダックスの採血が出来たら一人前の臨床獣医師だ」と言われたのを、思い出します。

幸いに、ダックスが大流行したので、随分上手に入れられる様になりました。最近は、トイ・プードルやチワワなどが人気犬種で、特に小さな個体が好まれるようで、2kg以下の子が多くて、一連の作業が細かくて大変です。フレンチブルやボストンテリアも流行っているようで、この様な短頭種は呼吸器系に問題があることが多いので、麻酔が心配です。

ポチみたいに、体重が5〜7kgで、元気の良い雑種というのが一番手術し易いんだけど、そんなワンコは今居ませんからねぇ。

●2012年09月25日(火)

☆昨日のワンコ☆

各種検査をする前に、指先に神経を集中してお腹を触ります。上の方からゆっくり触っていくと、お腹の真ん中あたりで何か丸いものに触ります。ウンチがある位置と近いのですが、ウンチは形が不正ですが、私の指に触れているものは丸いのです。

引き続き、エコー検査、レントゲン検査で、お腹の真ん中あたりに丸い物があるのが分かり、翌日の手術で小腸から半分になったスーパーボールを摘出しました。飼い主の方によると、いつかは忘れましたが、スーパーボールをかじって、その破片が散らかっていたことがあったそうです。

かじった残りを飲み込んでしまって、それが胃の中にあるときは、間欠的に嘔吐や食欲不振が出てましたが、それが小腸に落ち込んで、症状が悪化したのでしょう。

異物を摘出して、ワンコは見違えるように元気になり、食欲も俄然出てきて、術後4日目に退院しました。初診時から1ヵ月半後に診断がつきました。異物が詰まっていた小腸は壁が薄くなって危ない状態でした。飼い主の方は「痩せてきたから、何かおかしいぞ?」と思ったから連れてきたそうです。この感覚、大切ですね。

●2012年09月24日(月)

☆今日のワンコ☆

嘔吐と食欲不振が間欠的に続いている2歳の小型犬が来院しました。最初に来院したのは、7月の終わりです。3日前から水を飲んでも吐くそうです。「吐く」という症状で来院するワンコは多いのですが、「水を飲んでも吐く」というのは、重症です。ボールなどの異物を食べていないかお尋ねしましたが、そんなことはないそうです。

この時は、ワンコは元気が良さそうだったので、吐き気止めのお薬を処方して、2〜3日様子を見てもらうことにしました。次の来院は、それから1ヵ月半後です。

お薬を飲ませると、しばらくは調子良かったそうですが、また時々吐くようになって、食欲もあまりないそうです。1ヵ月半の間に体重が6kgから4.5kgまで落ちています。これはただ事ではありません。何か重大なことが体の中で起きています。まだ若い犬です。やはり異物が疑われます。連れてきた飼い主(飼い主の方の子供さんかな?)に聞きますが、はっきりしません。 

続く・・。

●2012年09月21日(金)

☆今日のワンコ☆

約2ヶ月前にカイセン(皮膚に住み着くダニ)の感染で、ひどい皮膚病になって、心ある人に保護されて、当院に連れてこられたポチ、治療中に心ある院長のハートを射止めて、我が家の3匹目の愛犬になり、今は勝手気ままに楽しく生きてますが、その保護した方が、ご自分の愛犬を当院に連れてこられました。体を痒がって、肘のあたりが赤くなってます。

連れてこられた時、ご自宅にもワンコが居るということだったので、当院で預かって治療したのですが、当院につれてくる前に、少しの時間、同じガレージの中に居たのだそうです。その時に、ポチのカイセンがうつっちゃった様です。

以前、室内で猫を数頭飼っている方が、外から子猫を入れて、その子猫がカイセンに感染してたことがあり、すべての猫にうつって大変なことになったことがありました。外から犬や猫を入れるときは、事前に健康診断に来てくださいね。

●2012年09月20日(木)

