●2002年01月25日(金)
★今日のニャンコ★ 初めての方が猫の避妊手術で来院されました.待合室に入ってこられて,前足を持ってぶら下げるようにしてニャンコを抱いてます.両手が塞がっているので,ドアを閉めることが出来ず,外とのドアは開いたままです.「籠がないのでそのまま連れてきました」.なんか,危なそうだなぁ.逃がさないといいけどなぁ. 不安は的中し,診療室のドアを開けようとスタッフが近づいた途端パニックになったニャンコが大暴れして,スルリと飼い主の手から滑り落ちました.ニャンコは捕まえようとするスタッフの手の間をかいくぐり,開いてたドアから一目散に外に逃げてしまいました.飼い主の方も大慌てで追いかけます.わぁー大変だぁ. 10数分後,「見つけましたが,車の下に逃げ込んで出てきません」と飼い主の方.食事でおびき出そうとネコ缶を持って行きましたが,ニャンコは車の下で目をギラギラさせて警戒心いっぱいで,出てきそうにありません.無理に引っ張り出そうとして,また逃げられると大変だし,すぐ横は幹線道路ですから,飛び出して事故にあわないとも限りません.万事休す. ご主人が連れてみえましたが,このニャンコ,奥様に一番馴れているとのことで,奥様に来ていただくことにしました.ご自宅はかなり遠方で,1時間半後に奥さまがバスを乗り継いで到着されました.「○○ちゃん,お母さんが来たよ,もう怖くないから出てきなさい!」テレビのニュース番組で似たような場面を見たような気がしましたが,そんなこと考えてる場合じゃありません.ニャンコは車の下から地面に下りて様子を窺がってますが,私と目が合った途端に車の下から飛び出し,歩道をスタコラ逃げて行ってしまいました.あちゃ〜. また逃げ出したらいけないので私は遠くから見てると,ニャンコは生垣の中に入ったようで,しばらく生垣の中に飼い主の方が頭突っ込んでましたが,数分後無事に飼い主の方に抱かれてニャンコは保護されました.脱走してから約3時間の逃亡劇でした. その後,無事に手術を終え,ニャンコは入院室で神妙にしてます.「豹変」と言いますが,おとなしい猫もパニックになると別人(別猫)の様になります.ご注意下さい.よかった,よかった.
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