2003年10月
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●2003年10月31日(金)
★今日のワンコ★

マルチーズのチコちゃん、3歳の女の子です。ワクチン接種で来院しました。小首を少し傾けたポーズがきまっていますね。「育ち良いご令嬢」って感じでしたよ。ドッグフード主体の食事ということで、とても健康的でした。ご令嬢でも美食はダメのようですね。

●2003年10月30日(木)
★今日のワンコ★

毛包虫症という犬の皮膚病があります。毛包虫という毛の根っこに寄生するダニがいます。健康な動物(人も含めて)の毛根部にも見られるのですが、通常は皮膚病を引き起こすほど増えることはありません。ところが、犬の体質によってその虫が増えて、ひどい皮膚病を引き起こすことがあります。特に足先に病変が現れることが多い様です。犬の種類では、シーズー犬に好発します。足先が腫れぼったくて、犬がいつも舐めて出血している様だと、この病気の疑いがあります。

写真はシーズー犬のマリーちゃん、4歳の女の子です。治療の後で少しご機嫌が悪いかな?おとなしいワンコでした。

●2003年10月29日(水)
★今日のワンコ★

今日もMDのブンちゃん、5歳の男の子です。「男盛り」のお顔ですね。

●2003年10月28日(火)
★今日のワンコ★

今日は、MDの愛鈴ちゃん、3ヶ月目の女の子です。ワクチン接種で来院しました。漢字のお名前は珍しいですね。

●2003年10月27日(月)

★今日のワンコ★

今日はワンコのソケイヘルニアの手術でした。股の付け根にソケイ輪という小さな穴があります。この穴が生まれつき大きく開いていたり、年を取って周囲の筋肉が薄くなると、その穴から、お腹の中の脂肪などが皮膚の下に出てきます。脂肪程度だとまだいいのですが、膀胱や腸などが出てくると大変です。

今日のワンコは13歳ですが、今朝後ろから見ると、なにやら股の付け根が膨らんでいるので、何かできたみたいだ、ということで来院しました。エコーで検査すると、膨らんでいる部分には膀胱が飛び出して、膀胱の根元がねじれているので、オシッコが出せないことがわかりました。

オシッコはどんどん溜まってくるけど出せない!という状況になると、急激に様態が悪くなるので、午後1番に手術しました。飛び出した所には、腫瘍も出来ていて、同時に摘出して、広がった穴を縫い縮めました。うまくオシッコが出せれば、明日お家に帰れます。2〜3日様子を見ていたら、多分助からなかったでしょうから、すぐに連れてきて頂いて、大正解でした。

●2003年10月25日(土)
★今日のニャンコ★

袋に入れられて連れてこられたのは、コテツ君、3歳の男の子です。怪我の治療で来院しました。病院嫌いで、カゴに入れると大暴れするので、この格好で連れて来られました。自尊心を傷つけられたのか、ブーってふくれたお顔がユーモラスですね。治療にはとても協力的でした。

●2003年10月24日(金)
★今日のニャンコ★

子猫のジェルちゃん、生後1ヶ月位の女の子です。風邪で来院しました。風邪の治療で来院する子猫が増えてきました。人の世界でも風邪が流行っているようで、いよいよ木枯らしの季節到来ですね。

●2003年10月23日(木)
★今日のニャンコ★

今日はアメリカン・ショートヘアーのミーシャちゃん、2歳の男の子です。猫の本によると、穏やかで独立心の強い生真面目な猫だそうです。「生真面目な・・」というところが、この猫の特性を良く現している気がしますね。

●2003年10月22日(水)
★今日のワンコ★

写真のワンコの種類とお名前は何でしょう?

答えは、ポメラニアンのクーちゃん!、3歳の女の子です。最近TVで話題の「クーちゃん」と同じ名前ですが、今日のワンコは3年前から「クーちゃん」ですから、こっちが先輩です。でも、ウルウルした目が、TVタレントの「クーちゃん」によく似ていますよねぇ。写真のとおり、大人しくてかわいいワンコです。

●2003年10月21日(火)
★今日のワンコ★

今日はフィラリアに感染したワンコの腹水を抜きました。犬がフィラリアに感染すると、お腹から肝臓を経由して心臓に戻る血液の流れが悪くなって、肝臓に血液が溜まってくるので、長い間その状態が続くと、お腹に水(腹水)が溜まってきます。「最近、体は痩せているのにお腹が膨らんできたなぁ?」って時は、腹水が溜まっている可能性があります。

