2010年06月
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●2010年06月30日(水)

☆今日のワンコ☆

今日は4歳の小型犬の避妊手術でした。通常、避妊手術は1歳前後で行うことが多いのですが、今日のワンコは、以前から手術のご希望はあったのですが、飼い主の方が決心出来ずに、今日の手術になりました。

人の年齢に換算すると30歳くらいになります。お腹の中の脂肪が多いと手術がやり難いかな?と重いながらスタートしましたが、予想に反して、腹腔内脂肪は少なくて、特に手こずることはなく、通常通り手術を終えました。

今日の手術の予定はこのワンコだけだったんですが、昨日、「発情中のメス猫の手術をして下さい」という依頼があり、今日は時間的に少し無理かもとお答えしたのですが、どうしても・・。と押し切られ、ワンコの避妊手術の後にニャンコの手術をしました。

2頭とも、明日の朝退院です。

●2010年06月29日(火)
☆今日のワンコ☆

柴犬のノンちゃんです。3ヶ月目の女の子です。今日はワクチン接種で来院しました。写真を撮るために、ムギューって押さえられて、暴れています。おてんば娘ですね。

●2010年06月28日(月)
☆今日のワンコ☆

シーズー犬のナナちゃんです。3ヶ月目の女の子です。ワクチン接種で来院しました。ワクチン接種のついで?に目のまわりの毛を少しカットしたので、つぶらな瞳が見えるようになりました。最近、MDやトイ・プードルに押され気味でしたから、久々にシーズー犬の子犬の登場です。

●2010年06月26日(土)
☆今日のワンコ☆

ミックス犬のそらちゃんです。生後3ヶ月くらいで体重は4kgです。今日は健康診断で来院しました。少し寂しげな瞳が可愛いですね。今の飼い主の方に保護されてまだ余り時間が経っていないので、病院に連れてこられて、いろんなことされて、少し不安なのかもしれません。次に会うときは表情が一変してるかもね。

●2010年06月25日(金)

☆今日のワンコ☆

朝一に若い小型犬を連れた方が来院しました。不安そうにワンコを抱いていますが、待合室に居るワンコの容態はそれほど悪いように見えません。嬉しそうに尻尾を振っています。

「実は、この子、今朝これと同じものを食べてしまったのですが、大丈夫でしようか?犬は元気なんですが・・」、と見せられたのは、鮮やかな黄色の物体で、長さは5cmくらいで幅は3cmくらいあります。マンゴーの種(ミニマンゴーというそうです)だそうです。

体重が4kgほどの小型犬ですから、思わず「大丈夫じゃないでしょう!」とお答えしました。今は元気でも、そのうち食欲不振などの症状が始まって、種が胃から腸に流れたら腸閉塞を起こして、食欲廃絶、嘔吐、元気消失など、ワンコの容態は急激に悪化します。

とりあえず吐かせる処置をしますが、このワンコの食道の太さは鉛筆程度でしょう。その中をこんなに大きなものが通過できるのか?吐く時に胃の入り口を無事に引っかからずに通るのか?喉に詰まったりしなしだろうか?と不安が過ぎりますが、入ったものは出るだろうと、とりあえずチャレンジしました。

出なかった時は、内視鏡のある病院に搬送して、麻酔下でカメラで見ながら摘出、ダメな時は、お腹を切り開いて胃切開で摘出とご説明しました。飼い主の方はますます不安が増します。

異物を吐かせる時は、まず食事を与えてから、それといっしょに吐かせます。処置をして待つこと数分、ワンコの嘔吐が始まりました。始めの嘔吐物の中にはありません。次のにも入っていません。出てくるのは朝食べた食事だけです。獣医師と飼い主の顔に落胆が走ります。「ダメかなぁ」。朝ごはんをほとんど吐いた後に、再び、嘔吐が始まりました。胃の中が空っぽになったのか、白い胃液が出てきますが、その中に何やら黄色い物体が!「出たぁ」。食いしん坊ワンコですから、それを再び食べない様に、すぐに引き離しました。

めでたし、めでたし・・。あぁ、良かった。ワンコは何事もなかった様な顔で、マンゴの種をお土産に帰って行きました。

●2010年06月24日(木)
☆今日のワンコ☆

プードルのララちゃんです。2ヶ月目の女の子です。体重はまだ1kgです。今日はワクチン接種で来院しました。写真では「真っ黒クロすけ」ですが、実物は可愛いワンコでしたよ。

●2010年06月23日(水)
☆今日のワンコ☆

ミニピン・ミックスのワンコ達です。オス&メス2頭ずつです。生後2ヶ月で、今日は全員そろって1回目のワクチン接種で来院しました。お家には、お母さんとお父さん、この子たちの前に生まれた兄ちゃん達・・・。毎日が戦争かも・・?

