2008年02月
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●2008年02月29日(金)

★今日のワンコ★

「家の犬がチョコレートを食べてしまったんですが、大丈夫でしょうか?」というお電話が、体重4kgの小型犬を飼っている方から入りました。

犬には「チョコレート中毒」という病気があります。チョコレートに多く含まれるテオブロミンという成分は、心臓や血管、中枢神経を興奮させる働きがあります。大量に摂取すると、心臓のリズム障害、昏睡、ケイレン、突然死など起こします。体重1kg当たり50g以上のチョコを食べると発症する可能性があります。私が参加している研究会で、板チョコ5枚を食べたミニチュア・シュナウザーが中毒死した事故が報告されてました。

一口大のチョコの重さは10gほどですから、小型犬が10個近く食べると危険な量になります。今日のワンコは、一口大を1個食べたそうですから、「多分大丈夫でしょう」とお答えしておきました。

ミルクチョコよりも、ビター味のチョコの方がテオブロミンの含有量は多いそうですから、ご注意下さいね。

●2008年02月28日(木)
★今日のニャンコ★

メス猫のマメちゃんです。年齢は8歳です。診察台の上で不安そうにしていますね。

●2008年02月27日(水)
★今日のワンコ★

チワワのピノコちゃんです。6ヶ月目の女の子です。ピノコちゃんのお家には他に、シュナウザーとチワワが居ます。両方とも男の子だそうですが、シュナウザーの方がピノコちゃんを追い掛け回して大変だそうです。この受難はいつまで続くのかな?ピノコちゃん、早めに避妊手術を受けたほうが良いかもね。

●2008年02月26日(火)

★昨日のニャンコ★

診察室の騒動に気付いて、外で待っていたご主人が入って来ました。「よ〜し、ワシが家から仕事に使う皮製の手袋を持って来て捕まえよう!」と気合が入っています。

猫は追いかけるといよいよパニックになってしまいます。今は、戸棚の後ろに入って「頭隠して、尻隠さず」状態でじっとしています。ここで、再び捕まえようと手を出すと大変です。猫は犬と違って縦の動きがあり、棚の上の物を落っことしながら走り回りますから、物が壊れて被害甚大になります。

「猫はそのままにして、ここはひとつ落ち着いて、私に任せて・・」ということで、まず奥さんの手の怪我の消毒をして、近くの外科に行っていただくことにしました。小さな傷でも、猫から咬まれたり引っ掛かれた傷は、早めに治療しないと、後から腫れ上がって痛みで大変苦しみます。発熱することもあります。

飼い主の方が病院に行った後、麻酔の注射を準備して、そ〜っと棚の後ろから出ている猫のお尻に近づきます。ここで打ち損なうと、パニック猫はもうひと暴れしますから、「一発必中、必殺仕事人」の心境です。

数分後、棚の後ろから体の異変に気付いた猫がフラフラしながら出てきました。それでもまだ必死で逃げますから、手で捕まえることは出来ません。手製の猫捕獲器を使って首に紐を掛けて、ようやく捕まえました。そのままアクリル製の透明なガラスケースに入れ、麻酔ガスを注入して、大捕り物は無事終了しました。

猫の怪我は、思いの外ひどくて、麻酔をかけないと処置できない状態でした。縫合が終り麻酔が少し醒めてきたところで、猫をカゴに入れて、翌日、カゴごとお家に帰って行きました。後は傷が順調に治ってくれることを祈るばかりです。

●2008年02月25日(月)

★今日のニャンコ★

「猫が怪我しているみたいなんですが、臆病な猫で知らない人を見るとすごく怯えるんです」というお電話が入りました。猫同士のケンカで後ろ足が腫れているそうです。傷が化膿して腫れた時には早めに切開して膿を出してしまった方が傷の治りが良いので、連れてきていただくことにしました。臆病な猫でも、鎮静剤が打てれば何とか処置出来ます。

カゴ入れられて猫が来院しました。「○○ちゃん、出ておいでぇ」と飼い主の方が呼びかけますが、猫はなかなか中から出てきません。何とか引っ張り出しましたが、猫は私の顔を見ると真っ青(そんな感じでした。猫の顔が青くなったわけではありません)になって、飛び上がって逃げそうになりました。あわてて捕まえた飼い主の手をガブリ・・。飼い主の手から血が・・。

痛くて驚いた飼い主は手を放しましたから、自由になった猫はそこら中を走り回って上に下に、右に左に逃げます。その拍子に化膿した部位が破れた様で、膿を撒き散らし、オシッコを漏らしながら走り回ります。診察室は、膿とオシッコですごいことになっています。