お薬を飲ませて、お腹の水をオシッコで出してしまう方法もありますが、あんまり沢山溜まったときには、お腹に針を刺して抜きます。今日のワンコの体重は10kgくらいでしたが、4リットルも溜まっていました。60kgの大人の方のお腹に20リットル以上溜まった計算になりますから、どの位の量か想像つきますね。

水を抜くと、胸の圧迫が取れて体も軽くなりますから、ワンコの動きが良くなりますが、また溜まってくるので、定期的に抜くことになります。やはり、病気は予防が一番ですね。

写真は、プードルのマリちゃん、3歳の女の子で体重が3kgほどです。体重35kgのハナちゃんと同居していますが、マリちゃんの方が気が強いのだそうです。「山椒は小粒で・・」という感じですかね。

●2003年10月20日(月)

★今日のニャンコ★

今日は手術の予約もなく、午後は溜まっている書類の整理をする予定でした。

ところが、野良ネコの避妊手術が飛び入りで入りました。避妊手術は予約制ですが、「やっと捕まえたから・・」ということなので、急遽手術を入れました。この方は、北九州市獣医師会の「捨て猫防止キャンペーン」で当選されたので、手術費用の一部が獣医師会から助成されます。

手術準備をしていると、今度は「子猫を拾ったのですが、足が立たない様で・・」と別な方が来院されました。検査で骨折していることが判りました。連れてきた方にお話すると「3日ほど食事を与えているうちに情が移って、飼ってあげることにします」ということで、今度は急遽、骨折の手術も入りました。

事務仕事のつもりが、バタバタと2件の手術をこなすことになりました。今は、手術が終わって、2頭とも入院室で休んでいます。避妊の子は明日、骨折の子猫は3日後には、お家に帰れるでしょう。

●2003年10月18日(土)

★今日のワンコ★

前足の親指の付け根を腫らしたワンコが来院しました。大きく紫色に腫れあがっています。以前、この部分に悪性の腫瘍が出来て指ごと切除した経験がありますから、ギョッとしました。腫瘍だと大変なことになります。

「まだ若いのになぁ〜、かわいそうになぁ」って思いながら診察すると、親指の爪が伸びて刺さっていました。散歩によく行くワンコなので、他の爪は自然に削れていますが、親指の爪だけは削れなかったので、ぐるりと回って、刺さってしまった様です。

爪を抜いて消毒しました。1週間後に来院していただくことにしていますが、腫れがひいているといいですね。

●2003年10月17日(金)

★今日のワンコ★

今日はワンコの子宮の摘出手術でした。

子宮の病気の代表的なものは、ここでも時々ご紹介している「子宮蓄膿症」があります。子宮の中に膿がたまって、ワンコの具合が悪いなる病気で、避妊手術を受けていない中高年のメス犬に見られます。

今日のワンコは、健康状態は良好なのですが、発情出血が続いて、最近膿のようなものも混じるようになってきたので、「蓄膿症」になる前に摘出することにしました。一見健康な子の手術ですから、飼い主の方は、手術にかなりの決心が必要だったと思います。

手術前にお腹の毛を刈ってお腹を触ると、お腹の中にゴルフボール大の塊があるのに気付きました。普通こんなものに触ることはありませんから、何やらイヤな予感がしますが、手術に入ります。

お腹を開けて見てビックリ!!、卵巣には大きな嚢腫、子宮は炎症を起こして、子宮筋腫まで出来ています。ヒトでしたら、「最近下腹部がゴロゴロするんだけど・・」ということになるのでしょうが、ワンコはしゃべりませんから、炎症を起こした子宮から出た膿にだけ気付きました。

幸い、全身状態が良好な時の手術でしたから、1日の入院で帰れると思いますが、早く手術して良かったですね。

●2003年10月16日(木)

★今日のニャンコ★

昨日の続きです。

事故にあったネコを連れてきた方によると、いつもは触ろうとするとサッと逃げるのに、昨日はヨロヨロしながら、自分からカゴに入ってきたそうです。「助けを求めて来たのかもしれない」ということで、当院に運び込まれました。

