●2012年08月31日（金）

☆今日のワンコ☆

「ヘビに咬まれました！」と1歳の中型犬が来院しました。草むらに鼻を突っ込んだら、そこにヘビが居たようで、下唇が腫れています。まだ、咬まれてからそれほど時間は経っていません。

普通のヘビはそう簡単には咬み付きませんから、咬んだヘビは、マムシではないかと思われます。人がマムシに咬まれると、抗毒素血清を打たないと危険な状態になりますが、犬用の血清はありませんから、炎症を抑えるお薬で対処します。

マムシに咬まれると、たいそう腫れます。以前、鼻を咬まれたワンコは、あまりにも鼻が腫れて様相が変わっているので、家に帰った飼い主の方は一瞬、「見覚えのない変な顔の犬が我が家の庭に入っている」と思ったそうです。

ワンコには3日続けて来院してもらいましたが、咬まれた翌日は腫れが広がって、首がなくなってました。2日目から食事やお水が取れるようになったので、内服薬に切り替えましたが、腫れが引くには４〜５日かかるでしょうね。

若い犬はマムシの危険性なんてわかりませんから、興味深深で近づいてやられます。咬まれる場所は、口の周りと前足が多いようです。複数箇所かまれたり、舌を咬まれたりすると、命にかかわりますから、危険地帯では、ワンコを草むらに入れないで下さいね。

●2012年08月27日（月）

☆風の強い日☆

今日は台風の影響で午後から風が強かったですね。

来院された方から、「表で犬が倒れてますよ！」と言われて、びっくりして出てみると、入り口に置いてる犬の置物が風で倒されてました。この犬も20年間当院の前に居ますから、大事にしてあげないとね。明日は今日よりも強風みたいですから、ご注意下さいね。

●2012年08月25日（土）

☆Ｐとポチ☆

カイセンの感染で1ヵ月半前にヒヨヒヨ、ボロボロでやって来たポチですが、すっかり元気になり、我が家のワンコの一員になってます。元気になったら、愛護センターのワンニャン譲渡会で飼い主を見つける予定でしたが、情けない表情がなんとも憎めなくて、裏でＰと飼ってます。この子が15年生きるとすると、その時私は70歳を過ぎてますから、ひょっとしたら、この情けないワンコが生涯最後の犬かぁ・・。

迷惑なのはＰです。7歳になって、朝に私とジョギングに行く以外は、のんびりと生活していたところに、突然やってきたヤンチャなオスの雑種の子犬・・。

餌は横から取られそうになる、もらったオヤツは口の端から引っ張られて横取りされる、Ｐを先に可愛がっているとカンシャクを出しておしりにかぶりつく、遊びたいのを無視すると唇に噛み付く・・。うんざりしたＰがギャウギャウと怒るのですが、今まで怒ったことがないので、全然迫力がなくて、「暖簾に腕押し」状態です。

しかし、ポチを叱ると心配そうに見に来るし、この２頭の関係、どうなるんでしょうね？

●2012年08月23日（木）

☆今日のＰ☆

海が空いてきたので、今日は久々にＰと福間海岸に行きました。海水浴シーズンは人が多くて、犬が怖い人も居るので、体重３５ｋｇの大型犬は迷惑かけますからね。

暑いので、すぐに海に入って、浅いところをウロウロしてます。Ｐはレトリバーのくせに、泳ぎはあまり得意でないんです。私も暑いので、海に入って一緒に泳ぎますが、浅いところには、なにかチクチクと刺すやつがいて気持ち悪いので、少し沖に出ます。Ｐより少し先を泳ぐと、懸命についてくるのですが、並ぶと背中におぶさってきます。犬にしがみつかれて溺れたら悲しいので、足が届く範囲で遊びました。

そのうちに真っ黒な雲が近づいてきて、稲光がピカッ！、犬と一緒に雷に打たれたら悲しいので、すぐに上がりましたが、シーズンが終わって、人気のなくなった海を犬と泳ぐのは楽しいですよ。遊び仲間って感じですね。

●2012年08月18日（土）

☆今日のワンコ☆

前足に直径数センチのコブが出来た小型犬が来院しました。コブは大きいのですが、下の組織との癒着は少ないようなので、切除できそうでした。飼い主も手術を希望されてます。

連れてきた方は、このワンコのお世話をしてる方で、年齢や日ごろの健康状態はあまりきちんと把握されてないようでしたが、ワンコは元気も食欲もあるそうで、少し年をとっているけど、健康そうでした。

高齢犬の手術の時は、事前に血液検査をします。麻酔や点滴をするために、前足の血管に管を入れますが、そのとき同時に採決もします。鎮静薬を打ってから血液検査の結果を待ちます。異常なければ、麻酔を導入します。

上がってきた血液検査の結果を見てびっくり！腎機能を表す数値が異常に高くなっています。通常は20以下ですが、90近くまで上昇してます。ワンコは一見健康そうですが、麻酔を入れると、血液循環が低下しますから、腎臓を流れる血液量が減って、急激に腎臓の機能が悪化する危険があります。手術中止です。

