●2012年04月26日(木) ☆今日のワンコ☆ 「昨夜、トイレに使っているペットシーツを食べたんですが・・」と、2歳の小型犬が来院しました。 シーツを取り替えていたら、横から掠め取って行って、取り上げようとしたら、一部を食べてしまったそうです。飼い主の方は、あわてて取り上げようとせずに、餌で釣って取り返せばよかったと反省気味です。ワンコは元気も食欲もあり、朝ごはんも食べたそうです。 ペットシーツは噛むと細かくなりますから、タオルや靴下などの布製品を丸呑みしたのとは違います。布製品は異物になって腸閉塞の原因になりますが、細かくなったペットシーツは大丈夫じゃないかな?とは思いましたが、とりあえず吐かせる処置をしました。 処置をして数分後、最初に今朝食べた朝ごはんを吐き出しました。「シーツは出ませんねぇ。時間が経過しているから腸に行っちゃったかもしれません。細かくなってれば大丈夫と思いますが、万一、腸に詰まったらワンコの様子が急変しますから、3〜4日様子を見て、様子が変わらなければ大丈夫でしょう。便に千切れたシーツが出るかもしれませんね」と話していると、再び嘔吐が始まり、その中にシーツが入っていました。 出てきたシーツを見てビックリ!よれたシーツが長さ30cmほどのひも状になっていました。これが小腸に流れたら大変でした。ここでも紹介しましたが、ひも状異物といって、異物が小腸に絡まるので、ワンコが危険な状態になる可能性があります。 時間外は電話の応対は出来ませんがPCのメールは時々チェックしてますから、そちらをご利用くださいね。ゴミメールに混じって「重要ホームページより」という見出しでメールが入ります。
●2012年04月25日(水) ☆今日のワンコ☆ 今日は7歳の小型犬の去勢手術でした。 このワンコ、時々オシッコに血が混じることがありました。エコー検査で膀胱は異常なさそうでした。前立腺が肥大していて、中にのう胞がありましたから、前立腺の炎症が原因ではないかと考えていました。 抗生物質を投与すると回復するのですが、症状を繰り返しているので、去勢手術をすることにしました。去勢すると前立腺が小さくなり、炎症を起こす組織が減少しますから、再発防止になるでしょう。 去勢手術はオス犬特有の病気の予防にもなりますから、今回の手術がこのワンコの将来のメリットになるでしょうね。
●2012年04月24日(火) ☆今日のニャンコ☆ 今日は怪我をした猫の傷を縫合しました。受傷したのは土曜日の深夜で、日曜日当院は休診だったので、他院で治療をうけていました。元気になって退院したのですが、あごの下の怪我に気づいて当院に来院しました。傷はパクリと開いて麻酔をかけて縫わないと治りそうにありません。 問題はこの猫、体重が8kgもあります。「先生、気をつけてくださいよ。この猫、咬みますから・・。うちの従業員もかなりやられてますから・・。」なんて、飼い主の方は言ってます。 猫はゲージの中でじっとして、こっちをジロリと見ています。ペットの猫というよりは、野生の猫のような迫力があります。「こんなヤツに襲われたら大変だ・・」。 いつもの様に鎮静剤を注射します。度胸のある猫ですから、注射くらいなんてことありません。「好きにしろや!」っていう感じです。予定では、15分位で薬が効いてトロンとなるはずでした。ところが、全然効いてこないのです。30分経っても時々唸りながら、ジロリとこっちを見ています。 猫の頭にタオルをかぶせて、お尻に麻酔の注射を打ちました。猫はガウッと怒りましたが、15分くらいで横になったので、そのままアクリルのケースに入れて、麻酔ガスを流して眠らせました。 傷をサクサクと縫って麻酔を切ると間もなくオットリと目覚めました。縫合は、抜糸しないて済むように、溶ける糸で埋没縫合しました。 迫力満点のオス猫でした。8kgというと、小ぶりの柴犬クラスですからねぇ。近所のボス猫でしょうね。傷の原因は何だったんでしょう。交通事故にしてはダメージが少ないし、アゴがサクッと切れてましたから、狸と戦ったのかな?