●2010年06月22日(火)

☆今日は歯科?☆

今日の午後の予定は、生後7ヶ月の小型犬の抜歯でした。

通常、犬の乳歯は生後4〜5ヶ月目に抜け始めて永久歯に生え変わります。ところが、乳歯が抜けるないで、その横から永久歯が生えてくることがあります。犬歯が抜けなくて、乳歯と永久歯が同じところに並んで生えている小型犬を時々見ます。

今日のワンコも犬歯がダブルで生えていて、乳歯が邪魔して、永久歯が通常の位置より内側から生えてきています。このままの位置で歯が伸びてくると、上あごに歯が当たるかもしれないので、抜歯することにしました。

午前中の来院した猫です。昨日魚を与えたところ、それ以降口を痛がるようになって、触ろうとすると怒ります。ひょっとしたら骨が刺さっているかも、ということです。以前から、歯周炎で来院している猫です。骨が刺さることは、めったにありません。歯周炎が進んで、痛みが増したのかもしれません。猫を怒らせないように、そ〜と見ると、奥の歯がグラグラになって痛そうです。このニャンコも麻酔をかけて抜歯することにしました。万一、骨が刺さっていても、麻酔で眠らせていますが、口の中をくまなく見ることが出来ます。

今日の午後は、若い犬と中年猫の抜歯でした。猫の口の中に骨はありませんでした。硬いものを食べたので、歯周炎が痛み出したのでしょうね。今日の午後の当院は、犬と猫の歯科医院でしたね。

●2010年06月21日(月)

☆今日のワンコ☆

室内で飼われている5歳の小型犬です。一昨日、何かの拍子に家から外に出て行ってしまい、1時間後に玄関の前でキャンという犬の鳴き声を聞いたので、見に行くと居たそうです。いつの間に出て行ったのか分かりません。

前足を触ると痛がります。歩きづらそうで、少しかばいながら歩いています。2日経っても痛みが治まらないので来院しました。打撲かな?と思いましたが、念のためにレントゲンを撮ると、前足の小指の一番先の骨に小さなヒビが入っていました。骨折です。

テーピングで固定しようかとも思いましたが、足先ですからワンコは気にして、すぐに外してしますでしょう。あまり動く場所ではないので、しばらく大人しくしていれば自然に引っ付くでしょうしょう。外で何があったのかなぁ。

●2010年06月19日(土)
☆今日のワンコ☆

今日は13歳n小型犬の歯石の処置と抜歯をしました。

今までに2回歯石の処置をしたことがありますから、元々、口の中の環境が、歯石が付着しやすいのでしょう。歯と歯の間隔が狭くて、歯が重なって生えている様なワンコは、歯石が付着しやすいようです。

今日のワンコは、フィラリア予防で来院した時に、歯石の付着によって歯周炎が進んでいるのがわかりましたから、歯石を取るのと同時に歯周炎によってぐら付いている歯は抜歯することにしました。特に持病はありませんが、高齢ですから、麻酔には十分注意します。開腹手術とは違いますから、深い麻酔をかける必要はありません。安全第一です。

今日のワンコは全部で13本抜歯しました。少し引っ張ると抜けてしまう歯もありましたが、多分今回が最後の麻酔処置になると思われるので、ぐら付いている歯はすべて抜きました。口の中の衛生状態が格段に良くなりました。口の中が綺麗なワンコは、健康で長生きする気がします。今日のワンコも、これからも元気で過ごせると良いですね。

写真は、MDのアロマ君、2ヶ月目の男の子です。今日はワクチン接種で来院しました。あどけなくて可愛いですね。

●2010年06月18日(金)
☆今日のワンコ☆

プードルのステラちゃんです。今日はワクチン接種で来院しました。生後2ヶ月目の男の子で、体重は5kgです。まだ2ヶ月なのに体重は5kg??。そうです。ステラちゃんは、トイ・プードルではなくて、スタンダード・プードルなのです。

スタンダード・プードルのオスの成犬の体重は、15〜20kgです。立派な大型犬ですね。散歩に行くと目立つでしょうねぇ。バロック時代の音楽家のような風貌ですね。

●2010年06月17日(木)
☆今日のワンコ☆

GLのエディ君です。9歳の男の子で体重は40kg近くあります。今日はワクチン接種とフィラリアの予防で来院しました。GLの9歳は、人に換算すると65歳くらいですが、とても元気です。来年は70歳を超えますね。レトリバーは年を重ねても、あどけなくて、子供みたいです。来年の6月も元気な顔を見せてくださいね。小型犬人気の昨今、GLは貴重な犬種ですよ!