つづく・・。

●2008年02月23日(土)
★今日のワンコ★

ヨークシャーテリアのルフちゃんです。昨年10月生まれの女の子です。生後4ヶ月になりますが、体重はまだ800gです。ペットショップのゲージの中で飼い主の方と目があって、「一緒に帰る?」と尋ねたら、コクッと頷いたので連れて帰ったそうです。

今日は健康診断で来院しましたが、お耳や体を触ると、ギャウギャウと反抗していましたよ。体はまだ小さいけれど元気な子犬でした。

●2008年02月22日(金)
★小春日和★

昨日の午後は休診日だったので、Pと福間海岸に行きました。風もなくて暖かい海で、海岸を散歩している人達もチラホラ居ました。Pはカラスやカモメを追いかけて、波打ち際を走り回ってビショヌレになりました。写真は、一人&一匹で貝拾いをしているところです。小さな巻貝が食卓に上がりました。今週末はまた冬型だそうですね。早く春にならないかなぁ。

●2008年02月21日(木)

★高齢化地区★

当院は八幡東区にありますが、ここは北九州市内でも一番の高齢化地区です。特に、病院の近隣はそれが顕著です。今日、一人のおばあさんが、手押し車を押しながら当院にやってきました。この車の中に猫を入れてくる方もいらっしゃいますが、おばあさんの手押し車の中にはネギなどの食材しか見えません。外で当院のAHTが応対しています。「う〜ん、猫はどこの居るのかな?」。

話し終った彼女がニコニコしながら戻って来ました。どうしたのかと尋ねると、このおばあさん、「買い物から帰る途中ですが、少し疲れたので、当院の前に置いてあるベンチで休ませてください」ということでした。

ベンチは南向きに置いてありますから、小春日和にここに座っておしゃべりしているお年寄りもたまに見かけます。「これからの季節は、比較的病院が暇なシーズンなので、お年寄り向けに、美味しいお茶と和菓子でも準備しておこうか?」なんて冗談を言って笑いました。寒い日が続いていましたから、今日はホノボノとして良い日でした。春ももう間近ですね。

●2008年02月20日(水)
★今日のワンコ★

2ヶ月令のMDの子犬です。今日は1回目のワクチン接種で来院しました。この子達は、2ヶ月前に当院で帝王切開で生まれたワンコです。4頭生まれましたが、2頭はすでに新しい飼い主の元に行きました。

帝王切開で出産させると、母犬は出産の実感がないので、母性が出なくて子育てが上手くいかないことがありますが、この子達の母犬は、4頭を立派に育て上げました。麻酔から覚めて、まだ朦朧としているのに、子犬の鳴く声にソワソワと反応していました。赤ちゃんを側に置くと、少し戸惑っていましたが、お家に帰ると、きちんと母乳を飲ませてお世話をしたそうです。

育児書を読んだわけではないのに、動物は偉いですね。一仕事終えた母犬は、今では母から愛犬に戻ったそうです。

●2008年02月19日(火)
★今日のニャンコ★

ゲージの中でムスッとしているのは、ペルシャ猫のポンちゃんです。去勢手術で来院しました。外が大好きだそうで、退院の時にワクチンも打ってもらいました。もうこれで大丈夫ですね。大人しい子で、トリミングでは優等生だそうです。「優等生割引」あるのかな?

●2008年02月18日(月)

★今日のワンコ★

お腹に水が溜まった小型犬が来院しました。このワンコ以前から心臓が悪くて、腹水が溜まっていましたが、まだ量も少なくて、元気が良かったので、少し様子を見ていました。

今日は、1ヵ月半振りの来院でしたが、以前と比べるとかなりお腹が膨らんでいて苦しそうでした。腹水が溜まった分だけ体重も増えて、エコーでも確認できましたので、お腹に針を刺して腹水を抜きました。

元々心臓が悪い子ですから、お腹の水を抜く時に暴れたりすると、容態が急変することがあります。酸素を吸わせて、心電図を見ながら処置しました。幸い大人しいワンコで、30分ほどかかりましたが、大人しくしていてくれたので、無事に終わりました。

体重が6kgほどのワンコのお腹の中に、1500mlの腹水が溜まっていました。60kgの人に換算すると、15L(一升瓶8本分!)の水が溜まっていることになります。心臓が悪くてお腹の中から心臓に戻る血液の戻りが悪いので、肝臓に血がたまって、うっ血状態になり、肝臓の血管からジワリジワリと水分が漏れで出たのです。

大量の腹水を抜いてもらって、ワンコは随分楽になりました。今夜はきっとゆっくり眠れますね。

●2008年02月16日(土)

★今日のニャンコ★

太ももの内側の毛が抜けて、皮膚が赤くなった猫が来院しました。室内で飼われている猫で、飼育環境は良好です。外に出て行く猫ですと、ノミの感染などが疑われますが、この子はそんなことはありません。