重症ですが、容態は安定しています。容態が変わらなければ、明日の夜に骨折の手術の予定です。ヒトだと、事故などの場合は、レントゲンのほかに、CTやMRIなどの最新の検査機器を使って、体をくまなく調べるでしょうし、本人も意識があれば、容態を自分で説明できますが、動物はそういうわけには行きません。特にネコの場合は、野性味が強いので、他人に弱みを見せません。

一応、レントゲンや超音波による検査、血液検査などを行いますが、獣医師の眼力にたよるところも大きいのです。何か大きな問題を見逃してはいないかと、いつも不安になります。明日の手術は無事に終わるか?今夜の睡眠は少し浅くなりそうです。

●2003年10月15日(水)

★今日のニャンコ★

交通事故のニャンコが来院しました。飼い主不明のニャンコです。いつも近所をウロウロしているネコだそうで、不幸にも事故にあってしまいました。

頭部、胸部、骨盤などに大きな怪我があります。連れてきた方は、「出来るだけ手を尽くして・・」とおっしゃっています。すぐに手術というわけにはいきませんので、容態が落ち着くまでは、点滴をしながら経過をみることになります。

もとの様に外で元気に生活出来までには、いくつかのハードルがありますが、一つ一つ越えていかなくてはなりません。獣医師はそのハードルを越えるのに力を貸すだけで、ネコ自身の生命力が一番大切ですね。

●2003年10月14日(火)
★今日のワンコ★

カメラに興味深深で近づいて来たのは、メイちゃん、3歳の女の子です。カットに行ってベッピンさんになりました。今日はお耳が痒くなって来院しましたが、薬をつけたらすぐに治りそうでした。雌犬はいつまでもあどけなくて、可愛いですね。

●2003年10月11日(土)
★今日のワンコ★

柴犬の小次郎くん、4ヶ月目の男の子です。今日はワクチン接種で来院しました。名前のとおり凛々しいお顔でしょう。

●2003年10月10日(金)

★今日のワンコたち★

今日は多忙な1日でした。一般的に病気を分類すると、動物病院に来院するワンコの中で一番多い疾病は、外耳炎と皮膚病です。今日は、その間を縫って、子宮の病気が疑われる子、お腹に中に大きな腫瘍がある子、骨折した子、膀胱炎の子etcが来院しました。

当院には右と左に一つずつ診察室がありますが、右では産婦人科、左で内科、次は整形外科、それから泌尿器科、皮膚科に耳鼻科、最後の患者さんは「センセー、爪とパットの間の毛を刈って下さい」さしづめ、これは美容師かな?

そのたびに、頭のチャンネルを切り替えなくてはなりません。このまま健康に仕事を続けられれば、あと30年位はボケなくて済みそうですね。


●2003年10月09日(木)

★今日のニャンコ★

後ろ足を少し引きずっているニャンコが来院しました。外から帰って来たら、足を引きずっていたとのことで、飼い主の方は事故か、他のネコに攻撃されたかもしれない、と話しています。

診察すると、後ろ足の外側が濡れています。他のネコにかまれたところが化膿して皮膚が破れると、そこから膿が出ることがあります。また、事故にあった時などに、衝撃で失禁して、尿が体に付着してる場合もあります。

膿か尿か・・?と注意深く観察しますと、何やら違ったニオイがします。???、「あれっ、サロンパスのニオイだ!」。ネコが後ろ足を痛がっている様なので、飼い主の方が湿布薬を塗っていました。

幸いレントゲンでも異常は見られなかったので、痛み止めの処置をしましたが、ネコが湿布薬を舐めとってしまうといけないので、帰ったらお湯でふき取っていただくことを、お願いしました。色んなことがありますね。


●2003年10月08日(水)

★今日のワンコ★

昨日までは元気が良かったのですが、今朝は人(犬?)が変わった様に元気が無くて・・。と7歳のワンコが来院しました。

診察すると心臓に雑音が聞こえましたので、血液検査をすると、フィラリアが感染していることが判りました。フィラリアは犬の心臓に寄生する虫で、長さが10cm位あります。いつもはノラリクラリと心臓の中で生活していますが、何かの拍子に虫が動いて心臓の弁などに絡まると、突然犬の容態が悪くなります。

