2010年12月
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●2010年12月29日(水)
☆仕事納め☆

今日で当院の今年の診療は終わりました。今年は静かな年末年始を迎えられそうで、ほっとしてます。我が家のペット達も、16歳になったシーズーのロクは寝てる時間が長くなりましたが、我々が食事を始めるとムクリと起き上がって、ガウガウと食事を要求します。朝晩に心臓病と腎臓病の薬を飲んでいますがもう少し頑張れそうです。

6歳のラブラドルのスリーピーは、私のアウトドアライフの良きパートナーとして活躍しています。元気一杯で、こちらの方が体力負けしそうです。

ヨークシャー・テリアのハッチは、「巨大食道症」という先天疾患を持ってますが、持ち前の生命力で元気に暮らしています。当院に来て1年が過ぎて、すっかり我が家のアイドル犬になりました。猫の松&竹は10歳になり、姉妹猫どうし仲良く暮らしています。

当院のスタッフとして長く勤めてくれた松永が今年一杯で退職することになりました。皆様に可愛がっていただいて、本当にありがとうございました。本人も大変感謝しています。来年の春には新たな人生のスタートを切るようで、今までどうり、大きな夢を持って元気に暮らして欲しいと思います。

松永に代わって、東クンが新しいスタッフとして加わりました。まだ珍しい男性の動物看護士です。動物好きな優しいヤツです。よろしくお願いします。

来年も皆様方のペット達が、元気で健やかに過ごせることを願っています。良い年をお迎え下さい。今年1年、本当にありがとうございました。

●2010年12月28日(火)
☆今日のニャンコ☆

今日は猫の避妊手術でした。外で飼われている猫で、餌に釣られてカゴに入ったところ御用となり、昨日連れてこられました。朝から絶食させられて今日の午後に手術を受けました。明日まで診療しますが、今日のニャンコが今年最後の手術になる予定です。明日、何事もなく無事に今年の診療を終えられるといいな。

写真は、1歳の虎夏(こなつ)ちゃんです。今日はワクチン接種で来院しました。立派な名前ですね。


●2010年12月27日(月)
☆今日のワンコ☆

ミックス犬のピカソちゃんです。4歳の男の子で、体重は2.3kgです。可愛いですね。ご先祖さまは誰かな?マルチーズは居そうですね。

●2010年12月25日(土)

☆今日のニャンコ☆

今日は5歳の猫の抜歯でした。

1年位前から歯肉炎で来院している猫です。悪化すると痛みから食事が食べられなくなります。ヨダレも出て手足が汚れます。炎症を抑える注射をうつとしばらくは良いのですが、また痛み出すというのを繰り返すので、歯周炎を起こした歯を抜くことにしました。この子は、歯周炎はかなり悪いのですが、口内炎はありませんから、抜歯の効果が期待できます。

歯を残すと歯周炎が治りませんから、歯周炎を起こしている歯はすべて抜くのがベストですが、ガッチリと引っ付いていて、抜くのに大変苦労することもあります。やむなく残すこともあります。今日のニャンコの歯は幸い?歯周炎が悪化してかなりグラグラになっていましたから、それほど苦労しないで抜くことが出来ました。抜いた後は、歯槽骨が露出してますから、歯茎を縫合して終了です。

食事が苦労なく食べられるようになると、猫は見違える様に健康になって毛づやも良くなります。次回会うのが楽しみですね。猫は明日の朝退院です。

●2010年12月24日(金)

☆今日のニャンコ☆

今日は猫の来院が多い一日でした。

歯周炎でほっぺの横が化膿した18歳の猫は、高齢なので化膿止めの処置で対応してきましたが、最近あまり効果がなく、麻酔下で抜歯が出来るといいのですが、血液検査で腎臓の機能が落ちているのが分かり、さてどうするか?