どうも自分で舐めて、毛を抜いている様です。神経質で毛づくろいをよくする猫は、ストレスを受けると、執拗に体を舐めて、毛を抜いてしまうことがあります。複数で飼育されていたりすると、他の猫から居心地の良い場所を盗られて、そのことがストレスになることがあります。

今日の猫は、この子だけで飼われていますが、最近、外の猫たちが発情期に入って、アッチコッチでニャーゴー鳴いてますから、それが原因かもしれません。皮膚病のお薬に精神安定剤を混ぜて処方しました。この薬でストレスが緩和されると良いですね。

●2008年02月15日(金)

★今日のニャンコ★

3歳のオス猫が、前足を腫らして来院しました。肘の上が1,5倍ほどの太さになっています。指で押すとブヨブヨしています。皮膚の下が化膿して、膿が溜まっているようです。

このニャンコ、今までに何度かゲガで来院しています。そのたびに、消毒と化膿止めの治療をしていました。今日も、皮膚を小さく切開して膿を出して、化膿止めの処置をしようと思いました。比較的簡単な処置ですから無麻酔でやりますが、猫は痛いのでギャーギャーと騒ぎます。

ふと思い出して、そっと股間を触ると、「あらま!玉がある」。このニャンコ、大人になって当院に来院してきましたから、去勢手術をうけているものと思っていました。まだ若いオス猫ですから、これからもケンカが続くことが予想されます。飼い主の方と相談の結果、去勢手術をすることにしました。外傷の処置も麻酔下で行った方が、きちんと綺麗に出来ますし、眠っている間に終わりますから、猫にとってもストレスにならずに好都合です。

これで、ケンカしなくなると良いですね。

●2008年02月14日(木)
★今日のワンコ★

コーギーのレオ君です。6歳の男の子です。飼い主の方に隠れて、少し不安そうですね。

●2008年02月13日(水)

★今日のワンコ★

5歳の小型犬の歯石の処置をしました。歯石の処置をするのは、もう少し年を取った子が多いのですが、今日のワンコは歯石が沢山ついていて、歯周炎も起こしているので、飼い主の方は愛犬の口臭が気になっていました。

麻酔をかけて、スケーラーという器具で超音波を使って歯石を取ります。このワンコ、アゴが小さい割りには歯が大きく、歯と歯の隙間がなくてものが詰まりやすいので、若いうちから歯石が付いたのでしょう。

今日は歯周炎でグラグラになった歯を2本抜きました。口の中を触るのをあまり嫌がらないワンコだそうです。これから毎日歯を拭いてあげると歯石の付着と歯周炎の予防になりますね。




●2008年02月12日(火)

★今日のワンコ★

「お腹をこわした」ということで、8歳の小型犬が来院しました。元気も食欲もありますし、あまり心配なさそうです。食べ過ぎかな?なんて思いながら、診察を続けます。その中で、「最近少し毛の艶がなくなってきて、水を飲む量が増えた」という飼い主の方の言葉が気になります。

下痢の方はあまり心配なさそうですが、後から聞いたことが気になったので血液検査をしました。その結果、血糖値が異常に高いことが判りました。通常は100前後ですが、500以上あります。糖尿病です。糖尿病の場合、糖を体の中に取り込めないので、絶えず空腹感があります。それで食欲が増して、水をガブガブ飲むので、お腹をこわしたのでしょう。

すぐに糖尿病治療のための、インシュリンの投与が始まりました。飼い主の方が「最近沢山水を飲む」という話をしなければ、糖尿病を見逃すところでした。糖尿病は、色々な病気を併発しますから、食欲がなくなったり、吐いたりする様になってからでは手遅れのことが多いのです。

今日のワンコは、インシュリンにうまく反応して血糖値がコントロールできれば、まだまだ長生きできます。動物の病気の早期発見は、日頃お世話をしている飼い主の方の観察力が大切ですね。

●2008年02月09日(土)

★今日のワンコ★

「今朝、昨日食べたものを吐いた。便も少しゆるい」ということで、7歳の小型犬が来院しました。ワンコの元気は良さそうです。減量のための食事療法を行っているワンコです。いつもの便はコロコロです。

几帳面な飼い主の方で、今朝吐いたものと便を持参していました。それを見ると、吐いたものの中に何やら、キノコの切れッ端が入っています。昨日与えた食べ物をお伺いすると、食事の時に少量のお餅を与えたそうです。その時に他のものも食べたようです。

「日頃食べなれない物」を与えたことが原因の、消化不良と胃腸炎と診断しました。食べ物を元に戻すと良くなるでしょう。当院のシーズー犬のロクも、先日あるメーカーから頂いた高栄養のフードのサンプルを与えたところ、見事に下痢をさせてしまいました。病気で食欲が落ちたワンコに与えるフードで、高品位なんですが、その子に合わないと、消化不良を起こすようです。

