2002年11月
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●2002年11月30日(土)

★昨夜のワンコ達★

昨夜は仲間内の症例検討会でした.診療を終わらせてから集まりますから,始まりは午後9時からです.外出して8時ごろに病院にもどって来ると,留守電が入ってます.「猫が爪をはがした様で出血している」とのことです.検討会に行かなくてはならないので,大至急連れて来ていただきました.

処置が終わって,遅れそうだったので少し焦りながら,今回の会場の病院の近くにまで来ると,携帯が鳴りました.病院からです.「○○さんとこのポメラニアンがスポンジを飲んでゲーゲーいってると電話が入ってますが..」とりあえず飼い主の方に連絡を入れると,アッチコッチ電話してるのですが,どこの病院にも連絡がつかないそうです.

再びUターンして病院に舞い戻り,食べたと思われるスポンジは1cm角と聞いて,少し安心しましたが,レントゲンを撮ったり,流動物を食べさせて様子を見たりして,嘔吐の処置で,大きなカマボコと小石が出たきました.期待に反して?スポンジは出てきませんでしたが,これでスッキリしたのか,ワンコは元気になりました.

それから検討会会場に行って,終わったのが午前2時,今日の午後は,予定していた乳腺腫の切除手術と,飛び入りの手術が1件..いやはや慌しい週末でした.でも,みんな元気になったから,ヨシとしましょう.

●2002年11月29日(金)

★その後のモップ★

開腹すると,思いのほか子宮の状態が悪かったので,念のために2日ほど点滴して,退院しました.我が家の愛犬とはいえ,麻酔をかけて手術台に横たわり,有窓布(手術部位だけ穴の開いている布)をかけて,メスを握ると,他のワンコの手術と変わりはありません.いつものとおりに手術が終りました.ところが,手術が終わって看護モードになると,すっかり一飼い主になってしまいました.

退院しても「いつもの元気ないなぁ,食欲もぱっとしないし,陰部からはまだ少し膿も出てるし,大丈夫かなぁ」と心配になります.←(おうちに帰っても2〜3日は元気が出ませんし,食欲もありませんけど,あまり心配しなくても大丈夫ですよぉ〜て言って,手術後のワンをお帰ししてるのは,どこの誰じゃ!)

術後3日目の今日からは,食欲も回復して元気になり,点滴用の管もはずすことができました.(だから,3日間は元気,食欲が出ないって,言ったでしょう,と天の声が..)今回は飼い主の方の気持ちがよーく分かりました.「災い転じて福となす」これからは,飼い主の方の気持ちに添った診療をしようね,モップちゃん.

容態を心配してメールをくださった方々,ありがとうございました.

●2002年11月28日(木)
★今日のワンコ★

写真は,ヨークシャーテリアのチャーミーちゃん,4ヶ月の女の子です.今日はワクチン接種で来院しました.最近,ミニチュアダックスの子犬が多いので,チャーミーちゃんは貴重な存在です.カメラが怖かったのか,なかなかコッチを向いてくれませんでした.

●2002年11月27日(水)
★今日のニャンコ★

「シッポが腫れてるのですが・・」とオスのニャンコが来院しました.「ははーん,またケンカかな?きっと化膿してるんだろうなぁ」と思いながら診ると,シッポの横に大人の親指大のコブが引っ付いてます.今年の夏くらいに気がついて,だんだん大きくなってきたそうです.コブは硬くて化膿の腫れとは違います.

手術で切除しますが,シッポは皮膚が少ないので,傷が大きいと皮膚を寄せられないことがあります.コブがうまく取れない時には,断尾しなければならないかもしれません.この様なお話を飼い主の方にして,切除手術をしました.

幸い,コブはシッポの組織とベッタリ引っ付いてなかったので,うまくスポンと取れました.皮膚も残せたので,なんとか傷を寄せることが出来ました.先ほど手術終了のご連絡をしましたが,「シッポは残ってますよ」と言うと,ほっとされた様子でした.

傷の部分にはピンク色の包帯が巻いてありますから,お洒落なニャンコに見えます.傷を舐めない様に首に付けてるエリザベスカラーもピンクにしてあげようかな?

●2002年11月26日(火)
★今日のワンコ★

いやぁ,やってしまいました.灯台下暗しです.