食欲不振で来院した15歳の猫は、1ヶ月間で1kgも痩せたので、血液検査をすると、この子も腎臓が悪くなったいるのがわかり、週2〜3回、点滴で通院してもらうことになりました。

手術は猫の避妊が2頭と去勢が1頭、明日抜歯の予定の猫が今日から入院してますから、今夜は我が家の猫2頭を入れると、6頭の猫たちとイブの夜を過ごすことになりますね。

●2010年12月22日(水)

☆今日のワンコ☆

今日は1歳の小型犬の抜歯をしました。

年一回のワクチン接種で来院したワンコですが、接種時の健康診断で口の中を見ると、乳歯が2本残っていて、下あごに残っている乳歯が永久歯の邪魔をして、永久歯が内側から生えてきてます。顎が小さいのに歯が大きいので、永久歯の生え方が窮屈で、その上乳歯が残っています。

このままにして置くとかみ合わせが悪くなりそうですから、邪魔している乳歯を抜くことにしました。乳歯が残っていても、あまり邪魔にならなければそのままにすることもあります。避妊手術や去勢手術を受ける時には抜歯します。

抜歯は30分程度で終わり、麻酔ガスを0にすると、10分程度で目覚めました。簡単な処置ですが、そこに至るまでが、麻酔導入薬を入れるために、静脈に管(留置針)を入れて、そこから採血して血小板や血球数を数えて止血機能に問題ないことを確認して、麻酔導入薬をゆっくり静脈から投与して眠らせて、気管に麻酔吸入用の管を入れて、各種モニターを付けて心拍数や血中酸素濃度を確認して、体温を測ってetc・・・。

●2010年12月21日(火)

☆今日のワンコ☆

今日は大型犬のお尻に出来た腫瘍を切除しました。

肛門周囲腺腫という腫瘍で、肛門のまわりに出来ます。この腫瘍は、デリケートな部分に出来るので、赤くただれた腫瘍の表面が脆くてすぐに出血します。腫瘍が小さな時は出血の程度も軽いのですが、腫瘍が大きくなると、出血がひどくなって、痛々しい状態になります。未去勢の中高年のオス犬に見られます。悪性のものは肛門周囲腺癌で、肛門がわからないほど大きくなることもあります。

今日のワンコの腫瘍は直径が3cmくらいで小さかったのですが、35kgの大型犬ですから大変です。お尻の腫瘍の切除が終わって、次は再発防止のために去勢手術も同時に行いますが、麻酔で眠っているワンコの向きをうつぶせから仰向けに変えるのが大変です。手術が終わって麻酔から覚めたワンコを2階の入院室に運び込む時は、ワンコを担架に乗せて、3人がかりで運びました。

幸い大人しくて、従順なワンコですから、明日の退院の時は自分で下りてくれることでしょう。去勢すると前立腺肥大の予防にもなりますから、今日の手術はワンコにとって一石二鳥のオペでしたね。

●2010年12月20日(月)

☆今日のニャンコ☆

年配の男性が飼っている16歳の猫の具合が悪くなりました。奇声をあげて、ハーハーいいながら、おかしくなっているそうです。2年前に息子さんが帰って来ましたが、それまでは、この猫と二人暮しでした。突然発病したようで、途方にくれて心配してる様子が、電話口からうかがえます。

この方のお宅は近いので、鎮静剤を準備して自転車で往診に行きました。猫はぎゃーぎゃーと奇声をあげながら、バタバタしています。何か、脳に異変が起きたようです。このままでは、心臓がもたないかもしれません。危険を伴うことを了承していただいて、鎮静剤を打ちました。この処置で猫は大人しくなると思いますが、心臓や肺の機能を低下させますから、このまま目覚めないかもしれません。

翌朝、猫を連れて来院されました。まだ猫はボ〜としていましたが、無事に目覚めたようです。昨夜の容態からは回復していました。薬の効果がなくなった時に、再び昨夜の状態になるといけないので、夕方まで様子を見て、異常ないので自宅にお帰ししました。

長年、一人暮らしのお年寄りの寂しさを紛らわせてくれた猫です。もう少し一緒に暮らせると良いですね。

●2010年12月18日(土)
☆今日の??☆

薬屋さんからもらった犬のぬいぐるみです。お尻の重りが入っているので、座った状態で安定しています。ひょうきんな顔の表情がお気に入りです。

●2010年12月17日(金)

☆今日のニャンコ☆

今日は7歳の猫の抜歯をしました。

1ヶ月ほど前から、食事を食べにくそうにしていました。診察すると、右側の奥歯が歯周炎になって、歯茎が赤くなっていました。この時は炎症を抑える注射を打って、しばらく様子を見ることにしましたが、奥歯の歯周炎が原因と思われるので、猫もまだ若いことですから、いつか抜歯することをお勧めしました。

注射の効果で治療後は痛みも取れて食べられるようになりましたが、将来また痛み出したらいけないので、抜歯することにしました。歯周炎を起こした歯は、少しぐらついていたので、抜くのにあまり時間はかかりませんでした。術後は口から少し出血が残ることがあるので、今夜は1日入院して、明日の朝退院です。ほかの歯は大丈夫でしたから、これからは痛みから解放されて、うまく食べられるようになるでしょう。

