2005年09月
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●2005年09月30日(金)

★明日から学会です★

先々週の週末は、東京でのフォーラムに参加しましたが、今週末は鹿児島で学会です。月のうち2回も土曜日を休診にするのは、心苦しいのですが、新しい情報を仕入れて、日々の診療に還元しますので、よろしくお願いします。

遠出するときに限って、急患が来院したりするので、今日一日ヒヤヒヤしていましたが、無事に終了してホッとしています。入院中のワンコの容態も快方に向かっているので、後ろ髪引かれることなく、出られそうです。

先日の上京も、前の日の研究会が午前2時に終って、その日の7時の飛行機という強行軍でしたが、今度の鹿児島行きも明日の9時から始まりますから、早朝の縦貫道をひた走ることになりそうです。

明日の診療はお休みしますが、月曜日は通常通りの診療です。




●2005年09月29日(木)

★今日のニャンコ★

今日は便秘の猫の処置をしました。20歳の高齢猫ですが、慢性の便秘に長年悩まされています。

猫の便秘の原因としては、事故などで、骨盤を痛めて骨盤の間が狭くなってしまって、便が通りにくくなった場合や、排便をうながす神経に軽い麻痺などの問題があって、うまく排便できないことなどが考えられます。

一度慢性的な便秘症になると、大腸にウンチが溜まって、だんだん腸がぶっとくなって、またそこにどんどんウンチが溜まって、最後には硬くて石の様になったウンチが大量に溜まって、猫はウンウンと苦しむことになります。尿道まで圧迫すると、オシッコも出なくなるので、二重苦です。

暖かい生理食塩水を大量に浣腸して、岩の様なウンチを柔らかくして、指でかき出します。この時ばかりは、ごつごつとした私の太い指が、ピアニストの長くて細い白魚の様だったら良かったなぁと思います。

昨日はオシッコが出ないワンコで、今日はウンチが出ないニャンコでした。いやはや、犬も猫も大変ですな。

●2005年09月28日(水)

★今日のワンコ★

昨日の「今日の診察室」にオシッコが出なくなったワンコの話を書きました。とりあえず、尿道が開通したので食事療法とお薬で石を溶かすことにしていましたが、また今日も出なくなりました。

膀胱の中には小さな石がたくさんあるのは、レントゲン検査で判っていますが、食事療法で溶かすには、少なくとも1ヶ月はかかりますし、今までも何度か試みましたが、どうしても飼い主の方が療養食以外のものを与えてしまうので、期待した効果が出ていません。何度も詰まることを考えると、今回は手術で石を取り出すことにしました。

飼い主の方は、「また今日も出してもらおうっと!」くらいの気持ちで来院していましたから、手術と言われてビックリしていましたが、事情をお話して、手術に同意していただきました。

手術は順調に進み、小さな沢山の石を膀胱から取り出すことが出来ました。膀胱結石の手術は、石が大きい方が取り出し易く、小さい方が取り出し難いので、取り残しがないように注意しながら、小さな石を指の感触をたよりに、かき出しました。

石が完全に取れたからといって安心してはいけません。体質的に結石が出来やすい子は、術後の食事管理が大切です。これからは、療養食以外は与えないようにしましょうね。

●2005年09月27日(火)

★今日のワンコ★

オシッコが出ない小型犬のオスが来院しました。今までも何度か尿道に石が引っかかって来院したことがあります。その度に、オチンチンの先から細い管を入れて、石を膀胱に押し戻して事なきを得てました。一旦膀胱に戻った石は手術で摘出する方法と、お薬と食事療法で溶かす方法があります。薬で溶かす方が手術するよりは、麻酔などによる体に対する影響が少ないのですが、石は除々に溶けるので、また尿道に降りてきて引っかかることがありますし、食事管理が出来ない(他の物をあげる)と、思った効果が出ないことがあります。

今日のワンコは食事療法でやってきましたが、また石が出来てしまいました。レントゲンを撮ると、仁丹(直径2mm程度)の小さな石が尿道に何個も詰まっています。今日も細い管を入れて、尿道の開通を試みました。無事に管が膀胱まで入るとひとまず安心です。今日も何とか石を膀胱まで押し戻すことが出来ました。

これで一安心と、管を引き抜こうとするとガサガサと抵抗があり、スルリと抜けません。抜かないわけにはいきませんから、少し無理して「えぃ!」と引き抜くと、ワンコが「ギャン」と鳴くと同時に、プイプイと何個かの石が飛び出してきました。何かの拍子に尿道に入れた管に石が引っかかって。一緒に飛び出したようです。