推定年齢10才の当院の愛犬モップが,3〜4日前から何となく元気がなくなりました.いつもは軽快なフットワークで駆け上がる階段を.エッチラオッチラ上がるようになったし,寝ている時間も長くなりました.呼んでも反応が鈍いし,年のせいかな〜って思って,最近はやりの,老犬の関節炎に効くと言われてるサプリメントを与えたり,運動不足がいけないんだと,無理やり散歩に連れ出したりしました.

昨日までは,食欲もあったのですが,今日は好物の缶詰を出しても食べようとしません.「これはやっぱりおかしいぞ.なんか病気になってるみたいだぞ」と,とりあえず腹部にエコーをあててみると,「ゲェ〜,子宮蓄膿症になってる!!!」

診断がついたのが午後1時で,2時には手術をうけてました.この病気は状態がよければ,早めに手術で悪い子宮を摘出するのが,一番ですが,診断から手術までが1時間だったのは,モップが初めてです.我が家の犬ならでは,ですね.

写真は,術後麻酔から醒めたモップです.「ずっと苦しかったのに,気付いてくれないんだからぁ」とふくれてます.明日は,美味しい物食べさせてあげようっと.

●2002年11月25日(月)

★今日のニャンコ★

吐き気があるというニャンコが来院しました.実はこの子,先週の週末に来院し,吐き気止めのお薬を処方したニャンコです.症状が治まらないようなので,今日は検査(レントゲン)の必要があります.

ところがこのニャンコ,めっちゃくちゃ激しいのです.年に1回のワクチンを打つ時も,飼い主の方に抱いててもらって,機嫌が悪くならないうちにそーっと後ろから打ちますが,一旦機嫌が悪くなると,とても手が付けられません.体に触れようものなら,0.01秒でズタズタにされそうです.

今日は気配を察したのか,かごの中でもうすでにカンカンに怒ってます.素面?ではとても検査は出来ないでしょう.飼い主の方には,容態が良くないときの麻酔の危険性を納得していただいて,麻酔の注射をして検査することにしました.

まず鎮静剤を打ちます.この注射だけで大人しくなる子もいますが,今日のニャンコには全然効きません.かごの中で目を爛々とさせて,怒ってます.そこで,2本目の麻酔の注射でやっと大人しくなりました.ここまでの処置に30分以上かかり,検査は2分位で終了..覚醒させる注射を打つと10分位でまたウーって怒りながら,意識が戻りました.帰りのタクシーの中で唸りだすと運転手さんが怖がるからと,まだ完全に醒める前にニャンコはかごに入れられ,帰路につきました.

幸い検査で異常は認められませんでしたが,気性の激しいニャンコが病気になると,治療される方もする方も「命がけ」の処置になりますね.いやいや,大変,大変..

●2002年11月22日(金)
★今日のワンコ★

今日はハッピーちゃんです.2ヶ月の女の子です.ハッピーちゃんのお母さんはシーズー犬,お父さんは近所の柴犬らしいんですが,なんとなく怪しいなぁ.お鼻の上にはシワがありますから,パグ犬かボクサーみたいな気もしますが,こればっかりは「母のみぞ知る」ですね.

実はハッピーちゃんは10月17日の「今日の診察室」に登場しています.この時は大胆にも?診察台の上でスヤスヤ寝てしまいましたが,1ヶ月経ったら体重は約4倍になり,とても活発なワンコになりました.飼い主の方の子供さんとは,とても仲良しの「ケンカ友達」みたいですよ.

●2002年11月21日(木)

★今日のワンコ★

最近,ミニチュアダックス(MD)の来院が多いですね.特に新しく子犬を飼い始める方は,ほとんどMDですね.小型で活発で愛嬌があるのが人気の秘密かな.

以前,シーズーばかり来院している時期がありました.待合室で待ってるワンコから診療中の子まで全部シーズーで,朝から診察したワンコは皆シーズーってなこともありました.ブームが一段落すると,今度はシーズーのミックスが時々来院するようになります.シーズー&マルチーズ,シーズー&ビーグルetc..この子たちがまたかわいいんですよね.どうかしたら,純粋種よりかわいかったりします.

今回もしばらくするとMDのミックスが来院してくるのかな?MDの体型にシーズーの毛並みとお顔!!どんな子になるのか楽しみですね.

●2002年11月20日(水)
★今日のワンコ★

写真は,ミニチュアダックスのクリスちゃん,2ヶ月の男の子です.昨日登場のブランちゃんとは兄弟です.