●2012年04月23日(月) ☆今日のワンコたち☆ 今日は休み明けで多くの方が来院しました。ほとんどの方がワクチン接種とノミ&フィラリアの予防ですが、その間に診察が入ります。いつも診てる子はそれほど時間がかかりませんが、 初診の方は容態の聞き取りや検査で1時間くらいかかります。 この時期に来院される方は、曜日だと火曜日〜木曜日、時間は午前中は10時〜11時半、午後は5時〜6時半頃がいいと思います。よろしくお願いします。 日付が変わる時間ですが、まだ事務仕事に追われています。いつまで体力持つかなぁ・・・
●2012年04月16日(月) ☆今日のワンコ☆ 4月に入って狂犬病のワクチン接種やフィラリアの検査や予防でワンコたちが来院しています。その中で昨年フィラリア強陽性が出たワンコが来院しました。昨年のこの時期に当院に初めて来院した10歳と5歳の親子犬です。 強陽性というのは、心臓にかなりのフィラリアの成虫が寄生しているということですが、臨床的にはまだフィラリア病を発症してませんでした。さてどうするかということになり、フィラリアの予防薬を通年を通して飲ませて、成虫をやっつけることにしました。 フィラリアの予防薬は、感染したフィラリアの子虫をやっつける薬ですが成虫にもダメージを与えます。心臓に寄生している虫をいちどにやっつけると死んだ虫があっちこっちに詰まるので、体に悪影響がありますから、ジワリジワリと殺す方が安全です。 今日検査してみると、弱陽性でした。まだ生き残りがいるようですが、昨年よりも数は減っているようです。なんとなく、昨年よりも健康そうに見えました。これからも、引き続き月一回予防薬を与えます。来年は陰転してると良いですね。
●2012年04月14日(土) ☆今日のワンコ☆ 「最近水を飲む量が増えて、オシッコをたくさんします。糖尿病じゃないでしょうか?」と、9歳のメスの中型犬が来院しました。 糖尿病になると飲水量が増えます。食欲はあるのですがやせるという症状も出ますが、ワンコはやせた様子はありません。元気や食欲はいつもと変わらないそうです。 血液検査をしましたが、血糖値や腎機能は正常です。腎臓が悪くなっても飲水量が増えます。糖尿病でも腎臓病でもなさそうです。白血球が多いのが気になります。避妊手術を受けていない雌犬ですから、念のためにエコーで子宮の状態を確認します。子宮の中に膿がたまる病気(子宮蓄膿症)でも飲水量が増えます。 下腹部のエコーを見ると、「ありゃ、子宮が腫れているぞ!」。ワンコは子宮蓄膿症になってました。通常、子宮蓄膿症は元気と食欲の低下で来院します。お話の中で飲水量の増加があると、中高年の未避妊犬では、間違いなくこの病気を疑いますが、今日のワンコは元気食欲は通常通りでした。 手術するべきか、お薬で様子を見るべきか少し悩みましたが、お薬で様子を見ても、近いうちに症状が出る可能性が高いし、今回は一旦良くなっても再発する可能性もあるので、手術することにしました。 お腹を開けてみると、予想以上に子宮が腫れて、卵巣ものう腫状態になっていましたから、手術は正解でした。術前の状態が良く、手術翌日の朝もしっかり食事を食べましたから、1日だけ入院しておうちに帰りました。 飼い主の方が飲水量に増加に気がついて、早めに来院してくれたので容態が悪化する前に治療することが出来ました。ペットの異常が気になったら、早めに受診すことが大切ですね。何も問題なければ、それで良いわけですからね。
●2012年04月13日(金) ☆今日のニャンコ☆ 「ここ2〜3日、あまり食べないで、時々吐いています」ということで、11歳のオス猫が来院しました。一見するとそれほど容態が悪い感じはしないのですが、検温して、視診、触診を診察を進めます。 動物の病気の診断は、しゃべらない動物に代わって、飼い主の方から話を聞いて、目で見て、体にさわって、聴診器をあてて、病気を絞り込んで行き、必要があれば、検査で裏づけをとり確定診断にたどり着きます。 今日のニャンコのお腹に触ると、お腹の中に固い便がありました。どうもこの子便秘症のようです。時々、今回と同じような症状になり、コロンコロンした便が出ると調子良くなるようです。 指を使って便をかきだして、腸の動きを良くするお薬を処方しました。この治療で回復すれば、便秘が原因ということになるので、便を柔らかくするフードがお薬を処方することになるでしよう。 動物にもいろんな病気がありますね。
●2012年04月12日(木) ☆今日のワンコたち☆ 今日は担当の狂犬病集合注射の最終日で、八幡西区まで行きました。西区は頭数が多いので助っ人に行きました。八幡東区で4会場、西区で1会場、一会場で30〜50頭にワクチンを接種します。西区と東区では、やってくるワンコの感じが若干違いました。 西区は、純血種が多くて、それも複数飼いが目立ちました。アイリッシュ・セッター3頭、ホワイトテリア2頭、ダックス、パピヨン、チワワ、シーズなど、一人の飼い主の方が2〜4頭連れて会場にやって来ます。異なる純血種の組み合わせも居ました。性格が落ち着いてくるので、ワクチンも打ち易かったです。 暴れる犬は柵にくくりつけて接種しなければならないこともあるのですが、東区と比べて西区では、その様なタイプのワンコが少ない感じでした。これはやはり飼い方の違いかもしれませんね。 屋内外で繋がれずに常に人(飼い主)と接しているワンコと、鎖につながれっぱなしで人とあまり接しないで飼われているワンコとは、ストレスのかかり方が違いますから、暴れるワンコは、会場に来ると恐怖を感じるのかもしれません。 当院のPにもワクチンを打ちましたが、遊んでもらっていると思ったのか、嬉しそうに尻尾を振ってましたよ。打った後は後ろ足でポリポリ掻いていました。注射は蚊に刺された程度だったのかな?