急いでしなければならない手術ではないので、しばらく腎機能を改善するお薬を与えてから再検査して、数値が下がっていたら再チャレンジすることにしました。

今日は、いつも使っている血液検査器が不調で、「ワンコも元気そうだし、もうこのまま手術しようかな？」という考えが少し頭を過ぎりましたが、古い器械を引っ張り出して検査しました。これが正解でした。20年間で手術前の血液検査結果が悪くて手術を中止したことは、記憶にありませんから、今日は落とし穴に落ちるところでした。やはり、基本に忠実にやらないといけませんね。

●2012年08月10日（金）

☆今日のワンコ☆

今日は12歳の小型犬の歯石の処置でした。聴診で心臓に問題はありません。飼い主のお話でも元気は良くて特に健康上の問題はなさそうです。処置前の血液検査にも異常ありません。麻酔は大丈夫でしょう。

静脈に管を入れて、そこから導入用の麻酔薬を入れます。軽く眠らせてから麻酔ガスを吸わせて完全に眠らせて、気管に管を入れて処置に入ります。いつもどおりの手順です。

静脈からゆっくり麻酔薬を入れます。ワンコは動かなくなりますが、急に硬直したようになって、ケイレンが・・・。舌はチアノーゼを起こして真っ青になってます。緊急事態です。

舌を引っ張り出して、酸素を吸わせて、緊急事態は最悪の状態にならずに回避できました。様態が安定したので、気管に管を入れましたが、気管の入り口は、通常のワンコに比べると狭くて、厚い感じでした。

それ以降は順調に処置は進み、麻酔が完全に覚めるまで、呼吸の状態に不安がありましたから、2時間ほどＩＣＵに入れてから、通常の入院室に移しました。

お迎えに来た飼い主の方に、「少し呼吸に問題があるようですが・・」とお話すると、寝てるときはいつもイビキをかくし、呼吸がしにくそうになることがあるそうでした。

大事に至らなくて幸いでした。ワンコの状態を、「元気ですか？」じゃなくて、もう少し具体的に聞かないといけませんね。

●2012年08月08日（水）

☆今日のニャンコ☆

今日は1歳のオス猫３頭の去勢手術でした。

兄弟猫です。先日、この３兄弟を生んだ母猫の避妊手術をしましたが、今度は、３兄弟の去勢手術です。手術器具と術衣を３頭分準備して、順番に麻酔をかけて手術を終えました。最初の子の手術を始める直前に次の子に鎮静薬を打って・・という手順です。

いつも行っている手術ですから、時間の予想がつくので、計画的に手術が出来、予想した時間内に手術を終えました。今は、手術を終えた３兄弟が仲良く入院室に並んでいます。麻酔も覚めていますから、思い思いの格好でくつろいでいる様です。

昨日もワンコの睾丸摘出手術でしたから、２日間で4頭分8個のタマタマを取っちゃいましたね。恨まれてないと良いが・・。

●2012年08月07日（火）

☆今日のワンコ☆

今日は12歳のオスのワンコの睾丸を摘出しました。片方の睾丸が腫瘍化して大きく腫れてきたので、手術で摘出することになりました。

体重１５ｋｇの中型犬ですが、片方のタマタマが大人のこぶし大になってました。オスのワンコが高齢になると、睾丸が腫瘍化して大きくなることがあります。睾丸がお腹の中や皮膚の下にある（陰睾）オスの方が腫瘍化する確率が高いのですが、今日のワンコのように当たり前の場所にあっても、腫瘍化することがあります。１０〜１５％がリンパ節や内臓に転移しますから、オスの子犬の飼い主の方には、そうならないように去勢手術をお勧めしています。

睾丸が大きくなっているので切開する範囲が長くなりますが、手術は通常の去勢手術と変わりません。ぶら下がっていた大きなコブがなくなってスッキリしました。ワンコは、「なんか股間がスッキリしたぞ！どうなったんだろう？」って思ってるかな？

●2012年08月06日（月）

☆今日のニャンコ☆

「家に帰ったら、愛猫がクタ〜としてて、呼ぶと来ますが、体がふらついているようです」ということで、4歳のオス猫が来院しました。

室内飼いの猫ですから、事故や怪我は考えられません。オス猫ですから、尿道閉塞を考えなければなりませんが、お腹を触っても膀胱は小さくなっていますから、排尿も問題ありません。

熱を測ると、体温が40度以上に上がっています。平熱は３８〜３９度くらいですから、体温が上がっています。軽い熱中症かもしれません。

当院は診察室や事務室にはエアコンが入っていますが、廊下や階段には入っていません。エアコンの部屋の室温は２８〜２９度ですが、廊下や階段は体感的に35度以上ありそうで、そこに居る我が家の猫の松＆竹は、完全にのびています。

夏は暑いものですが、さすがにここまで暑いと、人もペットたちも堪えますね。先日、暑くて可愛そうだったから、朝のジョギングにＰを置いていったところ、見知らぬ方から「今日は犬はどうしたの？」と心配顔で聞かれましたよ。