クリスちゃんはカメラが怖かったのか,飼い主の方にしっかりしがみついていました.これからどんどん活発になっていくことでしょうね.

●2002年11月19日(火)
★今日のワンコ★

写真はミニチュアダックスのワインちやんから生まれたブランちゃんです.ワインからブランデーということで,このお名前が付いたそうです.2ヶ月の女の子です.しっかりカメラ目線で写真に収まりました.

●2002年11月18日(月)

★今日のニャンコ★

今日は,北九州獣医師会の事業「捨て猫防止キャンペーン」に当選した方のメス猫の避妊手術でした.野良猫を増やさないために,猫の避妊手術に1万円の補助をして,避妊手術をキャンペーンする事業で,北九州市内在住の100名の方が当選しました.応募総数が1300件くらいでしたから,なかなかの競争率ですね.

獣医師会会員の病院で手術をしますが,市内に約50件の病院がありますから,1件平均2頭の手術になります.昨年は,当院での手術は1件もありませんでしたが,今年は当院に応募された方の当選率が高くて,すでに4頭の手術を実施しました.

来年も事業は継続すると思いますから,この幸運が続くとすると,来年は当院に応募すると,当選の確立が高い(?)かもしれませんよ.

●2002年11月16日(土)

★今日のニャンコ★

今日はシッポが化膿したニャンコの手術です.シッポの付け根が大きく開いて化膿しているので,かわいそうですが断尾することにしました.シッポは筋肉が少ないので,傷が化膿すると,体のほかの部分と比べて治りが悪いようです.

皮膚が欠損している部分に,健康なところから正常な皮膚を引っ張ってくるので,出来上がりを想定して切開部位を決めます.ここを間違うと,切除した部分に持ってくる皮膚が足りなくなって,泣きそうになります.今日は,形成外科(美容整形?)になった気分です.人の美容整形は髪の毛ほど細い糸で縫うそうなので,今日のニャンコも「髪の毛」とは言わないまでも,少し細い糸で縫いました.

化膿して痛んでいた組織はほとんど切除しましたから,これで順調に傷が回復してくれると良いのですが..少し長めに入院んさせて,経過を診なければいけませんね.

●2002年11月15日(金)

★今日のニャンコ★

野良猫の避妊手術をしました.「餌を食べている時に,なんとか捕まえましたぁ」と御世話している方が連れて来ました.ニャンコは「ちくしょう!捕まっちまったぜ」と狭いキャリアーの中で,目をランランと光らせてます.キャリアーを開けて当院のゲージに移すのは,逃がしそうでとても無理なので,キャリアーが入るくらいの大きなゲージを用意して,まず,ゲージの中に猫入りのキャリアーを入れてドアを開けます.猫がジワーと出てきたのを見計らって,ソーとキャリアーを出して,ゲージのドアをサッと閉めます.事態を把握した猫は,ゲージの中を暴れ周りますが,後の祭りです.

ゲージの網の間から,一瞬の早業で鎮静剤を打つと,10分ほどで大人しくなります.今日のニャンコもここまではスムーズにいきました.手術が終わって,まだウトウトしている間に小さなゲージに入れてましたが,大きなニャンコだったので,ゲージが少し狭そうです.まだぼんやりしているので大丈夫だろうと,大きめのゲージに移し変えるために,ドアを開けると,今までうつらうつらと目を細めていたニャンコが突然カッと目を見開いて,開いたドアに突進し,外に飛び出してしまいました.

まだ完全には醒めていないので高い所には飛び上がれませんが,フロアーをアッチコッチと逃げ回ります.少し前まで手術台の上で「大の字」にのびていたとは思えない動きのよさです.数分後,軽症者1名を出して大捕り物は終了しました.手術後はじっとうずくまって,「イテェ〜」て顔してる猫がほとんどですが,今日のニャンコは「ええい,また捕まっちまったぜい」とゲージも中で,目をランランと光らせてます.野生猫はたくましいなぁ.

●2002年11月14日(木)
★今日のニャンコ★

写真は,フラワーちゃん,6ヶ月位の女の子です.避妊手術を受けるために,今日から入院しています.気配を感じるのか,少し不安そうな表情ですね.手術は明日です.頑張ってね!