●2010年06月16日(水)

☆今日のワンコ☆

今日はオスの小型犬の去勢手術&臍ヘルニアの手術でした。

臍ヘルニアというのは通称「出べそ」です。お腹の中の赤ちゃんはおへそで母親とつながっています。ここから生きていくための酸素や栄養を母親から胎盤を介してもらっています。出生直後におへそが胎盤から切れることで、母親から離れて、自力で呼吸して、おっぱいを飲んで、生きることが始まります。

臍の緒はしばらくお腹に引っ付いていますが、すぐにカラカラになって(焼き過ぎたイカのゲゾ状態?)になって、お腹から落ちますが、お腹に近いところから切れると、お腹に小さな穴があいてしまいます。そこから、お腹の中の脂肪などが皮膚の下に出てきたのが「臍ヘルニア」で、大きなものは、子供の握りこぶし大ほどになるものもあります。

小さなものは無処置で様子を見ることも多いのですが、今日のワンコのヘルニアは少しずつ大きくなっている様な気がするそうです。去勢手術の予定がありましたから、同時にヘルニアも手術しました。

手術を終えたワンコは、入院室でスヤスヤと眠っています。近づくと、目を開けて私を見ています。知らない場所に一人ぼっちで不安なんでしょうねぇ。

●2010年06月15日(火)

☆今日のワンコ☆

今日は中型犬の前足の親指に出来た腫瘍を切除しました。

以前から、親指が腫れてジュクジュクしていました。ワンコは気にしていつも舐めるので、包帯がまいてありました。はじめは、皮膚病かもしれないということで、経過を見ていましたが、だんだん大きくなって、腫瘍の疑いが強くなったので、手術で親指ごと切除することにしました。前足の親指は歩行に使わないので、切除しても、あまり問題にはなりません。

手術部位の毛を剃ると、親指の外側にも、なんとなく怪しい部位があるのが判りました。皮膚が少し赤く盛り上がっています。後々のことを考えると、そこの皮膚も切除した方が良さそうです。皮膚に余裕がないので、少し考えましたが、その部位の腫瘍がまた大きくなって、「あの時一緒に切っておけばよかったなぁ」ということになると困るので、切り取ることにしました。

切除した皮膚はそれほど大きくはなかったのですが、皮膚が突っ張っている部位なので、どうしても、完全に傷口を寄せることが出来ませんでした。10円玉ほどの大きさの皮膚が欠損しましたから、その部位を人工物で被いました。

通常ですと、手術の傷は10日ほどで治りますが、今日のワンコの傷はそういうわけにはいかないでしょう。頻繁に来院していただいて、時間をかけて治すことになります。ワンコの自然治癒力に期待ですね。

●2010年06月14日(月)
☆今日のワンコ☆

ヨークシャー・テリアのバロンくんです。生後6ヶ月目で、体重は6kgです。今日はフィラリア予防で来院しました。待合室の椅子の上でポーズをきめています。写真慣れしてるのかな?

●2010年06月12日(土)
☆今日のニャンコ☆

今日は外傷の猫の傷を治療しました。4日ほど前に、ケンカで傷を負ったということで来院したメス猫です。傷の一部が破れて排膿してました。3日前に外で猫がギャーギャーと大騒ぎしてたそうですから、その時に受けた傷でしょう。傷を消毒してから、化膿止めの注射を打ちました。一回の注射でで10〜14日間効果が持続するという、動物にとっても、飼い主にとっても、獣医師にとっても好都合な注射薬で、2年ほど前に発売されました。

以前はすぐに麻酔を打って傷の処置や縫合をしていましたが、この注射が出てから、注射を打って3〜4日後に来院してもらってます。薬で化膿を抑えてから縫合した方が、傷の治りが良いのです。上手くいくと、縫合せずに治ることもあります。

今日のニャンコの傷は、表面の皮膚が落ちて2cmくらい皮膚が欠損してましたから、麻酔をかけて縫合しました。排膿はすでに治まっていましたから、順調に回復するでしょう。

写真は、子猫の諭吉くんです。2ヶ月目の男の子で体重は1kgです。コバルトブルーの目が神秘的で綺麗ですね。

●2010年06月11日(金)
☆今日のワンコ☆

今日は珍しい種類の子犬です。何だかわかりますか?一見するとイタリアン・グレー・ハウンドに似ていますが・・?