石のサンプルが取れたので、食事療法のための結石分析が出来てラッキーですが、尿道をゴリゴリと石で削られたワンコには、気の毒でした。痛かったでしょうね。

●2005年09月26日(月)

★今日のニャンコ★

猫を数頭飼っている方が、そのうちの1頭を連れて来ました。元気や食欲は問題ないのですが、この子だけが高いところに飛び上がれないし、少し下半身がふらつくので心配だそうです。

レントゲンを撮ってみると、腰骨(腰椎)が1本少ないことが分かりました。通常は7本ある腰椎が6本しかありません。1本欠損してます。これが原因で上記の症状が出たのでしょう。以前に比べて太ってきたのも、原因の一つかもしれません。

腰椎の欠損症は先天的な病気で、時々見つかります。猫に多くて、犬では、まだ見たことがありません。健康な子と比べて後ろ足が不安定で、腰のあたりを触るとピリピリと過剰に反応する子も居ます。過敏な子は、腰に触れると、まるでケイレンを起こした様に引きつることもあります。

室内で飼育すれば、日常生活には特に問題はありませんから、あまり心配することはありません。今日の猫の飼い主の方も、「あれまあ、この子、腰の骨が1本足りないんだって!ハハハ・・」と笑って帰って行きました。「原因が分かって一安心」というところでしょうね。


●2005年09月24日(土)

★今日のワンコ★

今日は連休の中日だったせいか、病院が大変込み合いました。特に午前中に来院された方が多くて、ふと外を見ると、お向かいのお宅の車庫の中が臨時の待合室(?)になっていて、ビックリしました。

その混雑の中を1頭の小型犬が来院しました。当院は、私が診察する前に受付をしたAHTが、その子の症状をカルテに簡単にメモすることにしています。それを見ると「クシャミ」と書いてあります。

「犬もたまにはクシャミくらいは、するけどなぁ?」と思いながら診察を始めました。お話をお伺いすると、「昨日散歩から帰ってきてから、さかんにクシャミをするようになって、元気がなかったのですが、今朝鼻の穴から、こんなものが出てきました」。テシュの中をのぞいて見ると、数センチの草が入っていました。散歩の途中で、何かの拍子に吸い込んだ様です。

短鼻種の小型犬ですから、相当奥まで入っていたことになります。無事に出てきたので、鼻炎の治療をしましたが、昨夜はさぞや不快だったでしょうね。ワンコは自分で鼻かめませんからねぇ。

●2005年09月22日(木)

★大災害!★

当院は右側と左側に2つの診察室があって、交互に使っていますが、左側で診察中に、右の診察室から突然「ガッシャーン」という破壊音がしました。驚いて見てみると、天井に引っ付いているはずの大きな蛍光灯が落下して、そこら中ガラスの破片だらけです。

先日の台風の時の横殴りの風雨で雨漏りがしていましたが、雨水が天井にしみて、蛍光灯を止めていたネジが緩んだようです。ほんの2〜3分前まで、右の診察室を使っていて、患者さんやAHTが居ましたから、その時に落ちたことを考えるとゾッとしました。待合室で待っていた方方も、恐る恐るのぞいていました。

すぐに業者さんを呼んで、他の場所も点検しましたが、頭の上に落っこちてこなくて、本当にラッキーでした。ああ、良かった。
全く、災難は忘れた頃にやってきますね。

●2005年09月21日(水)

★今日のワンコ★

「最近、お水を沢山飲むようになって痩せてきた」ということで、9歳の小型犬が来院しました。血液検査をしてみると、血糖値が異常に高くなっていました。糖尿病です。

犬の糖尿病は人とは違って、生活習慣病ではなくて、生まれつき血糖をコントロールするインシュリンの分泌が悪いのが原因です。それに、肥満や美食などが重なって発病します。

治療は、インシュリンの注射が主体になりますが、飼い主の方は自分の犬に毎日注射を打つことに抵抗がありますから、まずそれに慣れていただかなくてはなりません。注射を打ち始めてからも、定期的に血液や尿の検査が必要になります。

ワンちゃんの糖尿病の治療は、在宅治療が主になって、容態が悪い時だけ入院治療しますから、飼い主の方の協力が大切ですね。

●2005年09月20日(火)
★今日のワンコ★

連休はセミナーに参加しました。朝一番で上京して、午後10時までカンヅメになって、次の日も朝から夕方までセミナーを受けて最終便で帰りました。かなりハードなスケジュールでしたが、大勢の若い獣医師の熱気に圧倒され、リセットされてきました。