●2002年11月13日(水)

★今日のニャンコ★

先週の週末にご紹介したシッポを怪我したニャンコ,2日前に退院したのですが,縫合した部分が赤くなってるとのことで再来院しました.診てみると縫合した部分がまた開いています.傷の化膿を抑えられなくて,うまく引っ付かなかったのでしょう.傷の回復を待って,断尾手術をすることにしました.

この子のほかに,今日はニャンコの避妊,去勢の手術が3頭あって,金曜日の手術予定の子が早めに入院待機中で,猫用入院室は賑ってます.昨日と一昨日に手術したワンコ達は,今日無事に退院しましたから,犬用入院室は閑散としています.飼い主の方がお迎えに来ると,ワンコ達はとても嬉しそうです.ワンコに負けないくらい,飼い主の方もうれしそうですね.

●2002年11月12日(火)

★今日のワンコ★

今日は雄犬の会陰ヘルニアの手術でした.昨日の肛門周囲腺腫といい,今日のヘルニアといい,去勢していない中年雄犬の定番手術です.男性ホルモンの影響が原因と言われています.会陰ヘルニアとは,お尻の横の筋肉が薄くなって,直腸が曲がってしますので,便が出にくくなる病気です.排便の時痛いので,悲鳴をあげる子もいます.

薄くなった筋肉の代わりに人工のインプラントを入れて,再発防止のため去勢手術もしました.歯石の処置もして,昨日に引き続き,1頭で3件分の手術でした.特に,今日のワンコは心疾患のある子だったので,手術中は何回か私も「心疾患」になりそうでした.

中年雄犬に好発するこんな病気が,ヒトになくてよかったなぁ.

●2002年11月11日(月)

★今日のワンコ★

今日は,雄犬のお尻にできた腫瘍の切除手術でした.去勢手術をしていない中高年の雄犬に好発する腫瘍(肛門周囲腺腫)です.実は,このワンコ,今年の夏に約1cm位の大きさの腫瘍の表面が出血したので,来院しました.この時は電気メスでジリジリと焼いて止血してお帰ししましたが,これが急に数cmほどに大きくなって,表面が2箇所,火山の噴火口の様に破れています.もう手術しかありません.放置するとどんどん大きくなって,悲惨な状況になります.

切除手術と同時に,再発予防のための去勢手術,ついでに歯石の除去と抜歯も行いました.1日で3件の手術をまとめてやった様な状況で,少しくたびれましたが,3箇所同時に手術されたワンコも,よく頑張りましたね.

●2002年11月09日(土)

★今日のニャンコ★

昨日,シッポの付け根を大きく怪我していたので縫い合わせたニャンコ,今日傷の付け替えのため,診察していると,シッポがうまく動かせないことに気付きました.昨日は,怪我の治療ばかりに気を配っていましたし,麻酔もかかっていたので,気がつきませんでした.シッポの曲がり具合も不自然です.

シッポの処置は,傷が癒えてから考えることにしました.ニャンコは痛みがだいぶん取れたのか,食欲が出て元気になりました.「ケンカ」が原因の怪我かと思いましたが,どうも事故の様ですね.シッポを車に轢かれて,あわてて引き抜こうとしたので,付け根が裂けてしまったのでしょう.ニャンコはとんだ災難でしたね.そのままにしていたら,傷が化膿して大変なことになっていたと思うので,連れてきてもらって良かったね.

●2002年11月08日(金)

★今日のニャンコ★

シッポの付け根の裏側を怪我したニャンコが来院しました.よく診ようとしても,なかなか触らせてくれません.日ごろはおとなしいニャンコなので,かなり痛いのでしょう.

この子,半分野良猫生活をしているニャンコで,外で生活しています.とても人懐っこくて,誰にでも付いて行くし,誰が触っても怒ることはないので,御世話している方は,人間にいたずらされたんじゃないかと,心配しています.

麻酔をかけて診ると,皮膚が大きく欠損してます.多分,猫かあるいは犬にかまれた傷が化膿して,そのままになっていたので,大きな傷になったのでしょう.傷は消毒して縫い合わせました.

最近,動物虐待が問題になっていますが,今日のニャンコはケンカの傷跡の様でした.

●2002年11月07日(木)

★家出したモップ★

昨日の夕方に見知らぬ方からお電話がありました.「家の前に小さな犬がじっと座っていて,首輪を見るとお宅の名前と電話番号が書いてあるんですが・・」

自宅に戻って犬の姿を探すと,ロクは居ますがモップの姿が見えません.電話を下さった方の住所をお伺いすると,数百メートルほど先のお宅です.しばらくして,ご親切な方の腕に抱かれて,モップが帰って来ました.