●2012年04月11日(水) ☆今日のニャンコ☆ 今日は9歳の猫の抜歯でした。 「食べたそうだけど食べられない」という症状で来院した猫です。口の中を見ると上あごの臼歯に歯石が付着していて、歯周炎になってます。下あごの歯も歯周炎でグラグラになっているところがあります。この日は痛み止めの処置をして、日を改めて抜歯することにしました。 今日は猫に麻酔をかけて眠らせてから、口の中をよく観察すると3本の歯が歯周炎をおこしているのがわかりましたから、根気よく慎重に抜歯しました。これで痛みから解放されて、またモリモリと食べれるようになりますね。
●2012年04月10日(火) ☆今日のワンコ☆ 先日保護されて、パルボウイルスに感染して嘔吐を繰り返していたワンコが無事退院しました。この病気は、入院して3〜4日で結果が出ます。症状が全然治まらない子はどんどん容態が悪くなって死亡しますが、嘔吐がなくなって食欲が出てくる子は少々下痢していても助かります。 今回のワンコはあまりひどく落ち込んでなかったので、多分助かるだろうなと思いながら点滴主体で治療してましたが、入院後は嘔吐もなく、今朝からバリバリ食べるようになったので、退院しました。 さらに良いことに、元の飼い主が見つかりました。昨日、動物愛護センターに保護犬を入院治療中だという情報を入れたら、間もなく「ひょっとしたらうちに犬では・・」。という連絡が入り、確認していただいて、間違いないということになりました。 このワンコ、心ある人に保護してもらえなかったら、適切な治療を受けられずに、野垂れ死にしていたかもしれません。病気は治ったし、元の飼い主のところに帰れたし、Very Happyでしたね。もうこれに懲りて、脱走するなよ!
●2012年04月07日(土) ☆今日のワンコ☆ 「4日前に保護した犬ですが、食事をぜんぜん食べないし、水を飲んでも吐きます」と、20kgくらいのオスの中型犬が来院しました。とても綺麗な歯をしてますから、1歳くらいだと思われます。人懐っこいワンコです。経歴は全くわかりませんが、「水を飲んでも吐く」という症状は尋常ではありません。 キーワードは3つです1、放浪してた。あまりやつれてないので、そう長くはなかったと思います。2、激しい嘔吐と食欲なし。3、犬が若い。 ここで、頭に浮かぶのが、放浪中に何か異物を食べて、それが消化管に詰まって、今回の症状が出ている・・。 レントゲンとエコー検査をすると、いよいよその疑いが深まりましたので、いつもお世話になっているH動物病院にレントゲン写真を持って相談に行くと、やはりこれはおかしいですぞという話になり、飼い主の方に連絡して、ワンコを連れてH動物病院に来院してもらいました。 諸検査の結果、異物の疑いはなさそうということになり、大腸にかなりの液体(下痢便)がたまっているのがわかり、便の検査をすると、便からパルボウイルスが検出されました。ワンコは、パルボウイルスによる伝染性腸炎という病気にかかっていたのです。この病気は激しい嘔吐と下痢が続く病気で、命を失うこともあり、以前は「コロリ病」なんて呼ばれてました。 ワクチンで予防できるので、最近はほとんど見ない病気でしたが、まだあるんですねぇ。10年以上診てないので、すっかりこの病気のことが頭から抜け落ちてました。 ワンコの体に免疫が出来てウイルスをやっつけられるようになるまで、点滴主体の治療が始まります。路頭に迷っているところを保護してもらいました。なんとか、頑張って元気になって欲しいものですね。
●2012年04月03日(火) ☆今日のワンコ☆ 春の嵐の中、今日は狂犬病の予防注射の助っ人に行きました。今日は私の担当ではなかったのですが、風雨が強い野外での注射ですから、担当の先生一人では大変です。 注射器を入れた箱が風で飛びそうな中、三々五々ワンコを連れた方が注射会場に来られました。大荒れの天気の中で、事故もなく無事に注射を終えました。 狂犬病は犬から人に感染する伝染病です。長い間、日本の犬には出ていませんが、万一ということ(想定外?)もあるので、犬を飼っている方は1年に1回、狂犬病ワクチンを愛犬に打ってあげてくださいね。