答えは「ウィペット」です。実は、私も初めて聞く種類でした。犬の図鑑によると、ウィペットは、約100年前にイギリスで作られた比較的新しい犬種で、競争犬です。名前は馬を鞭で飛ばす(whipped up)に由来しています。

短距離ならドッグレースで有名なグレー・ハウンドに負けないそうですが、ウィペットはカーブを走るのが不得意なので、レースは直線のコースで行われます。以前、グレイハウンドのドッグレースを見たことがありますが、競馬の馬が犬に変わった位速いですよ。時速40〜50km位は出てるんじゃないかなぁ。それより速いというと、ほとんど直線番長犬ですね。家庭内では静かで扱いやすいので、欧米では愛玩犬として人気があります。

イタリアン・グレー・ハウンドは運動能力の高さに比べて、前肢の骨の細さが災いして、イタ・グレ=前肢骨折の図式が我々獣医師の頭の中にあります。ウィペットも落下などによる前肢の骨折には注意して下さいね。

●2010年06月10日(木)
☆昨日のワンコ☆

昨日の「今日の診察室」でご紹介した、異物を飲んだワンコの飼い主の方からメールを頂きました。昨夜、食事の後嘔吐して、その中に黒いスポンジと金属片が入っていたそうです。驚いたのは、レントゲンで細く見えた金属片が、実は、そのまんまの直径1cmの金属片だったことです。レントゲンは2方向で撮って、異物が細いので、咬んで食べて小さな物だと思ってましたが、実は丸呑みしてたようです。もしレントゲンに直径1cmの金属片が見えていたら、間違いなく、内視鏡→開腹手術で取り出していたでしょう。

今回の異物の誤食は、最良の顛末でした。いつもこう上手くいくとは限りませんから、ご注意下さいね。

今日の午後は休診日で福間海岸にいました。梅雨前の晴天で、綺麗な海でしたが、日焼けで腕が栗饅頭色になってしまいました。診察中に私の腕を注視しないで下さいね。

●2010年06月09日(水)

☆今日のワンコ☆

「異物を食べたかもしれない」ということで、生後4ヶ月、体重2kgの小型犬が来院しました。これと同じものをくわえていたので、慌てて取り上げようとしたところ、何か黒い物体がのどの奥に消えていくのが見えたのだそうです。見せられたのは、直系2cmくらいの黒くて薄いスポンジ片と、それに引っ付いている直径1cmくらいの丸い金属片です。

スポンジの方は大丈夫かもしれませんが、金属片はもし飲み込んでいたら大変です。胃から小腸に移動すると、腸閉塞になります。異物を飲んだ症例が来た時には、とりあえずそれを吐かせる処置をしますが、上手く出なくてそのまま放置すると腸閉塞になりそうな時は、内視鏡のある病院をご紹介します。そこで、内視鏡を見ながら取りだしてもらいますが、出ない時は開腹手術で胃を切り広げて取り出します。異物は大変なのです。

今日のワンコの体重はまだ2kgです。こんな小さなワンコの食道に入る内視鏡はあるのか?もしなければ、まだ4ヶ月の子犬のお腹を開けないといけないのか!ドキドキしながら、レントゲンの現像を待ちます。

レントゲンを見ると、長さが1cmくらいの細い金属片が写っていました。ワンコは金属片の一部を噛んで食べた様です。これでしたら、上手い具合に便に出そうです。黒いスポンジ片も食べたということなので、吐かせる処置をしましたが、残念ながら両方とも出てきませんでした。昨夜の事件ですから、時間が経って、胃の奥の方に行ってしまったのかもしれません。

胃の中に小さな金属片があるのは、好ましいことではありませんが、嘔吐や食欲不振などの症状が出なければ、無事にウンチに出てくるのを待つことにしました。いたずら好きで好奇心旺盛なワンコの飼い主の方は、ワンコが変なものを口にしないように注意して下さいね。

●2010年06月08日(火)

