●2006年11月28日(火)
★狂犬病★ フィリピンで旅行中に犬に咬まれて、帰国後、狂犬病を発病して2名の方が亡くなりました。狂犬病にかかった犬に咬まれると、狂犬病のウイルスが体内に入って、人もほぼ100%発病します。狂犬病のウイルスは脳に病変を作りますから、人もケイレンなどの神経症状が出て死亡してしまいます。 狂犬病は、犬以外に、猫、リスなどにも発症しますから、外国に行って、可愛いからと野生のリスに手を出してはいけません。南米では、吸血コウモリに咬まれて集団発生したこともあります。狂犬病を発病している動物は、狂っていますから、見境なく噛みつきます。 狂犬病のない国は、日本や英国、オーストラリア、北欧など一部の国だけです。中国では、ある地域に狂犬病が発生したところ、その地区の愛玩犬を含めた全ての犬を、殺処分したそうです。散歩中の犬まで撲殺したそうですから、強烈です。 日本に入る犬については、狂犬病のワクチンを摂取していないと入国できませんし、入国する時にも厳しい検疫があります。ところが、最近、北海道に入港するロシア船の乗組員が犬を連れてきて、この犬が検疫を受けないで、上陸することがあるそうで、動物検疫所は神経を尖らせています。 日本での狂犬病の発生が報じられた関係で、最近、今まで打ったことのない子が、狂犬病の注射で来院してきますから、当院でもワクチンや鑑札などの関係書類を慌てて準備しています。 明日は、所用のため臨時休診します。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
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