☆今日のワンコ☆

「お腹にブツブツが急に出来ました」ということで、5歳の小型犬が来院しました。お腹を見ると確かに小さなブツブツが出来て、一部が赤くなっています。

細菌感染が原因の皮膚病は発症中は炎症が起きていますから、皮膚は赤くなっていますすが、回復してくると炎症が起きた部分にかさぶたが出来てきて、ブツブツしてきます。このかさぶたが取れると、治ってきます。

今回の皮膚病もそんな感じかと思いましたが、その割には、「かさぶた」と思われるブツブツの大きさが均一です。ブツブツは1ミリ程度なので、私の目でその形は良くわかりませんから、顕微鏡のレンズを引っこ抜いて観察すると、「あら、ダニだ!」。

1ミリくらいの大きさのダニが、3〜40匹皮膚にくっついていました。ダニにかまれたところが赤くなっていたようです。早速、フロントラインのスプレーを局所に塗りつけて、首に滴下型のフロントラインを使いました。

原因がわかって、当院のスタッフ(20代)に、「これ、肉眼でダニってわかる?」と聞くと、「はい、わかります」と当然の様に答えました。これから、細かい病変はスタッフに見てもらった方が良いかもしれませんね。

今の時期のダニは、幼ダニでこんな風に小さいそうなので、見つけ難いから、気をつけてくださいね。

●2012年09月19日(水)
☆今日のワンコ☆

TPのクーちゃんです。6歳の男の子で、体重は4.8kgです。今日はワクチン接種とフィラリアの検査で来院しました。フィラリア検査で採血されたので、右前足に止血用のバンテージが付いています。注射を打たれて、採血されたけど、嬉しそうな顔してますね。

●2012年09月18日(火)
☆今日のワンコ☆

トイ・プードルのライちゃんです。1歳の男の子です。ワクチン接種で来院しました。最近、トイ・プードルの来院が多いですね。新しいトレンドかな?

●2012年09月15日(土)

☆今日のワンコ☆

「夜になると急に落ち着かなくなって、そこらを走り回ります。撫でてやると大人しくなりますが、寝たかと思ったら、また急に走り回るので、こっちのほうが眠れません」と13歳の小型犬の飼い主の方が、愛犬を連れて来院しました。

高齢犬が、同じところをグルグル回って、隅に頭を突っ込んで出られなくなって鳴いている・・。とか、昼間は寝ているが、夜になると起きてきて鳴くので、近所迷惑になりそうで困っている・・。なんて相談を受けます。いわゆる高齢犬の認知症です。当院では、まずサプリメントを処方して、そこそこに効果を上げています。

認知症は日本犬系統の犬に多く、今回のような小型犬には少ないのですが、そうかな?と思って処方しました。5日後に来院していただきましたが、症状に変化はないそうです。相変わらず夜になると走り回ってます。来院したワンコを見ると、ノミが沢山ついていました。ひょっとしたら、痒くてたまらなくて、「突然走り回る」という症状が出たのかもしれません。初診時は、高齢犬が夜に徘徊する→認知症の図式が頭に出来てしまって、ノミには気づきませんでした。

フロントラインを塗布して、かゆみ止めのお薬を処方したら、来院が途絶えましたから、症状は治まったのかもしれません。痒かったんですねぇ。認知症と誤診して、ワンコには申し訳ないことをしました。


●2012年09月14日(金)

☆今日のニャンコ☆

膀胱の中に溜まった細かい砂が尿道に詰まっておしっこが出せなくなった10歳のオス猫が来院しました。4年前にも同じ症状で来院した猫です。その時は、詰まってから時間が経過していましたから、尿毒症状態になっていて、もう少し来院が遅れたら亡くなっていたかもしれないほどでした。

その後しばらくは、砂が出来ないような食事療法をしていましたが、他にも猫がいるので負担が多いために、一般のフードに変えてしまい、再発してしまいました。今回は、飼い主の方も2度目の経験ですから、早めに来院したので、前回ほど危ない状態にはなっていませんでした。

猫に麻酔をかけて、悪戦苦闘しながら尿道から水圧をかけて砂をゆるめて、詰まった砂を取り除きました。水圧でトンネルを掘る要領ですね。オス猫の尿道はとても細くて、その出口に固まった砂が詰まっていますから、そこに細い管を入れるのは大変です。無理に突っついていると尿道口を傷つけて、管を入れられなくなります。

今回はなんとか上手く言ってオシッコが出せるようになって、おうちに帰れましたが、食事療法を続けて欲しいですね。私も年齢のせいで、細かいものが見難くなってますから、よろしく頼みますよ!