人気があったのは、糖尿病や肝臓病などの慢性病や皮膚病や外耳炎などの、アレルギー疾患の講座でした。やはり成人(犬?)病やアレルギーは、みんな治すのに苦労しているんですね。

写真は当院のスリーピーです。ほうきに咬みついています。生後3ヶ月目になりました。1ヶ月前と比べると、体重が約3倍になりました。毎日泥んこになって遊んでいます。こんな幼少期を送っていると、アレルギー疾患は心配なさそうですね。

●2005年09月16日(金)
★今日のワンコ★

ビーグルのリキちゃんです。約2ヶ月目の男の子です。リキちゃんは鹿児島からやって来ました。今日は健康診断で来院しました。カメラを向けられて、少し不安そうな表情ですね。

明日から2日間のセミナーに参加するので、明日の土曜日は休診になります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。獣医師から病院で働くAHTや一般の人まで対象にした大きなセミナーです。朝から晩までビッシリあるようですから、新しい情報を得ることが出来ると思います。硬くなった頭をリフレッシュして来ますね。

●2005年09月15日(木)
★今日のワンコ★

今日はポインターのアイちゃんです。7月8日生まれの女の子です。9月10日の「今日の診察室」でワクチンを打ったポインターの兄弟犬です。アイちゃんだけが少し早く新しい飼い主の方の所に行きました。まだ2ヶ月が過ぎたばかりですけど、体重はすでに6kgもあります。猟犬だけあって、たくましい手足をしていますね。

●2005年09月14日(水)

★今日のワンコ★

今日はチワワ2頭の去勢手術でした。同じお家で飼われているチワワですが、オス同士で、時々ひどいケンカをするので手術することにしました。仲良く遊んでいるのですが、遊びがエスカレートしてくると「本気モード」に切り替わるのだそうです。

最近チワワを飼っている方が多いのですが、今日手術した内の1頭は、なんと体重が8kgもある、巨大チワワで当院No.1です。もう1頭は4kgですから、こちらの方もチワワとしては、大きい方ですが、もう1頭とは比べ物になりません。大きな怪我をしないうちに、去勢しておいた方が良いでしょうね。

手術が終った2頭は、隣同士のそれぞれのお部屋で神妙にしていますが、私が近づくとお部屋の中から、それぞれが「ウ〜」て威嚇してきます。両方とも気が強そうですね。

●2005年09月13日(火)
★今日のワンコ★

MDの百太郎くんです。2ヶ月目の男の子です。健康診断で来院しました。初めての病院で、少し不安そうな表情で飼い主の方お膝に座っています。もう少しして、新しい環境に慣れたら1回目のワクチン接種ですね。

●2005年09月12日(月)
★今日のワンコ★

ポメラニアンのケンタ君です。13歳の男の子です。ケンタ君は気管が生まれつき細い病気で、興奮するとセキこんだり、チアノーゼが出たりします。それで7歳頃から毎日お薬を飲んでいます。薬を切らさずに飲んでいるので、元気に暮らしています。治療を始めた時には、こんなに元気で長生きできるとは思っていませんでした。お薬を毎日飲ませて、健康に気遣ってくれる飼い主の方のおかげですね。

●2005年09月10日(土)

★今日のワンコ★

今日の午後は、子犬のワクチン接種で往診に行きました。子犬の種類はポインターです。猟犬を飼っている方の所に子犬が6頭産まれたので、1回目のワクチン接種にお伺いしました。活発で従順そうな可愛い子犬がぞろぞろ出てきて、順番にワクチンを接種しました。

ポインターは、その名のとおり獲物をポイントする犬です。鳥のハンティングに使います。獲物を見つけると、目でポイントして飼い主に獲物の場所を教えます。号令をかけるまで、微動だにしないそうです。

獲物が射程距離に入ると、飼い主が号令をかけます。そうすると鳥を茂みから追い出して、そこを狙って鳥を打ち落とします。そして、落ちた獲物をくわえて飼い主の所まで運びます。猟期は11月から翌年の2月までですが、シーズンオフの時にも山に入って訓練するのだそうです。

オスとメスで、どちらが働くかというと、一般的にはメスの方が働くそうです。オスは優れた能力を発揮するのも居ますが、遊んでしまって、仕事をしないヤツも居るそうですから、人間社会と似ていますね。