虫を取り除く手術がありますが、心臓の中の虫を引き出すわけですから、危険度の高い手術になります。今日のワンコは、「朝よりは調子が良くなっている」とのことなので、治療後はお家で安静にしていただくことにしました。

室内で生活するワンコが増えてきたので、最近、フィラリア病を診ることは以前より、随分少なくなりましたが、やはり予防を怠ると、感染します。蚊の多いところで飼われているワンコは、きちんと予防薬を飲ませてあげて下さいね。

●2003年10月07日(火)

★今日のワンコ★

ワンコも年をとってくると、健康な子でも老化現象が現れてきます。目が白内障になったり、耳が聞こえ難くなったり、足腰が弱くなったりします。

この中で、一番最初に耳が聞こえ難くなる様です。今までは、玄関のチャイムが鳴ると吼えていた子が、知らん振りしていたり、飼い主の方が声をかけても気がつかないで、体に触れると、ビックリして飛び起きたりするようになったら、「この子、最近耳が遠くなったんだなぁ」って気がついてあげて下さいね。「最近、この子、私が呼んでも全然知らない振りで、犬も年を取ると頑固になるのですか?」って聞かれることが時々あります。

散歩の時も、車や自転車が近づいたのに、気付くのが遅れるかもしれませんから、注意しましょうね。

●2003年10月06日(月)

★今日のワンコ★

今日は小型犬の避妊手術でした。今日のワンコは6歳でした。通常、避妊手術は1〜2歳位で行いますが、今日のワンコは飼い主の方が「どうしようかな?」って考えている間に、6歳になってしまいました。手術が終わって、おうちに帰ったワンちゃんに付き添える環境になったのも、飼い主の方が手術を決心した、一つの要因です。

健康なワンコだったので、順調に終わりました。先ほど入院室で声をかけると、まだ鎮静剤が効いているので、横になって休んでいますが、シッポだけは、ヒラヒラと振って喜んでいました。痛いことしたので、ワンコから恨まれてなくて、良かったです。

●2003年10月04日(土)

★今日のワンコ★

背骨の病気で来院するワンコがいます。体の動きが悪くなって、抱き上げると痛がったりする脊椎症(腰痛症)や、脊髄を圧迫することで、後ろ足に麻痺が出る椎間板ヘルニアなどがあります。椎間板ヘルニアには、後ろ足に軽い麻痺が見られる程度から、排便、排尿にまで影響がある重度のものまであります。

肥満傾向のワンコに多いのですが、ダックスフンドは、体の構造上、好発犬種です。治療は、内服薬と運動の制限で回復するものから、外科手術を必要とする場合もあります。

最近、これらの病気の治療に、レーザー治療やお灸&針を取り入れる病院がでてきました。治療している先生にお話を聞くと、ワンコも気持ちがいいのか、落ち着いて治療を受けているそうです。これからは、東洋医学の知識も必要になりそうですね。

●2003年10月03日(金)
★今日のワンコ★

シーズー犬のペコちゃんとゴン太くんです。「ガハハ」と笑っているのがゴン太くん、ニッコリしているのがペコちゃんです。ゴン太くんが3歳、ペコちゃんが2歳、元気盛りですね。

●2003年10月02日(木)
★今日のワンコ★

今日はシュナウザーのレオンちゃんです。1歳の男の子です。「ヒゲのおじいさん」の様なカットが特徴的ですね。

●2003年10月01日(水)

★今週の講習会★

今週の日曜日は皮膚病の講習会でした。講師の先生は、獣医皮膚病の専門医です。この先生、一般の診療はしないで、開業獣医から依頼された皮膚病の動物だけ診察しています。

この先生のお話によると、犬のアトピー性皮膚炎の原因は、家の中のダニ(ハウスダストマイト)が原因のことが多いそうです。そういえば、当院に来院しているアトピーが疑われるワンコ達は、犬種を問わず室内飼いのワンコが多いですね。

当院のアトピー犬「オバア」も、最近気候が良くなってきたので、日中は屋上でゴロゴロしています。室内にいた夏に比べて、皮膚の状態は良くなっている様です。気温や湿度の関係もあると思いますが、屋上は日当たりがいいので、ダニも少ないのかもしれませんね。

人のアトピー対策で「抗ダニふとん」があるそうです。「いつも体を痒がるんです」ってワンコがいる方は、お試しになったらどうしょう。


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