☆今日のニャンコ☆

「猫が2週間ぶりに帰ってきましたが、後ろ足を痛めた様で歩き方が変です。長く帰って来ないので、死んでしまったのかと思っていました」と、3歳のオス猫が来院しました。

下半身に傷があり、一部は皮膚に穴が開いて、そこから排膿しています。右の後ろ足はブラブラで太ももの部分が妙な感じで腫れています。多分、骨折しています。

レントゲンを撮ると、右の太ももの骨が、バラバラに折れていました。粉砕骨折です。猫は交通事故にあったのでしょう。骨折を治療するには、手術しなければなりませんが、骨折部位の傷から排膿してることから、部位が感染している可能性があります。細菌に汚染されている骨は治癒しません。傷は折れた骨が筋肉と皮膚を突き破って出来たのでしょう。

まずは、感染を押さえなければいけません。傷を消毒して、強力な抗生物質を投与しました。傷から排膿しなくなれば、手術が出来るかもしれません。幸い、元気食欲はありますから、3〜4日後に来院してもらうことにしてます。さて、どうなることか・・。

この猫、去勢手術を受けていません。去勢していないオス猫は、繁殖シーズンになると、メスを求めて活動的になり、今回の様に思わぬ事故にあったりします。猫は室内飼いをお勧めしますよ。

●2010年06月07日(月)
☆今日のニャンコ☆

メス猫のあずきちゃんです。避妊手術で来院しました。写真は術後すぐの写真です。体には手術の傷を舐めないようにネットが巻かれています。1週間ほどはこのスタイルで過ごしてもらって、私が傷の回復を確認してから、ネットを脱がせます。妙なものを着せられて、迷惑そうですね。

●2010年06月05日(土)
☆ワンコの拾い食いにご注意!☆

大分県の公園にクギが入れられたジャーキーが数十個撒かれていたそうです。それを食べた犬のお腹の中には、クギがザクザク・・。人に教えてもらってそれを知った飼い主の方は、すぐに犬を病院に連れて行って、内視鏡で取り出してもらい、大事には至らなかったそうです(2010.6.5 朝日新聞社の速報ニュースサイト asahi.comより)。

レントゲン写真にクギが沢山写っています。それを1本ずつ内視鏡を見ながら取り出すだすのは、大変だったでしょうね。クギは親指大のジャーキーの中に外からは見えないように、入れてありました。悪いことをする人がいるものですね。こんな事は稀だと思いますが、散歩中の拾い食いには注意して下さいね。

●2010年06月04日(金)

☆今日のワンコ☆

「最近ワンコの元気がなくて、食欲も落ちています。室内で飼っていますが、ワンコの寝ているお布団が汚れています。下痢とは違うようなので、吐いたのかもしれませんが、よく分かりません」ということで、8歳のメスの小型犬が来院しました。

お話から察すると、嘔吐が頻繁にあるようですが、嘔吐物は水の様な液体の様な少しドロッとしたものだそうです。ワンコは診察台の上でユラユラと尻尾を振っていますから、それほど容態は悪くなさそうです。

犬は、胃酸過多になった時に、黄白色の胃液を吐くことがあります。大半が夜中から明け方です。頻度が多いときは、胃酸の分泌を押さえるお薬を処方すると回復します。頻繁に嘔吐する時は、異物を食べていないか疑いますが、今日のワンコには、そんな癖はないそうです。

嘔吐が主訴ですから、とりあえあず胃酸の分泌を抑えるお薬を処方しようと思いましたが、嘔吐が頻繁に起きているようなので、念のためにエコーでお腹の中を見ることにしました。腸閉塞など大きなトラブルがあれば、エコー検査で分かります。

エコーの画面を見てビックリ!膀胱より少し頭側に、液体が大量に溜まった臓器があっちこっちに見えます。「子宮蓄膿症」です。飼い主の方が「嘔吐物」と思ったのは、子宮からこぼれ出た悪露でした。ワンコの食欲や元気がなかったのは、病気になった子宮が原因でした。

血液検査には大きな異常はありませんでしたから、すぐに手術の準備をして、その日に子宮を摘出しました。診察時に、エコーでお腹を見なかったら、全く違う治療をして、ワンコの容態はどんどん悪くなったことでしょう。ワンコは手術翌日には食欲が出ましたが、念のために2日ほど点滴して退院しました。

いやぁ、あの場面でエコーを見てて良かったなぁ。

●2010年06月03日(木)
☆初夏の海☆

今日の午後は福間海岸にいました。海の日差しは強く、気の早い若者たちが海水浴をしてました。もうすぐ夏ですねぇ。パグやフレンチブルなどの短頭種を飼っている飼い主の方は、愛犬の熱射病に注意して下さいね。