ワンコが下痢した時には、前の日に与えたフードの内容を思い出して下さいね。

●2008年02月08日(金)
★今日のワンコ★

MDのゆきちゃんです。3ヶ月目の女の子です。ワクチン接種で来院しました。毛色がチャームポイントです。

●2008年02月07日(木)
★今日のニャンコ★

シャンプーされて迷惑顔しているのは、当院の猫のマツです。先日、寄生虫の講習会に参加しましたが、その時、犬や猫の回虫など寄生虫の卵は、糞の中に出てきますが、それが被毛に引っ付いていることも多いというお話を聞きました。

回虫は人にも感染しますから、検便で寄生虫の卵が見つかった時には、糞の取扱には注意して、口移しで食べ物を与えたり、濃密なスキンシップは駆虫が済むまではしないようにお願いしますが、あまりシャンプーをしてもらえない動物は、毛の中にも卵が潜んでいることがあるそうです。

ということで、久しく洗ってもらってなかった当院の猫達も、シャンプーしてもらいました。病院から出たことがない猫達です。昨日の猫と違って表情に迫力が全然ありませんね。

●2008年02月06日(水)
★今日のニャンコ★

キャリーバッグの中からジロリと睨んでいるのは、オス猫のトラ君です。年齢は3歳で、ほとんど外で生活しています。野外で鍛えられた顔つきですね。ドッシリと落ち着いていて、治療には協力的でした。今日は口内炎の治療で来院しました。この顔見ると、やはり猫は「虎科」の動物ですね。迫力満点です!切れたら怖そ〜。

●2008年02月05日(火)
★今日のワンコ★

オス犬のレクちゃんです。4ヶ月目で体重は5.4kgです。成犬になったら10kg位になるでしょうね。お鼻が真っ黒です。どんな顔のワンコになるのか楽しみですね。

●2008年02月04日(月)
★今日のワンコ★

イタリアン・グレーハウンドのアンリちゃんです。生後2ヶ月で体重は1kgです。改良されて骨が細いので骨折させないように、「ガラス細工」を扱う様に注意して下さいね。

先日の研究会で、ソファーから飛び降りたり、飼い主とぶつかったりして、2ヶ月間に3回、前足を折ったイタリアン・グレイハウンドの発表がありました。活発なのですぐに高いところに上がって、そこから飛び降りるみたいです。

●2008年02月02日(土)
★今日のワンコ★

今日は小型犬の歯の治療をしました。時々歯茎から出血することがあります。前歯は綺麗ですが、奥歯にかなり歯石が付いています。奥のアゴ長さに比べて歯が大きいので、歯と歯の間に物が詰まって歯石の原因になるようです。

歯石が付くと歯周炎を起こしますから、そこからの出血でしょう。麻酔をかけて、歯石を取り除き、グラグラになった奥歯を抜歯しました。超音波の振動を利用して歯石を取り除く「スケーラー」という器械を使いますが、最近器械が新しくなり、刃先から光が出るので、口の中が見やすくて細かい部分もきれいに出来るようになりました。

犬や猫の歯を抜く時にいつも思うのですが、歯周炎が進んでグラグラになった状態でも、抜くのに苦労することがありますから、虫歯や丈夫な親知らずを抜く歯医者さんはすごいなぁと思いますね。

写真はメス猫のクーちゃんです。避妊手術で来院しました。お家から出ない猫だそうですが、母猫と一緒に居るせいか、オットリとして人見知りしない可愛いニャンコでした。

●2008年02月01日(金)

★今日のワンコ★

今日はオスのコーギーの去勢手術でした。

コーギーは足が短くて愛らしいワンコです。少し前ですが、紅茶のCMに起用されて人気が出ました。ところが、オスのコーギーの中には思いの外「凶暴」な子が居ます。特に、体が大きくて目のギョロリとしたタイプは要注意です。ご主人が捕まえてくれないと、危なくてワクチンが打てない子も居ます。

今日のワンコはまだ1歳ですが、「時々気に入らないことをされると、ウ〜って威嚇する時がある」ということで、将来の病気の予防も兼ねて手術することにしました。麻酔の注射を打つときに正面に向き合うとすこし怖い顔していましたが、特に暴れることも無く無事に手術を終えました。

今日は、この子のほかに1頭のオス猫の去勢手術が入っていましたが、いつものことで飛び入り手術が2件入ったので、夕方に来院された方を少しお待たせさせてしまいました。明日は、ワンコの歯石の処置が入っていますが、それだけで終るかなぁ?


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