今日の子犬たちも、もう少ししたら新しい飼い主の元に行って、訓練が始まります。可愛いので、愛玩犬として普通に飼えないか聞いてみると、運動能力が高いので普通の飼い方をすると犬がかわいそうだという返事が返ってきました。きっと山に入ると、草原を疾風の様に走るのでしょう。その美しい姿を一度見てみたいですね。

●2005年09月09日(金)
★今日のワンコ★

シーズー犬のマーブルちゃんです。4歳の女の子です。体重は3kgほどですから、シーズー犬では小柄な方ですね。体は小さいけれど、出産経験が2回あるそうです。頑張ったんですね。とても落ち着いた大人しいワンちゃんでした。さすが「母親」ですね。

●2005年09月08日(木)

★今日のニャンコ★

今日は朝一番に、猫の避妊手術をしました。

通常手術は予約制なのですが、「前から避妊手術をしようと思っていた猫が、やっと今捕まりました!」って時は、予約なしでも連れて来てもらっています。チャンスを逃すと、次はいつ捕まるか分かりませんし、放っておくとどんどん子供を生んで、不幸な子猫が増えますからね。

今日のニャンコも昨日の診療終了間際に連れてこられたのですが、昨日は餌を沢山食べていたので手術は無理、今日の午後は休診なので、人手がない、明日の午後は時間がかかりそうな手術が1件入っているので、もう一つ入れるのは難しそう・・。ということで、今朝の手術になりました。

北九州市獣医師会では、犬と猫の避妊手術に助成金を出しています。応募されると抽選で、避妊手術費用の一部を獣医師会が負担しています。抽選の倍率は10倍くらいです。申し込みの締め切りは9月20日なので、ご希望のある方は早めに申し込み下さい。応募用紙は、市内の動物病院にあり、その場で申し込めます。

●2005年09月07日(水)
★今日のニャンコ★

今日は猫のフクちゃんです。昨年の5月生まれの男の子です。去勢手術で来院しました。写真は、退院の時に撮りました。ゲージの中からにらんでいますね。「折角帰れると思ったのに、また出されるの?」って思ったのかもしれませんね。

●2005年09月06日(火)
★今日のニャンコ★

今日は台風が来襲しました。午前中に、何名かの方が来院されましたが、さすがに風雨が強まった午後から来院された方は居ませんでした。

スタッフもみんな今日はお休みです。いつもは屋上に居る猫のマツ&タケも病院の中に避難しています。外に居る子犬のスリーピーも院内に避難していますから、大変なことになっています。特にスリーピーは遊びたいばっかりで、オバアや猫たちの迷惑もかえりみず、追いかけまわしています。時々オバアから「ガウッ」って怒られてたり、タケから「猫パンチ」をもらったりしていますが、全然こたえません。

英語でどしゃ降りのことを、dog and catと言うそうですが、当院もまさにその状態で、あっちこっちでオシッコはするし、外も内も大荒れです。

写真は、避難中のマツ&タケです。安全な所を見つけた様ですね。

●2005年09月05日(月)
★今日のワンコ★

アメリカン・コッカー・スパニエルのユースケ君です。3ヶ月目の男の子です。ワクチン接種で来院しました。足が大きいから、大きくなるかな?

●2005年09月03日(土)
★今日のワンコ★

今日は、スタンダード・プードルのエルフィちゃんです。今年の5月生まれの男の子で、体重は8kgもあります。スタンダード・プードルは、成犬になると20kg以上にもなります。ちなみに、よく目にするプードルは、トイ・プードルで、体重は5kg前後です。その他にミニチュア・プードルがいて、10kg前後だそうです。

エルフィちゃんが成犬になったら、見事な犬になるでしょうね。

●2005年09月02日(金)
★今日のワンコ★

今日もジャック・ラッセル・テリアのジャックちゃんです。昨日のラフちゃんとは兄弟です。兄弟犬が、別々のお家で飼われていますが、飼い主の方同士は、お友達なので、これからもちょくちょく会う機会があるでしょう。いっしょにキャンプなんかに行けると楽しいでしょうね。

●2005年09月01日(木)
★今日のワンコ★

今日は、ジャック・ラッセル・テリアのラフちゃんです。3ヶ月目の男の子です。TVのCMで活発に走り回っている姿が、印象的でしたね。手元の犬の本に、「元気が良くて誰からも好かれ、極めて活動的な筋肉のかたまり」と書いてありました。大人しいのは、今のうちだけかもしれませんね。


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