●2011年03月30日(水)
☆今日のワンコ☆ 朝一番に5歳のメスのMDが来院しました。最近なんだか元気&食欲がないそうです。全く食べないわけではなくて、食べる量が減ってます。動きも今ひとつです。 MDですから、腰の病気が多いので、今日のワンコも「整形外科系の病気かなぁ」と思いながら診察を進めます。腰を痛めて動きが悪いのであれば、鎮痛薬を処方することになります。診察を進めていく内に飼い主の方の口から「血尿」という言葉がでました。 「血尿」ということであれば膀胱炎です。頻尿の症状はありませんが、念のためにエコーで膀胱を見ることにしました。エコーをあててビックリ! 膀胱は異常ありませんでしたが、その前に何やら液体がたまった病変があっちこっちの見えます。病気の正体は「子宮蓄膿症」でした。この病気は避妊手術を受けていない中高年のワンコに多いので、今日のワンコは5歳ですから、全く疑っていませんでした。この病気は診断がついたら手術で子宮を切除するのが一番の治療ですから、午後一番に手術しました。お腹を開けると、膿でパンパンに膨らんだ子宮がお腹の中で早く取ってくれと待ってました。 飼い主の方は陰部から少し漏れ出た血膿が血尿に見えたのでしょう。この一言がなければ痛み止めを処方して、誤診するところでした。今日は、ワンコにとっても、私にとっても、ラッキーデーでした。
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