●2011年02月25日(金)
☆今日のニャンコ☆ 「お尻から出血してます」ということで、15歳のメス猫が来院しました。猫は紙おむつをされています。娘さんが飼っている猫だそうですが、連れてきた方は「とても見られない」ということで、待合室から診察室に入って来ません。どうしたんだろう? おむつを外してみるとビックリ!大腸がでんぐり返って、肛門から数センチ垂れ下がっています。「直腸脱」です。下痢が長引いたりすると発症することがありますが、今日のニャンコがなぜこんな状態になったのか分かりません。 飛び出した大腸を指でゆっくり押し戻します。上手くいかないときは、お腹を開いて引っ張り込んで、再発しないように大腸を腹壁に固定する手術をしなければなりませんが、猫は高齢ですし、連れてきた方もなんとか手術は回避したい感じです。 ギャウギャウと嫌がる猫を助手に持ってもらって、私の太い指で大腸を入れ込むと、無事に押し込むことが出来、普通の猫のお尻になりました。再び飛び出さない様に、お尻の穴をふさがないといけませんが、完全にふさぐとウンチが出せませんし、ゆるいとまた出てきますから、2/3くらいの大きさに縫い縮め、便を少なくするために、高カロリー栄養食を処方しました。 今回の処置で再発したら手術になります。肛門がでんぐりかえって飛び出して、猫は困ったでしょうね。
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