●2009年07月31日(金)
★今日のニャンコ★ 今日は2頭の猫の避妊手術でした。 1頭はお腹が大きくなった野良猫です。お貸しした当院のカゴに入れられて連れて来られました。カゴの中で目をらんらんとさせて怒っていますから、カゴからは出さずに一瞬の早業で鎮静薬を打ちました。薬が効いてフラフラしていますが、まだカゴの中に手を入れることは出来ませんから、大きなビニール袋でカゴを被って簡易ガス室を作って麻酔ガスで眠らせました。 もう1頭は、陰部から白い膿のようなものが出ているという若いメス猫です。犬には「子宮蓄膿症」という病気があります。避妊手術を受けていない中高年のメス犬が発病しますが、メス猫ではまれです。特に今日の猫は1歳半だそうですから中高年ではありません。 エコー検査をすると、確かに子宮の中に液体が溜まっています。飼い主の方はいずれ避妊しようと思っていたそうですから、手術で摘出することにしました。 お腹を開けてみてビックリ!中に膿が溜まってパンパンに膨らんだ子宮がお腹の中に鎮座していました。先ほど手術した妊娠末期の子宮のようです。経過が長かったのか、一部は癒着して、想像以上に、お腹の中は大変なことになっていました。子宮や卵巣をつないでいる組織は、健康な子と比べてかなり脆くなっていましたから、慎重に取り外しました。 野良猫は明日、もと居た場所に放されます。蓄膿症の猫は、しばらく入院させて、術後の経過をみることになりますね。
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