歯周炎や歯肉炎のある猫は、痛みで食べる量が減りますから、少しずつ体重が落ちてきます。「なんとなくうちの猫、最近痩せたなぁ。口のにおいも気になるなぁ」と感じている飼い主の方は、愛猫の口の中を一度見てあげてくださいね。歯茎が赤くなっていたら要注意です。痛みのある子は怒って見せないことも多いようですね。

●2010年12月16日(木)
☆今日のワンコ☆

2ヶ月目のラムちゃんです。体重は2kgです。今日はワクチン接種で来院しました。ラムちゃんはミニチュア・ダックスとシュナウザーのミックス犬だそうですよ。大きくなったらどんなワンコになるのかな?純粋種のミックス犬を飼っている方は、公園などに行くと、「この子の種類は何ですか?」とよく尋ねられるそうですよ。ラムちゃんも公園デビューしたら、人気者になるかもね。

●2010年12月15日(水)
☆今日のワンコ☆

MDのミミちゃんです。4ヶ月目の女の子で体重は3.5kgですから、大きなほうですね。今日はワクチン接種で来院しました。

●2010年12月14日(火)
☆猫のサンタさん☆

今年も残すところ半月になりましたね。クリスマスも近づき、当院の猫の松&竹のうちの、竹の方がサンタクロースにされてました。松はじっとしてなくて上手くいかなかったそうです。竹のムッとした顔が笑えます。「ったく、何でこんなカッコせにゃいかんのかねぇ」という心の声が聞こえてきそうです。CGではなくて、生写真ですよ。

●2010年12月13日(月)
☆今日のワンコ☆

柴犬のコロンちゃんです。2ヶ月目の男の子です。ワクチン接種で来院しました。赤い洋服が可愛いですね。

●2010年12月11日(土)
☆今日のワンコ☆

パピヨンの鈴ちゃんです。4歳の女の子です。今日は避妊手術前の健康診断で来院しました。特に問題はなかったので、その後無事に手術を終えました。鈴ちゃんは小型犬でしたから、大丈夫でしたが、成犬になった大型犬の手術は難しいので、お断りすることもあります。大型犬の飼い主の方は、生後半年位までに、手術を受けさせてくださいね。

●2010年12月10日(金)

☆今日のニャンコ☆

今日は2歳のオス猫の去勢手術でした。この猫、当院に新しく入った動物看護師の東くん(男性です!)の飼い猫です。この年齢まで去勢しなかったので、最近マーキングで困っているそうです。

オス猫は通常生後半年から1年位で去勢手術を受けます。たま〜に、大人になっても去勢していない猫を見ます。外猫で食事だけ与えているとか、室内猫でもマーキングの問題がないので手術を受けていません。

未去勢のオス猫にマーキングの問題が出た時は、迷わず去勢手術を薦めますが、追跡調査をしていないので、どれ位の割合で問題が解消したかをはっきりとは把握できていません。また、去勢後どれくらいの期間でマーキングが治まるかついても興味があります。

今日の猫の飼い主とは毎日顔を合わせるわけですから、今回は、それを調べるのには絶好の症例です。成猫の去勢手術でマーキングは治まるか?興味深深ですね。

●2010年12月09日(木)
☆今日のワンコ☆

チワワのアビーちゃんです。3ヶ月目の女の子で体重は1.5kgです。今日は2回目のワクチン接種で来院しました。前足をピーンと伸ばして、少し緊張してます。大きくなりそうですね。

●2010年12月08日(水)

☆今日のワンコ☆

「うちの犬がアルミホイルを今食べたんですが、大丈夫でしょうか?ウンチに出ますか?」と若い中型犬を飼っている方から、お電話が入りました。アルミホイルの大きさは10センチくらいだそうです。

「アルミホイルは薄くてひらひらした紙の様なものだし、噛んで食べたんであればウンチに出るんじゃないかなぁ」とも思いましたが、今食べたばかりなので、一応安全のために吐かせた方がいいのでは?とお答えして、来院されたら当院で吐かせる処置をしますし、家で吐かせるのであれば、少しかわいそうだけど、心を鬼にして?カレースプーンの半分くらいの量の食塩を、ワンコの口を開けて一気に飲ませてくださいと説明しました。