●2012年09月13日(木)
☆うちのポチ☆

典型的なミックス犬(雑種)のポチでしす。生後5ヶ月になって、体重も5kgを越え、ヤンチャ度は日々上昇中です。先日、Pと一緒に散歩に行って広場で放したら、しばらくはPと引っ付いて遊んでしましたが、そのうち勝手にあっちこっち走り回って、とうとう行方不明になってしまいました。体が小さいので、草むらに入ると姿が見えません。大声で呼んでも現れません。

「こりゃぁ、困ったなぁ。広場から出たかもしれない?どうしよう?」とPと一緒に広場から探しに出ようとすると、突然、慌てた様子でどっかから飛び出して来ました。元は放浪中ヘロヘロになって保護された犬ですから、Pと違って、放されると野生の本能が出るようで、気をつけないといけませんね。

●2012年09月12日(水)
☆今日のワンコ☆

ラズリちゃんです。3ヶ月目の男の子で、体重は2.3kgです。今日はワクチン接種とフィラリア予防で来院しました。ラズリちゃんの種類は??トイ・プードルとMDのミックスです。散歩に行ったら「種類は何ですか?」って聞かれるでしょうね。

●2012年09月11日(火)

☆この前のニャンコ☆

先週の「今日の診察室」でご紹介した飼い主募集中の子猫、土曜日に北九州市動物愛護センターで開催された「ワンニャン譲渡会」で無事に新しい飼い主の元に行きました。

当院のスタッフに連れて行ってもらいました。「ワクチンも打ってるし、検便などの健康診断も済ませているから、しっかりPRするように・・」と申し伝えておきました。子犬は欲しい人が多くて、競争率が高いけど、子猫は数が多い割には貰い手が少なくて、残る子が多いのです。

譲渡会は10時ころから始まりますが、もらい手が現れないので、「もうダメかなぁ〜」と思っていたところ、終了間際に、飼ってくれる人が現れたそうです。ワクチンを済ませていたのが、プラスポイントになったようです。当院のスタッフが頑張って、数時間毎に哺乳瓶でミルクを飲ませて育てた甲斐がありました。

逆境にもまけずに、保護した時から力強く飲みましたから、生命力が強かったのでしょうね。運の強い子ですから、新しい飼い主の方に運をもたらすかもね。

●2012年09月10日(月)
☆今日のワンコ☆

土曜日(8日)の今日の診察室でご紹介した子犬たちです。すでに1頭は行き先が決まったそうです。男の子と女の子がそれぞれ2頭居ます。今日は健康診断で来院しました。可愛いですね。お問い合わせはメールでもお電話でも結構ですよ。

●2012年09月08日(土)
☆今日のワンコ☆

ミニチュアダックスとトイプードルの子犬たちです。生後2ヶ月が過ぎました。当院に来院されている方のお宅でスクスクと育ってます。全部で5頭生まれました。新しい飼い主の方を探しています。気になる方は、早めにご連絡くださいね。

●2012年09月07日(金)

☆今日のワンコ☆

今日は10歳の小型犬の頭にできた1センチくらいの大きさのイボを取りました。皮膚との付着部位は小さくて、大人しいワンコなので、局所麻酔でもなんとかなりそうだったんですが、イボの出来た部位が頭なで、切除中に暴れだすと困るので、全身麻酔下で処置しました。

簡単な処置ですが、麻酔の順番は静脈留置から気管挿管まで、通常の手術と同じです。麻酔が入ったら、20分程度で処置は終わりました。手術時間が短かったので、麻酔が覚めるのも早く、夕方自宅に帰りました。今週は腫瘍の切除手術が2件ありました。動物たちが長生きになったから、腫瘍関係の病気は増えるでしょうね。

●2012年09月06日(木)
☆飼い主募集中☆

オスの子猫です。生後1.5ヶ月位です。心無い(?)人が当院の玄関に置いて行っちゃいました。哺乳瓶で2週間育てて、やっとキャットフードが食べられるようにまでなりました。愛護センターで新しい飼い主を見つけるつもりですが、どなたか飼ってくださる方が居たら、メールください。人工保育なので、めちゃめちゃ人懐っこいですよ!人間をお母さんと思ってますからね!