(過去に経験した犬の熱射病)
1.ゴールデン・レト・リバーをトラックの荷台に乗せて海水浴に連れて行ったら、熱射病になって死んでしまった。
2.大阪から車で帰省していたら、渋滞に巻き込まれて、同乗していたシェルティーの様子がおかしくなったので、途中で高速を降りてインター近くの病院(←当院)にかけこんだ。
3.排便のためにパグを外に出したところ、いつもは開いていたドアが閉まっていて、直射日光のコンクリートの上から日陰に出られずに、熱射病で死んでしまった。
4.夏に車に犬を乗せて外出途中実家に立ち寄ったところ、実家のお店が大忙しで,バタバタと手伝っている内に、犬が同乗していたことを忘れてしまって、車に戻ったら熱射病になってグッタリしていた。すぐに病院に連れて行ったが、亡くなってしまった。

ワンコの飼い主の方はご注意くださいね。海岸を散歩するのは、夕方が良いですね。写真は今日の午後7時の福間海岸です。夏の夕暮れに、夕焼けを見ながら、人の少なくなった海岸を愛犬と散歩するのは犬を飼っている楽しみの一つですね。

●2010年06月02日(水)

☆今日のワンコ☆

今日は15歳の中型犬の首に出来た直径5cm位の腫瘍を取りました。

心臓に少し雑音があるワンコですが、元気で快活な子です。年齢から考えると、麻酔に耐えられるかどうか?そのリスクをおっても、切除しなければならないのか悩むところですが、年のわりには元気なワンコでまだまだ長生きしそうです。腫瘍をそのままにしておいて、腫瘍が大きくなってから、「センセイ、可愛そうだから取ってください」となると、今以上に悩むことになりますから、思い切って、ワンコがまだ元気なうちに切除することにしました。

術前の血液検査で、腎臓の数値が上がっているのが分かりました。腎機能が落ちていると麻酔をかけると、腎臓を流れる血流量が落ちるので、急激に悪くなることがあります。腎機能はBUNという検査項目でチェックします。正常値は20以下で、70を超えるとすぐに麻酔をかけません。点滴で数値を下げてから、再検査して、また考えます。

今日のワンコの数値は50でした。はたして、麻酔は大丈夫なのか?手術時間は1時間程度を予想していますから、腎臓に与えるダメージは少ないと思います。腎機能を評価する検査にCr(クレアチニン)という項目があります。正常値の上限は1.5くらいです。これが4以上だと麻酔はやめようと思いました。命がけで行う手術ではありません。このままにして置いても、この子の生活の質を落とすほどになることはないでしょう。

結果は、Cr値は2.0でした。何とかなりそうです。一番負担が少なそうな麻酔のメニューを考えて、手術に挑みました。容態は安定していましたから、以前から気になっていた歯周炎の治療のために、歯石を取って、悪い歯は抜歯しました。これで、以前から気になっていた処置はすべて終わりました。ワンコは、夕方退院しました。腎機能が落ちているのが分かりましたから、これから腎臓病の治療が始まります。治療は、投薬と食事療法が主体です。今日一日の処置で、この子の寿命は無処置の場合と比較すると、確実に伸びるでしょう。10歳を超えた犬や猫は、1年に1回は、血液検査をすることをお勧めします。成人病は早期発見&早期対策が重要です。

●2010年06月01日(火)

☆長寿犬☆

当院は開業して10数年が経ちますが、フィラリアの予防のご案内の葉書を出すと、「実は昨年、○○ちゃん、亡くなったんですよ。長い間お世話になりました」というお電話をいただいて、「開院当時は子犬だったのに、もうそんな年になっていたんだなぁ」と寂しい思いをすることがあります。

今日、フィラリアの予防薬を取りに見えた方のカルテを見ると、1990年8月生まれと書いてあります。長生きしているのは知っていましたが、今年の夏には20歳になるとはビックリです。今日のラジオでギネスの記録が23歳とか25歳とか言ってましたから、20歳というのはすごい長寿ですね。カルテに記録がありますから、年齢に間違いはありません。当院一番の長寿犬でしょう。

飼い主の方によると、さすがに運動量は落ちましたが、今でも軽い散歩はしてるそうで、食欲も旺盛だそうです。どんどん記録更新して欲しいですね。ちなみに、犬種は雄の日本犬系ミックス犬です。


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