しばらくして、ワンコが飼い主に連れてこられました。やはり病院で処置して欲しいということです。催吐薬を飲ませると間もなく嘔吐が始まりました。処置する前に少し食べさせて、お腹の中に物を入れてから吐かせました。

食べ物と一緒に出てきたものを見てビックリ!ひらひら紙の様な物とばっかり思っていたアルミホイルは、長さ数cm、幅が3cm位のアルミホイルの塊でした。この異物をそのままにして置いたら、最悪の場合腸に詰まって、腸閉塞の原因になったでしょう。

異物が胃の出口付近にある時は、食欲不振とたまの嘔吐という症状が出ます。来院されても、異物の話が出なければ、胃腸炎の治療で終わるかもしれません。その内に異物が腸に移動して、食欲廃絶、元気消失、激しい嘔吐が始まりまり、大事(おおごと)になります。今日のワンコもこの異物を吐かせていないと、年末は大変なことになるところでした。1日経つと、催吐薬を投与しても、上手く出ないこともあります。ワンコがボールやおもちゃを食べてしまったときは、すぐに病院に連れてくるか、家で食塩を飲ませて吐かせてくださいね。ただし、焼鳥のくしなどは、逆に吐かせると危険なので注意してください。

●2010年12月07日(火)

☆昨日のワンコ☆

昨日の続きです。

腸からこれほどの出血があるのは、普通ではありません。以前、大腸に腫瘍があって、そこから出血する犬を診たことがあります。下痢のあとから血の混じった粘液が出るという状態でした。

「何か食べてないですか?」としつこく尋ねますが、はっきりしません。夜に裏の山を散歩するそうですが、放すわけではなくてリードでつないで散歩しています。昨夜の散歩の時に何か硬いものを食べたようなカリカリという何かを咬む様な音を聞いた様な気がするけど、はっきりしません。

3歳とまだ若いワンコですが、「腸に出来た悪性腫瘍の可能性もあると」最悪のことも話しておきます。指を入れて調べると、奥の方に何か膨らみがる様な気がします。腫瘍が破れて、そこから出血しているのかもしれません。そうなると今は元気ですが、出血が止まらずに、下血による貧血でどんどん落ち込むかもしれません。話を聞いている飼い主の方の顔色がだんだん悪くなりました。いきなり「癌」と言われて、かなりショックを受けたのでしょう。

いずれ内視鏡検査を受けることになると思いますが、今日は取り合えず腸炎のお薬を処方して、ワンコの容態を連絡するようにお願いしました。

3日後に連絡が入り、昨日までは便の表面に血液が付着していましたが、今日から正常な便になったそうです。当院に来院した時が一番ひどかったそうです。悪性腫瘍からの出血だとすると、こんな簡単には回復しないでしょう。前日の夜の散歩の時にカリカリと食べた物が犯人の様です。それが腸管を傷つけて出血させたのでしょう。異物は多分、便といっしょに排泄されたのでしょう。あれほど出血させた異物って、何だったんだろう?食べた本人(犬)しか分かりませんが、大事に至らなくって良かったね。飼い主の方も、これから散歩の時は変なものを食べないように気をつけるそうです。

●2010年12月06日(月)

☆今日のワンコ☆

「血便が出ます」と3歳の中型犬が来院しました。

「血便」にはいくつかの種類があります。@硬い便の表面に粘液状の血液が付着したもの、A始めは硬いウンチですが、だんだん便が柔らかくなって最後に血が混じるもの、Bケチャップの様な下痢便などがあり、すべて「血便」ということで、来院して来ます。@→Bの順番で重症度が増します。Bの血便の代表的なものがパルボウイルスの感染による伝染性腸炎で、死亡することもあります。

今日のワンコはBの状態の血便でした。お尻から棒を入れて採便しますが、採便棒の先端には鮮血便が引っ付いてきました。血便というよりも、お尻からの出血と表現した方が正確です。

「これはかなり激しい症状ですね」と話すと、「今、病院に入る前に入り口の所でもしたんですが」と言われるので見に行くとビックリ!そこら中に血が飛び散っていて、事故現場の様です。これはただ事ではありませんが、その割にはワンコはケロリと元気そうです。パルボウイルス感染症などの感染症の時は、犬はもっと落ち込んでいます。はて、何だろう?