●2012年09月05日(水)

☆今日のワンコ☆

今日は11歳のメスの小型犬の乳腺腫瘍の切除手術でした。体重4kgのワンコですが、左下の乳腺に赤ちゃんのこぶし大の腫瘍ができて、表面が赤黒くなっていました。急に大きくなったそうで、お盆前までは気が付かなかったそうです。多分、その前からあったのでしょうが、下腹部なので気づかなかったのでしょう。

急に大きくなったということだと、乳がんの可能性もあるので、早めに切除手術を受けることをお勧めしていました。赤黒くなっている部分が破れると、ワンコの全身状態が悪くなることがあります。

いつもの手順で、静脈内に留置針設置→沈静薬&鎮痛薬投与→麻酔薬導入→気管挿管→ガス麻酔吸引と順調に進み、手術に入れました。手術は体表のデキモノを取るだけで、出血に注意しなから、無事に取り終えました。私に少し余力が残っていたので、歯石の処置も手術終了後に行いました。

すべての所要時間は2時間チョイでした。最近、波乗りはへっちゃらなんですが、手術は疲れるようになりました。視力の衰えかなぁ。体力は鍛えることが出来るけど、視力はどうやって鍛えるんだろう?

●2012年09月04日(火)

☆今日のワンコ☆

今日は6歳の小型犬の歯石の処置をしました。全身麻酔下の処置です。ここでひとつ問題が・・。この子、とても怖がりで、飼い主の方が抱っこしていても、前足や口の周りを触ろうとすると噛み付きそうで触れません。ひよっとしたら、飼い主の方が居ない方が大人しいかもしれません。飼い主がそばに居ると強気になる子もいます。

我々の安全のために、まずエリザベスカラーを付けました。飼い主の方が協力してくれたので助かりました。ここで、飼い主にはお引取り願って、我々だけで処置をしますが、やはりガウガウ怒っていますが、カラーをつけているので、なんとか前足に麻酔用の留置針をいれることが出来ました。少し早いのですが、怖がるので鎮静薬を入れました。これが良かった・・。

そのまま入院室に入れて、処置のために迎えに行くと、なんとカラーが外れているではないか!付け方が悪かってようです。まだ怒っていますが、沈静が利いているので、先ほどの迫力はありません。「誰だぁ〜このカラー付けたのは!!」と文句を言いながら、咬まれないように注意して処置室に下ろし、麻酔で眠らせました。

処置が終わって、麻酔が覚めたワンコは、先ほどまでの元気はなく、飼い主の方に引かれて大人しく帰って行きました。


●2012年09月03日(月)
☆今日のワンコ☆

マルチーズのみるくちゃんです。5ヶ月目の男の子で、体重は2.3kgです。狂犬病ワクチン接種と市への登録で来院しました。真っ白で綺麗なワンちゃんですね。

●2012年09月01日(土)
☆今日のワンコ☆

3番目の我が家の犬になったポチです。生後4ヶ月位のオスのワンコで体重は5kgですから、成犬になったら、小ぶりな柴犬くらいの犬になるのかな?今時、貴重な雑種の子犬です。何が混ざったミックス犬か、姿を見てもサッパリ判りません。耳が大きいからどっかにビーグルが居るかもしれません。

オスの子犬ですから、ヤンチャ坊主で、付きまとわれて、いじられて、Pはホトホト困り果てて、私に助けを求めてきます。いつもPに付いて回ってますから、コバンザメみたいです。また、我が家が賑やかになりました。


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