どちらかというと,モップの子供のロクの方が落ち着かないでバタバタしているので,迷子札をつけていたのですが,ついでにつけていたモップの迷子札が功を奏しました.

いつもは,モップは大人しくてじっとしている子なのに,何でトコトコ出て行っちゃったんだろう?バウリンガルの実験台にしたので,いじけちゃったのかな?愛犬が無事に帰ってきてよかったなぁ.

●2002年11月06日(水)

★今日のワンコ★

犬語翻訳機「バウリンガル」を友人が貸してくれました.首輪に5cm位のセンサーを着けて,犬がほえると手元の翻訳機で読み取るようになっています.外で飼っているコテツ君は外を通る犬や,サイレンに反応して時々ほえますが,彼にセンサーを着けるとすぐに壊してしまいそうなので,家の中にいるモップに着けました.

まず本体に犬の種類を入力して,首輪に装着します.モップはシーズー犬ですが,ほとんどほえません.トイレのために外に出して,長く入れてやらないと,窓のところで「うわん」とほえますので,彼女には少し気の毒ですが,そんな状況を作ってモニター画面を見ると「ねえ,私を忘れないで!」

う〜ん,なんか当たってる様な..それ以外ではほえないので,テストしていませんが,「ちょっと貸して」っていう友人もいるし,新しいデーターが出たらまたお知らせしますね.

●2002年11月05日(火)

★今日のワンコ★

朝,二階の事務室にいると,一階の診療室からワンワンと犬の鳴き声がします.朝一の患者さんですし,他には誰もいないので,なんでほえているのかなぁと思いながら,診察室に入ると,飼い主の方ご夫婦とシェルティがいます.口が昨日から少し腫れているのと,指の間の皮膚炎がなかなか治らないので診て下さい,ということです.

お話をお伺いしている間もワンコは,ほえ続けています.「この子,とっても気が弱くて,いやなことするとかみつくんですよ」と飼い主の方・・

診察台に上げてもらって,飼い主の方はああ言っているけど,シェルティだから大丈夫だろうと,まず前足の皮膚炎を診ようと手を出すと,ガブリ!危ないので口輪をかけてもらって診ようとすると,口輪が少し緩かったのか,一瞬の早業で口輪を外してガブリ!最初が右手,次が左手,幸い大きな傷にはなりませんでしたが,しっかり歯型がついてしまいました.

他の病院から転院して来た方でしたから,「前の先生はどうしてましたか?」とお尋ねすると,「少し離れたところから犬を診て,お薬をもらって帰ってました」

最近はおとなしい子が多いので,びっくりしました.ワンコの性格なのか,育て方に問題があったのか..1週間後の再来院の時は,どうやって身を守ろうかな?

●2002年11月02日(土)
★今日のワンコ★

昨日手術したワンコ,今日の午前中まではしょんぼりしていましたが,午後に流動食を食べて元気が出たのか,ギャウギャウとほえる様になりました.元気になったのは喜ばしいのですが,軽い心不全のある子で,あんまり興奮して,心臓の具合が悪くなったらいけません.飼い主の方と相談して,退院を一日早めることにしました.

写真は,入院中のワンコです.右手には点滴を止めるテープが巻いてあります.明日はお家に帰れます.よかったね.

●2002年11月01日(金)

★今日のワンコ★

今日は,雌のワンコの子宮蓄膿症の手術でした.子宮の中が化膿して膿がたまる病気で,手術で子宮を摘出します.

今,「犬の話」という角川文庫から出版された本を読んでいます.色々な作家が犬にまつわるエッセイを書いていますが,たまたま昨日読んだところが,自分の愛犬が子宮の病気になって手術したが,術後の経過が悪くて,亡くなってしまって,ひどい孤独にさらされた.という話でした.好んで読んだわけではなくて,たまたま読んででいたら,そんな物語に行き当たったわけで,手術前日に読むには縁起の悪いストーリーでした.

手術予定のワンコは心臓病の持病がある子で,そんなこんなで昨夜は,寝つきの悪い夜を過ごしましたが,予想に反して(?)手術は順調に終り,ワンコは執刀医の心労も知らずに,入院室で目をパチクリさせて,休んでいます.経過が良ければ,2,3日で退院です.


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