続く・・。

●2010年12月04日(土)

☆今日のワンコ☆

中年の小型犬2頭が来院しました。1頭はワクチン接種です。もう1頭は、今週の木曜日から食欲がなくて、なんとなく調子が悪いそうです。ワクチンのついで?にこの子も診て欲しいということです。

まず最初に1頭の元気なワンコにワクチンを接種して、次の子の診察が始まります。避妊手術を受けていないメスのワンコで、今年の秋に乳腺に腫瘍が出来て、それの摘出手術を受けています。この手術は2回目の手術で、お腹の部分の乳腺は2回の手術ですべて摘出しています。

食欲不振、元気もあまりない、陰部から白い液体が時々出ている。発熱している。子宮の病気が疑われます。というよりも、ほぼ間違いないでしょう。後は、検査で確認するだけです。エコーで腹部を見ると、液体が溜まって蛇行する太い子宮が確認されました。ここで決定です。子宮蓄膿症です。

幸い、今日の午後は手術の予定はありませんでした。血液検査結果も悪くなかったので、午後からすぐに手術して、化膿している子宮を取り除きました。術前のワンコの状態はそれほど落ち込んでいませんでしたから、回復は早いでしょう。明日の朝には食べれるようになるかも?

今年はこのワンコ、おっぱいは切り取られるし、お腹を切られて子宮は取られるし、痛い1年でしたけど、これで長生き出来ますよ。

●2010年12月03日(金)

☆今日のワンコ☆

今日は体重が15kgほどのメス犬の避妊手術でした。

犬の避妊手術は猫と比べると、構造上卵巣が出にくいので、少し大変です。大型犬で、運動量が多くて胸の深い犬種は特に大変です。

運動量の多い犬は腹筋が張っています。卵巣はおなかの外に出して切除しますが、腹筋が緊張しているとおなかを圧迫しても、凹まないので、卵巣が出にくく、胸が深いとおなかの奥の方に卵巣があるので、なお大変です。無理して引っ張って、卵巣に引っ付いている血管が切れたら大出血を起こして、こっちまで心臓バクバクで倒れそうになります。

ここ数年の犬の避妊手術で、大変だったのは、当院のPの手術でした。1歳を過ぎてからの手術でしたが、生後4ヶ月くらいから、私のジョギングに付き合わせていましたから、腹筋の張っていること!この時は、Pを走らせた自分を恨みましたね。

一般に、メス犬の避妊手術は生後半年から1年位にしますが、レトリバーなどの大型犬は、4〜6ヶ月位にすると手術し易いようです。先日、1歳半のレトリバーの避妊手術の依頼があり、久しく診ていないワンコだったから来院していただいくと、すでに丸々と太って30kg近くになっていました。痩せさせてから手術するという手段もありますが、飼い主の方が痩せさせる自信はないということなので、獣医師が多く勤務する病院で診てもらうことにしました。

大型犬の避妊手術を考えているかたは、早めに手術を受けさせてくださいね。

●2010年12月02日(木)
☆今日のニャンコ☆

オス猫の有利(ゆうり)ちゃんです。3ヶ月目の男の子です。今日はワクチン接種で来院しました。体重は1.1kgです。飼い主の方にしっかりとしがみついています。怖かったのかな?

●2010年12月01日(水)

☆今日のワンコ☆

人の解熱鎮痛薬を誤って食べてしまった小型犬が来院しました。

食べたのは、一昨日の夜です。飼い主が帰宅すると、食べないように少し高いところに置いていた薬が散乱し、3頭の体重3kgの小型犬がフラフラになっていて、その内の1頭が倒れていました。

すぐに、福岡市の夜間救急病院に連絡して指示を受けて、連れて行きました。食べた量は致死的な量だったので、徹夜で点滴主体の治療を受けました。朝になると、2頭の様態は随分落ち着きましたが、大量に食べたと思われる1頭は、まだ意識もうろう状態で、当院で継続治療をすることになりました。夜間救急病院で治療を受けた動物は、一般の病院が開くと、主治医の元に帰されます。

薬の成分名はイブプロフェンです。ネットで調べると、体から薬物が抜けるのに24時間かかるそうで、その間、点滴や利尿薬を投与して、薬の排泄を図ります。朝入院したワンコは、丸一日点滴治療を受けて、翌朝元気になりました。夜間救急病院で治療を開始してから36時間です。

この薬の危険な薬用量は人では、体重1kgあたり100〜800mgだそうで、1錠が75mgなので、体重3kgのワンコが4錠食べると危険量になります。今日のワンコは多分この何倍も食べたと思います。すぐに夜間救急病院で治療を受けたのが運命の分かれ目だったかも?助かった良かったねぇ。


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